【 2017 年度 授業概要】
科   目 機械工学概論 ( Introduction to Mechanical Engineering )
担当教員 赤対 秀明 教授
対象学年等 応用化学科・5年・前期・必修・1単位 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
A2(100%)
授業の概要
と方針
化学工業装置の設備計画や保守管理には,機械構造の原理・機構・材料を理解することが必要となる.また,化学プラントにおいては,機械系技術者とのコミュニケーションを図ることも重要となる.このため,機械工学の基礎知識について学習し,化学工業分野で幅広く活躍できる素養を養う.



1 【A2】 技術者の仕事,機械工学の役目について理解する.
2 【A2】 環境とエネルギー問題の現状について理解する.
3 【A2】 材料と加工方法を理解する.
4 【A2】 制御とメカトロニクスについて理解する.
5 【A2】 既成品に付加価値をつけ,創造力を養う.
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1 技術者の仕事内容について外部講師(現役技術者)の講演を聞いて,その理解度をレポートにより評価する.
2 環境とエネルギー問題の現状についての理解度を試験およびレポートで評価する.
3 材料と加工方法の理解度を試験およびレポートで評価する.
4 制御とメカトロニクスについての理解度を試験およびレポートにより評価する.
5 付加価値の創造について,アイデア発表会を行いその内容およびプレゼンテーションにより評価する.
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成績は,試験50% レポート30% プレゼンテーション20% として評価する.100点満点で60点以上を合格とする.機械工学の基礎知識といえども,15回の授業で理解することは難しい.そのためレポートを多く課すことになるので,試験の評価が70%以下となっている.
テキスト 「学生のための初めて学ぶ機械工学」:宮本武明・山本恭二 (日刊工業新聞社)
参考書 「機械工学のやさしい知識」:小町弘・吉田裕亮(オーム社)
「よくわかる最新機械工学の基本」:小峯龍男(秀和システム)
関連科目 C3「図学・製図」,C3「化学工学I」,C5「エネルギー工学」,C5「プロセス設計」,C5「環境化学」
履修上の
注意事項
 

【授業計画( 機械工学概論 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 ガイダンス,工学とは,機械工学とは,単位
授業の概要と進め方について説明する.また,工学および機械工学を分類し,機械系および化学系の位置づけについて学習する.単位について確認する.
2 技術者とは
外部講師(現役技術者)による講演を聴講し,技術者の仕事内容について理解する.受講レポートを提出する(レポートNo.1).
3 環境・エネルギーの世界(1)
力学的エネルギー,熱的エネルギー,電磁気的エネルギー,化学エネルギーなど,各種エネルギーとその変換について学習する.
4 環境・エネルギーの世界(2)
「3Eのトリレンマ」について理解し,エネルギー,環境,経済活動のバランスについて学習する.環境問題の現状を新聞記事を用いて報告する(レポートNo.2).
5 環境・エネルギーの世界(3)
流体のエネルギーについて学習する.
6 環境・エネルギーの世界(4)
熱のエネルギーについて学習する.
7 環境・エネルギーの世界(5)
熱流体の「可視化法」を調べ,整理することにより,熱流体の流れ・分布を理解する.(レポートNo.3)
8 材料・加工の世界(1)
鉄,鋼,アルミなど,各種材料について学習する.また応力ーひずみ線図を理解し,材料強度について学習する.
9 材料・加工の世界(2)
材料力学と加工方法について学習する.
10 材料・加工の世界(3)
ものづくり体験(流体工学にもとづくブーメランの製作)および加工現場の見学(工場見学)により,ものづくりについて理解を深める.受講レポートを提出する(レポートNo.4).
11 制御・メカトロニクスの世界(1)
機械要素(歯車,ベルト,チェーン,カム)について学習する.
12 制御・メカトロニクスの世界(2)
メカニックス+エレクトロニクスによる制御について学習する.
13 生物に学んで工学に活かす
微生物から大型動物における,長い年月をかけて進化してきた機構や性質を,工学に活かすことで,より性能の良い製品が開発されていることを理解する.既に利用されている事例や,自ら考案した適用の可能性について報告する(レポートNo.5).
14 付加価値の創造(アイデア発表会1/2)
現存の各種家電や各種機器に,付加価値をつけ,よりよい製品とするようにアイデアをねり,創造力を高めるとともに,発表会を通してプレゼン能力を高める.
15 付加価値の創造(アイデア発表会2/2)
第14週に引き続いて,後半の発表会を行う.15回の授業において,興味を引いた項目など総括(自己評価,他者評価)を報告する(レポートNo.6).


前期定期試験を実施する.試験のための準備として,普段の授業からノート整備や資料の整理などを心がけておくこと.