【 2015 年度 授業概要】
科   目 機械工学概論 ( Introduction to Mechanical Engineering )
担当教員 赤対 秀明 教授,小林 滋 教授,尾崎 純一 教授,中辻 武 特任教授
対象学年等 機械工学科・2年B組・通年・必修・1単位 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
A4-M1(25%) A4-M2(25%) A4-M3(25%) A4-M4(25%)
授業の概要
と方針
本校の機械工学科で学習する専門科目内容の基礎および必要性を理解させると共に,低学年での一般科目の習熟度を上げること目的とする.創造性を高めるために,付加価値の創造と題したアイデア発表会を行う.また企業で活躍するエンジニアなど外部講師を招聘し,講話を通して機械工学に対する興味を持たせ,理解を深めさせる.さらに,工学の基礎科目である数学および物理の演習問題を通して,機械工学に必要な論理的思考力および計算力を養う.



1 【A4-M1】 材料の種類,性質,加工法など材料と加工の基礎および必要性を理解する.
2 【A4-M2】 エネルギーの種類や環境問題などエネルギーの基礎および必要性を理解する.
3 【A4-M3】 メカトロニクスや制御について,これから学んでいくための基礎事項および必要性を理解する.
4 【A4-M4】 技術の歴史を学び,今後の技術発展を考える.
5 【A4-M4】 既存の製品に付加価値をつけるという課題を通して,創造性,プレゼンテーション能力をみにつける.
6 【A4-M4】 経験豊かな第一線のエンジニア等の外部講師,工場見学,あるいは4人の先生の話を総合して,機械工学を理解すると共に,将来の方向性について考える.
7 【A4-M4】 工学の基礎科目である数学および物理の演習問題を通して,機械工学に必要な論理的思考力および計算力を養う.
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1 材料の種類,性質,加工法など材料と加工の基礎および必要性を理解できたかどうか,材料および加工に関するレポートで評価する.
2 エネルギーの種類や環境問題などエネルギーの基礎および必要性を理解できたかどうか,エネルギーに関するレポートや小テストで評価する.
3 制御とメカトロニクスの基礎および必要性を理解できたかどうか,制御とメカトロニクスに関する小テストで評価する.
4 技術の歴史を学び,今後の技術発展を考えることができるようになったかどうか,技術史に関するレポートで評価する.
5 付加価値に関する報告書やプレゼンテーションを通して創造性およびプレゼンテーション能力を評価する.
6 外部講師の講話を聞いたレポート,工場見学のレポート,および授業中に作成したノート内容で機械工学の理解度およびエンジニアを目指す学生としての心構えを評価する.
7 数学および物理の演習問題で評価する.
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到達目標1,2,3,4は各10%ずつ,到達目標5,6,7は各20%ずつの重み付けとし,到達目標1〜7それぞれを100点満点で点数をつけたものに,それぞれこの比率の重み付けをかけて合計し100点満点で評価する.100点満点で60点以上を合格とする.
テキスト 各テーマで配布されるプリント
工業英語ハンドブック
参考書 「機械工学概論」:木本恭司(コロナ社)
「機械工作法」:平井三友(コロナ社)
「設計製図」:実教出版
「金属材科学概説」:コロナ社
関連科目 M1A「設計製図」「機械実習」,M2A「機械工作法」「材料工学」
履修上の
注意事項
上記関連科目を理解しておくこと.

