【 2014 年度 授業概要】
科   目 歴史 ( History )
担当教員 町田 吉隆 教授
対象学年等 都市工学科・2年・通年・必修・2単位 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
C3(100%)
授業の概要
と方針
昨年度の1年生歴史で学習した内容を受けて,「明治維新」前後の世界の歴史を学ぶ.対象とする時代は18世紀後半から20世紀の初めまで,つまり「長い19世紀」の発展と終焉が含まれる.「国際化」「グローバリズム」が注目される現在,「ナショナリズム」の成立過程を考えてみよう.



1 【C3】 18世紀から20世紀にかけての世界の動きを,歴史的事件や事象の内容を相互に関連させながら理解することができる.
2 【C3】 世界の各地域における社会的,文化的な歴史環境を理解することができる.
3 【C3】 歴史的事件や事象の内容と因果関係を,正確かつ丁寧に解説,表現することができる.
4 【C3】 歴史的事象に対する適切な評価,価値判断を,具体的な事件に基づいて,正確に表現することができる.
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1 18世紀から20世紀にかけての世界の動きを,歴史的事件や事象の内容を相互に関連させて理解できているかどうかを中間試験および定期試験で評価する.
2 世界の各地域における社会的,文化的な歴史環境に関する理解力を,中間試験および定期試験で評価する.
3 授業で扱った歴史的事件や事象の内容と因果関係についての理解を,中間試験および定期試験と歴史プリントおよびノート検査で評価する.
4 各自が興味を持つ歴史的事象をテーマに設定して作成するレポートの内容で評価する.
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成績は,試験70% レポート15% プリント、ノート検査15% として評価する.到達目標1,2,3については中間および定期試験4回の平均点で評価する.また到達目標3については歴史プリント作成およびノート検査でも評価する.到達目標4についてはレポートで評価する.これらを総合して100点満点で60点以上を合格とする.
テキスト 『詳説世界史』佐藤次高・木村靖二・岸本美緒ほか著(山川出版社)
『グローバルワイド最新世界史図表』新版初訂 第一学習社編集部編(第一学習社)
参考書 『山川世界史小辞典』改訂新版 世界史小辞典編集委員会編(山川出版社)
『角川世界史辞典』 西川正雄・川北稔ほか編(角川書店)
関連科目 歴史(1年)・日本史(5年)・世界史(5年)
履修上の
注意事項
教科書を授業前に読んでおくことを期待する.授業に参加する姿勢の乏しい者については個別に注意する.

【授業計画( 歴史 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 導入
世界史上における「明治維新」の意味を,「日本国」の外からの視点で考える.
2 産業革命と自由主義(1)
「北大西洋革命」の意味と影響について考える.
3 産業革命と自由主義(2)
イギリスによる自由主義貿易体制の確立過程について考える.
4 1848年の革命(1)
産業資本家と労働者階級がヨーロッパ社会で影響力を拡大した意味を考える.
5 1848年の革命(2)
イタリアとドイツの「国民国家」統一過程を明治維新との対比から考える.
6 大陸国家の成立(1)
ロシアの近代化と領土拡張を世界史的に考える.
7 大陸国家の成立(2)
アメリカ南北戦争と太平洋進出を世界史的に考える.
8 中間試験
第1週から第7週までの内容について試験を行う.
9 中間試験の解答
中間試験の内容について解説する.これまでに得られた18-19世紀の欧米諸国に関する知見を確認する.
10 ナショナリズムと国民国家(1)
オスマン帝国における近代化について考える.
11 ナショナリズムと国民国家(2)
エジプトにおける近代化とそれに起因する国際関係の緊張について考える.
12 ナショナリズムと帝国主義(1)
インド大反乱とイギリス帝国主義の関係について考える.
13 ナショナリズムと帝国主義(2)
欧米諸国による植民地拡大政策について考える.
14 帝国主義と多国間同盟(1)
ヨーロッパ各国の対立がバルカン半島におけるナショナリズムと結びついていく過程について考える.
15 帝国主義と多国間同盟(2)
日本とロシアの対立が最初の帝国間戦争に発展した過程について考える.
16 定期試験の解答
定期試験の内容について解説する.これまでに得られた19世紀末から20世紀にかけての世界についての知見を確認する.
17 戦争の世紀(1)
第一次世界大戦開戦前の世界諸地域の状況について考える.
18 戦争の世紀(2)
第一次世界大戦が総力戦の様相を示し,従来とは戦争の様相が変化したことについて考える.
19 戦後の世界(1)
ヨーロッパに多くの独立国が誕生し,ヨーロッパが経済力を喪失し,域内が混迷する過程について考える.
20 戦後の世界(2)
ロシア革命の進行過程を通して,社会主義革命の世界的な影響について考える.
21 アジアの革命(1)
辛亥革命と中華民国の成立過程から,アジアにおけるナショナリズムと国民国家の関係について考える.
22 アジアの革命(2)
イランにおける立憲革命の過程から,アジアにおけるナショナリズムと国民国家の関係について考える.
23 中間試験
第16週から第22週までの内容について試験を行う.
24 中間試験の解答
中間試験の内容について解説する.これまでに得られた19世紀のユーラシアの動向から「国民国家」の形成過程を理解する.
25 世界秩序の構築(1)
ヴェルサイユ体制と国際連盟の形成過程を通じて,戦争を回避しようとする動きとその問題点について考える.
26 世界秩序の構築(2)
ワシントン体制の構築とメキシコ革命やカリブ諸国の動きを通じて,アメリカ合衆国が主導する世界秩序について考える.
27 全体主義の拡大(1)
東ヨーロッパとソヴィエト連邦において全体主義が影響力を拡大した理由について考える.
28 全体主義の拡大(2)
西ヨーロッパにおけるファシズムとナチズムの拡大およびスペイン内戦において全体主義勢力が勝利した理由を考える.
29 第二次世界大戦(1)
日中戦争が世界大戦に拡大していく過程について考える.
30 第二次世界大戦(2)
二度目の世界大戦の過程とそれがもたらした惨禍について考える.


前期,後期ともに中間試験および定期試験を実施する.