2016 年度地盤基礎工学シラバス

【 2016 年度授業概要】
科　　　目			地盤基礎工学 ( Geo-Foundation Engineering )
担当教員			野並賢准教授
対象学年等			都市工学専攻・1年・前期・選択・2単位
学習・教育目標			A4-AS1(40%), A4-AS2(40%), A4-AS3(20%)
JABEE 基準1(1)			(d),(g)
授業の概要と方針			橋梁などの土木構造物は，そのほとんどが地盤との係わりをもっており，安全に工事を進めるには対象となる地下水を含む地盤の性質や力学的特性を把握した上で，適切な設計や対策を実施することが求められる．本講義では，地盤調査の重要性を概説すると共に，地盤環境問題や擁壁，補強土，杭基礎，地盤改良工の概要と代表的な設計方法を説明する．このほか，仮設工，近接施工に関する対策の考え方・留意点を講義する．
到達目標		1	【A4-AS2】土木構造物における構造物と地盤・地下水との力学的な係わりおよび地盤調査の重要性について修得する．
		2	【A4-AS2】地盤に関わる環境問題，とりわけ土壌汚染問題の発生機構とその対策工の考え方に関する知識を修得する．
		3	【A4-AS1】擁壁，補強土，杭基礎，地盤改良工の選定と設計の考え方，設計上の創意工夫事例や留意点に関する知識を修得する．
		4	【A4-AS1】基礎構造物築造時の仮設工と近接施工時の影響範囲と対策工の考え方および設計・施工時の留意点に関する知識を修得する．
		5	【A4-AS3】擁壁，補強土，杭基礎，地盤改良工の施工上の創意工夫事例や留意点に関する知識を修得する．
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評価方法と基準	到達目標毎	1	土木構造物における構造物と地盤・地下水との力学的な係わりおよび地盤調査の重要性について理解できているかを定期試験とレポート課題で評価する．
		2	土壌汚染問題の発生機構とその対策工の考え方について理解できているかを定期試験とレポート課題で評価する．
		3	擁壁，補強土，杭基礎，地盤改良工の選定と設計の考え方，設計上の創意工夫事例や留意点に関して理解できているかを定期試験とレポート課題で評価する．
		4	基礎構造物築造時の仮設工と近接施工時の影響範囲と対策工の考え方および設計・施工時の留意点に関して理解できているかを定期試験とレポート課題で評価する．
		5	擁壁，補強土，杭基礎，地盤改良工の施工上の創意工夫事例や留意点に関して理解できているかを定期試験とレポート課題で評価する．
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	総合評価		成績は，試験85%　レポート15%　として評価する．100点満点として60点以上を合格とする．レポート課題は，提出期限を厳守すること（提出遅れは，原則，評価対象外）．
テキスト			講義時に適宜配布する補足資料
参考書			「道路橋示方書（I共通編・IV下部構造編）・同解説」：（日本道路協会）「道路土工ー擁壁工指針」：（日本道路協会）「建築基礎構造設計指針」：（日本建築学会）
関連科目			本科の土質力学，水理学，構造力学，防災工学および専攻科の地盤防災工学
履修上の注意事項			履修者には，到達目標を達成するために努力する義務があります．

【授業計画（地盤基礎工学）】
回	上段：テーマ／下段：内容（目標、準備など）
1	オリエンテーション，構造物と地盤，地下水との係わり
1	本講義の授業計画について説明する．都市土木における構造物と地盤・地下水との力学的係わりと地盤基礎の重要性について学習する．
2	地盤調査計画（1）
2	土木構造物の設計・施工に際して地盤調査の重要性と，基本的な調査方法であるボーリング調査および調査結果を基にした地盤と地下水の見方について学習する．
3	地盤調査計画（2）
3	地盤調査方法のうち，原位置試験およびサウンディング，物理探査手法および調査結果を基にした地盤と地下水の見方について学習する．
4	地盤に関わる環境問題（1）
4	土壌汚染対策法の概要と土壌・地下水汚染に関する地盤調査，影響評価の考え方について学習する．
5	地盤に関わる環境問題（2）
5	土壌・地下水汚染対策の考え方について学習する．
6	擁壁（1）
6	擁壁の選定と代表的な設計法および設計時の留意点について学習する．
7	擁壁（2）
7	擁壁の変状事例を基に設計・施工時の留意点および力学的挙動を踏まえた対策の考え方について学習する．
8	補強土
8	補強土の選定と代表的な設計法および設計時の留意点について学習する．
9	杭基礎（1）
9	杭基礎の選定と代表的な設計法および設計時の留意点について学習する．
10	杭基礎（2）
10	杭基礎のトラブル事例を基に設計・施工時の留意点および力学的挙動を踏まえた対策の考え方について学習する．
11	液状化の発生機構と判定法
11	液状化の発生機構と判定法について学習する．
12	地盤改良工（1）
12	地盤改良工法の選定と代表的な設計の考え方について学習する．
13	地盤改良工（2）
13	高密度化および固結による地盤改良工法とその設計・施工上の力学的挙動を踏まえた留意点について学習する．
14	仮設工
14	基礎工事における仮設工法の選定と設計の考え方について学習する．
15	近接施工
15	都市土木特有の近接施工に関する対策工の設計と留意点について学習する．
備考	本科目の修得には，30 時間の授業の受講と 60 時間の自己学習が必要である．前期定期試験を実施する．