【授業計画( 機械工学概論 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 ガイダンスおよび工業英語実力試験
授業概要と方針を理解させると共に評価方法を説明する.また「機械工学」への理解を深め,かつ創造性を養うための課題の説明を行う.さらに卒業生の動向などを示し,進路の参考にさせる. さらに,工業英語の実力試験を行う.
2 実力試験(数学)
1年数学の学習範囲の中で,機械工学に関連の深い分野について実力試験を行い,学力を把握する.
3 実力試験(物理)
1年物理の学習範囲の中で,機械工学に関連の深い分野について実力試験を行い,学力を把握する.
4 外部講師(1)
中小企業のエンジニアの話を聞く
5 技術の歴史(1)
農業改革と産業革命の関連性を,古代,産業革命期,現代に大別して述べる.農業改革が発端となる各文化形成と各々の文化における産業革命の関連性を把握する.
6 技術の歴史(2)
技術の歴史(1) に同じ.とくに現在および将来の文化形成と産業の進展・成長を考察する.
7 技術の歴史(3)
設計・製図の歴史と工作・加工の歴史を古代から現代まで説明し,それらが各文化においてどのように進展してきたかを説明する.
8 アイデア発表会(概要説明)
「機械工学」への理解を深め,かつ創造性を養うために,現存している機器に,どんな付加価値をつければよいか,アイデアを練る.創造性を養うとともに,その機器の要素技術を材料・エネルギ・制御の3分野に分けて整理することにより,機械工学の中身を実感させる.プレゼンテーション能力の育成も行う.
9 制御とメカトロニクスの世界(1)
身近にある機械を例にとって,メカトロニクスや制御分野を学習することが機械技術者にとって必要不可欠であることを理解する.
10 制御とメカトロニクスの世界(2)
メカトロニクスの基本要素の一つであるアクチュエータを取り上げ,その基本的な構造や設計法を学習することにより,メカトロニクス機器をより身近なものにできるようにする.
11 制御とメカトロニクスの世界(3)
1年生から継続学習している防災教育の一環として,災害対応に役立つメカトロニクスや制御応用の機械システム,特にレスキューロボットやレスキュービークルを取り上げ,学習する. またこの3週間の内容を小テストで評価する.
12 工場見学(中小企業)
翌週の授業時間を繰り上げて,午後半日の工場見学を行う.ここでは,神戸市機械金属工業会の会員企業を見学し,ものづくりの底辺を支える中小企業の生産現場を理解する.
13 工場見学(中小企業)
第12週と同じ
14 アイデア発表会(発表会1/2)
クラスごとに2週にわたってアイデア発表会を行い,創造力やプレゼン能力を高める.
15 アイデア発表会(発表会2/2)
同上
16 外部講師(2)
大企業のエンジニアに講演を頂く.
17 工場見学(大企業)
翌週の授業時間を繰り上げて,午後半日の工場見学を行う.ここでは,大企業を見学し,ものづくりにおける部品の流れ,組立等の製品の完成までを理解する.
18 工場見学(大企業)
第17週と同じ
19 外部講師(3)
本校の機械工学科または機械システム工学専攻出身のエンジニアに話を聞く
20 エネルギーの世界(1)
6種類のエネルギーの形態を理解し,それらの相互変換の方法を学ぶ.
21 エネルギーの世界(2)
「3Eのトリレンマ」に代表される環境エネルギー問題について理解,今後の対応のあり方について学ぶ.
22 エネルギーの世界(3)
熱流体のエネルギー保存法則である熱力学第一法則とベルヌーイの定理のうち,ベルヌーイの定理について理解し,例題をとおして実践力を高める.また,3週間の小テストを行い評価する.
23 コース制ガイダンス
3年から実施されるコース分けの概要について説明する.
24 材料・加工の世界(1)
身近な製品を取り上げて,使われている材料や加工法について考察する.
25 材料・加工の世界(2)
ものづくりの映像を通して,製品に使われる材料や加工法を知る.
26 材料・加工の世界(3)
最近の材料開発および加工技術を知り,これからのものづくりを考察する.
27 5年生・専攻科生講話
進路を決定した機械工学科5年生および専攻科機械システム工学専攻2年生から,就職または進学の体験談(成功事例,失敗事例)を聞く.
28 実力試験(数学)
2年数学の学習範囲の中で,機械工学に関連の深い分野について実力試験を行い,学力を把握する.
29 実力試験(物理)
2年物理の学習範囲の中で,機械工学に関連の深い分野について実力試験を行い,学力を把握する.
30 学科長講話
学科長より5年生の進路状況を報告して頂き,今後の学生生活に必要な事項を整理して頂く.


中間試験および定期試験は実施しない.