【 2014 年度 授業概要】
科   目 環境経営学 ( Environmentaru Economics )
担当教員 玉井 昌宏 非常勤講師
対象学年等 都市工学科・5年・前期・選択・2単位 ( 学修単位II )
学習・
教育目標
D1(100%)
JABEE
基準1(1)
(b)
授業の概要
と方針
公共事業の効率性やその環境に及ぼす影響について適切に評価し,円滑な合意形成を達成するために,経済評価の重要性が増している.本講義では,公共事業の現状と環境の経済評価の重要性を理解させることから出発して,経済学的な考え方,公共事業や環境評価の基礎となるミクロ経済学の基礎,環境経済学の基礎について講義する.



1 【D1】 公共土木事業の現状と方向性,経済評価の重要性が理解できる.
2 【D1】 ミクロ経済学の基礎事項について習得できる
3 【D1】 経済学の基本的な考え方,基礎的事項について,習得する.
4 【D1】 環境経済学の基礎事項について習得できる
5 【D1】 環境の価値を理解し,環境の経済評価方法を用いることができる.
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1 公共土木事業の現状と方向性,経済評価の重要性についての理解度を中間試験で評価する.
2 公共事業を取り巻く社会情勢の変化,なぜ,経済評価の重要性が強調される背景について理解できているかを中間試験で評価する
3 「経済学とは何か」,「経済学的な考え方」,「希少性の意味」等を経済学の基本的な考え方に関して理解しているかを定期試験で評価する.
4 需要曲線,供給曲線,需給バランス等について理解できているかを定期試験で評価する.
5 効用,効用関数,需要の決定等について理解できているかを定期試験で評価する.
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成績は,試験100% として評価する.中間試験,定期試験の成績平均点の100点満点で60点以上を合格とする.
テキスト 配付プリント
参考書 スティグリッツ,入門経済学,東洋経済
西村和雄,現代経済学入門ミクロ経済学,岩波書店
植田和弘,現代経済学入門環境経済学,岩波書店
関連科目 経済学,数学
履修上の
注意事項
本講義には,教科書がないので,なるべく参考書に目を通しておくこと.倫理学や哲学,経済学などに関連する面もあるので理解しておくとよい

【授業計画( 環境経営学 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 社会資本整備の現状と経済学
社会資本整備の現状と経済学我が国の公共建設事業の現状と地球環境問題が及ぼす影響について理解し,公共事業の経済評価が重要視される理由について考える.
2 経済学の基礎的事項1
「希少性と経済学」,「市場」,「競争モデル」,「合理的選択」等の経済学の基本的な考え方,基本事項について理解する.
3 経済学の基礎的事項2
「所有権とインセンティブ」,「割当て」,「機会集合」,「費用」等の経済学における基本的な考え方,基礎事項について理解する.
4 経済学の基礎的事項3
経済学の基礎的事項3「需要曲線の意味,特徴」,「供給曲線の意味,特徴」,「需要と供給のバランス,均衡」等の事項について理解する.
5 経済学の基礎的事項4
「需要,供給の価格弾力性」,「需給バランスへの介入(不足と過剰)」,「時間とリスク」等の事項について理解する.
6 ミクロ経済学の基礎1
「効用の意味」,「効用関数」,「無差別曲線」,「需要の決定」等の事項について理解する.
7 ミクロ経済学の基礎2
「上級財と下級財」,「価格変化と需要変化」,「価格格差と実質所得」,「代替効果と所得効果」等の事項について理解する.
8 中間試験
7回までの内容の試験を行う
9 環境経済学の基礎1
環境破壊の原因と環境経済学の果たすべき役割について考える.
10 環境経済学の基礎2
「市場の失敗」,「外部不経済」,「社会的費用概念」,「公共部門の役割」等の事項について理解する.
11 環境勘定
「GNP指標とその問題点」,「グリーンGNP」,「NNW」等の事項について理解する.
12 開発と環境
開発事業の費用便益分析とその環境経済学的な諸問題点(環境破壊費用や世代間倫理など)について理解する.
13 環境価値評価法
環境の価値の内容について考える.環境価値の評価法の概要について理解する.
14 環境価値評価の実例1
環境価値評価の実例2代替法とトラベルコスト法を利用した実例を紹介し,仮想データを用いて分析の演習を行なう.
15 環境価値評価の実例2
ヘドニック法,仮想評価法を利用した実例を紹介し,仮想データを用いて分析の演習を行なう.


本科目の修得には,30 時間の授業の受講と 60 時間の自己学習が必要である. 前期中間試験および前期定期試験を実施する.