【 2014 年度 授業概要】
科   目 数値解析 ( Numerical Analysis )
担当教員 茂木 進一 准教授
対象学年等 電気工学科・4年・通年・必修・2単位 ( 学修単位III )
学習・
教育目標
A2(20%) A3(80%)
JABEE
基準1(1)
(c),(d)1
授業の概要
と方針
情報技術の著しい発展によって,あらゆる分野で誰でもが手軽にコンピュータを活用することができる状況になってきた.電気工学の分野では,各種機器やシステムの設計,評価,環境への影響などが頻繁に数値解析される.数値解析によって数学的思考法に対するより深い洞察が得られることが多く,この講義では,電気工学において重要と思われる,種々の数学的主題に対する数値解析の基本的な手法と技術の習得を目的としている.



1 【A3】 数値を2進数で表す方法,丸め誤差,有効数字について説明できる.
2 【A3】 1変数方程式の数値的解法を説明できる.
3 【A3】 連立1次方程式の数値的解法を説明できる.
4 【A2】 補間法を説明できる.
5 【A2】 数値微分法を説明できる.
6 【A2】 数値積分法を説明できる.
7 【A3】 常微分方程式の数値的解法を説明できる.
8 【A2】 離散データの周波数解析法を説明できる.
9  
10  












1 数値を2進数で表す方法(2の補数型,浮動小数点型),丸め誤差,有効数字について説明できることを,前期中間試験で60%以上正解を合格として評価する.
2 1変数方程式の数値的解法(二分法,ニュートン法など)を説明できることを,レポートと前期中間試験で60%以上正解を合格として評価する.
3 連立1次方程式の数値的解法(ガウス・ジョルダン法など)を説明できることを,レポートと前期定期試験で60%以上正解を合格として評価する.
4 関数の数値的合成(補間)法(ラグランジュの補間法,ニュートンの補間法,最小二乗法など)を説明できることを,レポートと前期定期試験で60%以上正解を合格として評価する.
5 数値微分法(2,3,5,7点法)を説明できることを,レポートと後期中間試験で60%以上正解を合格として評価する.
6 数値積分法(矩形法,台形法,シンプソン法など)を説明できることを,レポートと後期中間試験で60%以上正解を合格として評価する.
7 常微分方程式の数値的解法(オイラー法,ルンゲクッタ法など)を説明できることを,レポートと小テストで60%以上正解を合格として評価する.
8 離散データの周波数解析法(離散フーリエ変換など)を説明できることを,レポートと小テストで60%以上正解を合格として評価する.
9  
10  




成績は,試験70% レポート15% 小テスト15% として評価する.成績は,小テスト15%,前期中間20%,前期定期・後期中間25%,後期定期30%,レポート15%として評価し,100点満点で60点以上で合格.上記に関わらず後期定期試験で100点満点で60点以上の成績を収めれば60点以上の評価とする.
テキスト 数値計算法:奈良,早川,阿部共著(朝倉書店)
参考書 数値解析入門I:横田(開成出版)
数値計算:洲之内(サイエンス社)
関連科目 数学I,II,計算機工学,情報処理I,応用数学,電気回路I,II,III,電磁気学I,II,電磁解析
履修上の
注意事項
数学I,II,情報処理Iの理解が前提である.

【授業計画( 数値解析 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 シラバス説明,数値解析の意義,プログラミング復習(1)
シラバスに基づいて1年間の授業計画を説明する.また,C言語によるプログラミングの復習を行う.
2 数値表現法,丸め誤差,有効数字
数値の表現方法,丸め誤差,打ち切り誤差などについて説明する.
3 1変数方程式の解法(二分法)
1変数方程式の解法である『二分法』のアルゴリズムについて説明し,プログラミングの要点を示す.
4 第3回の演習
『二分法』の演習を行を行う.
5 1変数方程式の解法(ニュートン法)
1変数方程式の解法である『ニュートン法』のアルゴリズムについて説明し,プログラミングの要点を示す.
6 第5回の演習
『ニュートン法』の演習を行を行う.
7 試験前演習(第2回〜第6回)
演習を通して第2回〜第6回の復習を行う.
8 前期中間試験
第1回〜第6回の内容,ならびにその関連問題から出題し,到達度を確認する.
9 中間試験の返却・解説,プログラミング復習(2)
前期中間試験の解答を解説し,到達度の低かった項目について復習する.また,C言語によるプログラミングの復習を行う.
10 連立一次方程式の解法,逆行列の求め方
『ガウス・ジョルダン法』などのアルゴリズムについて説明し,プログラミングの要点を示す.
11 演習(第10回)
『ガウス・ジョルダン法』の演習を行う.
12 ラグランジュの補間法,ニュートンの補間法
『ラグランジュの補間法』,『ニュートンの補間法』について説明し,プログラミングの要点を示す.
13 最小二乗法
『最小二乗法』について説明し,プログラミングの要点を示す.
14 演習(第12回,第13回)
『ラグランジュの補間法』,『ニュートンの補間法』,『最小二乗法』の演習を行う.
15 試験前演習(第10回〜第14回)
演習を通して第10回〜第14回の復習を行う.
16 前期末試験の返却・解説,テイラー展開・マクローリン展開の復習
前期末試験の解答を解説し,到達度の低かった項目について復習する.また,『テイラー級数』,『マクローリン級数』の復習を行う.
17 数値微分法(2,3,5,7点法)
『数値微分法』について説明し,プログラミングの要点を示す.
18 演習(第17回)
『数値微分法』の演習を行う.
19 数値積分法(矩形,台形,シンプソン,など)
『数値積分法』について説明し,プログラミングの要点を示す.
20 演習(第19回)
『数値積分法』の演習を行う.
21 試験前演習(第16回〜第20回)
演習を通して第16回〜第20回の復習を行う.
22 後期中間試験
第16回〜第20回の内容,ならびにその関連問題から出題し,到達度を確認する.
23 後期中間試験の返却・解説
後期中間試験の解答を解説し,到達度の低かった項目について復習する.
24 微分方程式の数値的解法(1)(前進オイラー法)
微分方程式の数値的解法である『前進オイラー法』のアルゴリズムについて説明し,プログラミングの要点を示す.
25 微分方程式の数値的解法(2)(ルンゲ・クッタ法)
微分方程式の数値的解法である『ルンゲ・クッタ法』のアルゴリズムについて説明し,プログラミングの要点を示す.
26 演習(第24回,第25回)
微分方程式の数値的解法(オイラー法,ルンゲ・クッタ法)の演習を行う.
27 周波数解析(離散フーリエ変換)
周波数解析のひとつである『離散フーリエ変換』のアルゴリズムについて説明し,プログラミングの要点を示す.
28 演習(第27回)
周波数解析(離散フーリエ変換)の演習を行う.
29 試験前演習(第24回〜第28回)
演習を通して第24回〜第28回の復習を行う.
30 小テスト
第24回〜第28回の内容,ならびにその関連問題から出題し,到達度を確認する.


本科目の修得には,60 時間の授業の受講と 30 時間の自己学習が必要である. 前期,後期ともに中間試験および定期試験を実施する.