【 2016 年度 授業概要】
科   目 電気数学II ( Electrical Mathematics II )
担当教員 森田 二朗 教授
対象学年等 電気工学科・3年・後期・必修・1単位 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
A1(50%), A4-E1(50%)
授業の概要
と方針
電気工学の基礎工学である回路工学や電磁気学で使用する数学として,2年生の電気数学Iに加え,行列,微分方程式,ラプラス変換などについて学ぶ.数学としての分野を網羅することは時間的に困難であるので,電気工学で頻繁に使用する範囲に限定して学ぶ.



1 【A1】 行列の和差積の計算,行列式,逆行列,対角化の計算ができる
2 【A1】 線形の2階までの微分方程式が解けるようになる.
3 【A4-E1】 回路の過渡解析に必要な微分方程式が解けるようにラプラス変換の計算(ラプラス変換,逆変換)が出来るようになる.
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1 行列の和差積の計算,行列式,逆行列,対角化に関する計算問題を60%以上解ける.
2 電気工学科専門教科で取り扱う範囲の線形の2階までの微分方程式の問題を60%以上解ける.
3 ラプラス変換の計算(ラプラス変換,逆変換)問題を60%以上解ける.
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成績は,試験90% レポート10% として評価する.授業時間中に1回の試験を追加し,中間試験,定期試験の合計3回の試験の成績で評価する.ただし,試験の重みは,1回目25%,中間試験35%,定期試験40%である.100満点で60点以上を合格とする.
テキスト 無し.プリントを配布する.
参考書 「電気回路基礎ノート」:森真作(コロナ社)
「大学1年生のための電気数学」:高木,猪原,佐藤,高橋,向川著(森北出版)
関連科目 2年生電気数学I
履修上の
注意事項
プリントの問題の演習だけでなく,数学のテキストなども参照すること.

【授業計画( 電気数学II )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 連立方程式の解
連立方程式に関して,解なし,1組の解,無数の解となる場合の問題を解説し,演習問題を解く.
2 行列の対角化
行列の固有値,固有ベクトル,行列の対角化の方法の解説を行い,3行3列までの例題と演習問題を解く.
3 逆行列,クラメールの公式
余因子行列による逆行列の求め方,はき出し法による逆行列の求め方,クラメールの公式による1組の解の場合の連立方程式の解の求め方の解説を行い,演習問題を解く.
4 確認試験
1週目から3週目までの内容に関して,授業中に90分の確認試験を行う.
5 2階までの線形微分方程式(1)
1階および2階までの線形微分方程式に関して,余関数,特殊解の求め方を解説し,演習問題を解く.
6 2階までの線形微分方程式(2)
前週に続けて,演習問題を解いて,初期条件まで含まれた問題に関しての完全解も求める.
7 2階までの線形微分方程式(3)
電気回路のLRC素子を含んだ回路方程式に関して,過渡現象問題を解く.
8 中間試験
行列の対角化問題と2階までの線形微分方程式に関しての試験を行う.
9 中間試験解説,ラプラス変換の導入,公式の紹介
中間試験について解説する.ラプラス変換についてその必要性,用途を説明する.覚えるべき公式を紹介する.
10 ラプラス変換,逆変換の演習
公式を使用しながら,ラプラス変換の演習をする.初期条件を含めた微分要素も含める.また,比較的簡単な逆変換の演習もする.
11 ラプラス逆変換
部分分数展開を必要とするラプラス逆変換を学び,演習を行う.
12 ラプラス変換の微分方程式への応用(1)
ラプラス変換を微分方程式の解法に応用する事を学び,演習を行う.
13 ラプラス変換の微分方程式への応用(2)
ラプラス変換を微分方程式の解法に応用する事を学び,演習を行う.
14 ラプラス変換の微分方程式への応用(3)
ラプラス変換を微分方程式の解法に応用する事を学び,演習を行う.
15 全般復習
解析的に求めた2階までの線形微分方程式とラプラス変換を使った微分方程式の解が同じになることを確認するような演習問題を解く.


後期中間試験および後期定期試験を実施する.