【 2014 年度 授業概要】
科   目 電気回路I ( Electric Circuit I )
担当教員 加藤 真嗣 准教授
対象学年等 電気工学科・2年・通年・必修・2単位 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
A4-E1(100%)
授業の概要
と方針
直流回路を用いて回路計算に必要な知識を復習する.そして,交流回路の回路素子である抵抗,コイル,コンデンサの振る舞いについて学び理解し,これらの回路素子が混在する回路に対して,三角関数とフェーザ法を用いて電圧,電流,電力が確実に計算できるように演習を行う.



1 【A4-E1】 直流回路において,各種の法則を用いて電圧,電流,電力の計算ができる.
2 【A4-E1】 積分を用いて平均値および実効値の計算ができる.
3 【A4-E1】 三角関数を用いて抵抗,コイル,コンデンサで構成される交流回路の電圧,電流,電力の計算ができる.
4 【A4-E1】 種々の方法で複素数を表現できる.また,複素数の四則演算ができる.
5 【A4-E1】 フェーザ法を用いて抵抗,コイル,コンデンサで構成される交流回路の電圧,電流,電力の計算ができる.
6 【A4-E1】 共振回路について現象を理解し,共振条件などを計算できる.
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1 様々な直流回路において,適切に法則を用いて,電圧,電流,電力が計算できるか,課題,小テストおよび前期中間試験で評価する.
2 様々な周期関数の波形について,平均値および実効値が計算できるか,課題,小テストおよび前期中間試験で評価する.
3 三角関数を用いて抵抗,コイル,コンデンサで構成される様々な交流回路が計算できるか,課題,小テストおよび前期定期試験で評価する.
4 複素数を直交座標や極座標で表現できる,複素数の四則演算ができるか,課題,小テストおよび後期中間試験で評価する.
5 フェーザ法を用いて抵抗,コイル,コンデンサで構成される様々な交流回路が計算できるか,課題,小テストおよび後期中間試験で評価する.
6 直列共振回路と並列共振回路の現象を理解し,共振条件などを計算できるか,課題,小テストおよび後期中間試験で評価する.
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成績は,試験80% レポート5% 小テスト15% として評価する.なお,試験成績は中間試験および定期試験の平均点とする.100点満点で60点以上を合格とする.
テキスト 「基礎電気回路1 <第2版>」有馬泉,岩崎晴光 共著(森北出版株式会社)
プリント
参考書 「電気工学基礎シリーズ 交流理論」東京電機大学 編(東京電機大学出版局)
関連科目 数学,基礎電気工学,電気数学I,電気回路II,電気磁気学I
履修上の
注意事項
三角関数を使った計算が多いため,必ず三角関数を復習しておくこと.また,課された課題(レポート)は必ず次回までに自力で解いて,授業の開始時に提出すること.

【授業計画( 電気回路I )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 電気回路の構成[第1章]
電気回路を構成する電源(電圧源,電流源)と回路素子(抵抗,コイル,コンデンサ)について説明する.
2 キルヒホッフの法則の復習[第2章]
複雑な回路の電圧や電流を求める方法である「キルヒホッフの法則」について復習する.
3 直流電力の計算の復習[第2章]
電力とは何かを説明し,直流電力の計算法について復習する.
4 教科書の演習問題の解説[第2章]
第2章の演習問題(P.14〜P.16)について解説する.したがい,事前に2.1から2.8までを解いておくこと.
5 小テストと直流回路の演習問題
直流回路の問題に関して小テスト(45分程度)を行う.残りの時間は直流回路の演習問題を解く.
6 交流電圧と交流電流[第3章]
時間的に大きさが変化する交流について説明する.
7 平均値と実効値[第3章]
交流では大きさを表すために振幅(最大値)以外に平均値と実効値があり,それらについて説明する.
8 中間試験
1週目〜7週目までの内容について試験する.
9 試験問題の解説と位相[第3章]
試験問題の解説と,位相について説明する.
10 交流回路における抵抗(R)の振る舞い[第3章]
交流回路における抵抗の振る舞いについて説明する.
11 交流回路におけるコイル(L)の振る舞い[第3章]
コイルの概念と,交流回路におけるコイルの振る舞いについて説明する.
12 交流回路におけるコンデンサ(C)の振る舞い[第3章]
コンデンサの概念と,交流回路におけるコンデンサの振る舞いについて説明する.
13 RLC直列回路[第3章]
RLCを直列に接続した場合の回路について説明する.
14 例題の解説[第3章]
教科書(P.30〜P.32)の例題について解説する.
15 教科書の演習問題の解説[第3章]
第3章の演習問題(P.32〜P.33)について解説する.したがい,事前に3.1から3.8までを解いておくこと.
16 試験問題の解説と復習
試験問題の解説と,6週目〜13週目までの内容について復習する.
17 複素数のベクトル表示と四則演算[第4章]
複素数をベクトルで表示する方法と,四則演算方法について説明する.
18 記号解析法を用いた交流電圧と交流電流の表示[第4章]
ベクトルを用いて交流電圧や交流電流を表現する方法ついて説明する.
19 記号解析法を用いた回路素子の表示[第4章]
回路素子(抵抗,コイル,コンデンサ)について,ベクトルを用いた場合の表現方法ついて説明する.
20 複素インピーダンスと複素アドミタンス[第4章]
複素インピーダンスと複素アドミタンスに加えて,合成した場合の計算方法について説明する.
21 記号解析法を用いた直列回路(RL,RC,RLC)の計算[第4章]
記号解析法を用いた直列回路の計算について説明する.
22 教科書の演習問題の解説[第4章]
第4章の演習問題(P.65〜P.67)について解説する.したがい,事前に4.1から4.10までを解いておくこと.
23 中間試験
16週目〜22週目までの内容について試験する.
24 試験問題の解説と電力のベクトル表示[第4章]
試験問題の解説と,ベクトルを用いた場合の電力の表現方法ついて説明する.
25 ベクトル軌跡[第4章]
複素インピーダンスや複素アドミタンスからベクトル軌跡(半円)が描けることを説明する.
26 共振回路
記号解析法を用いた共振回路の計算法について説明する.
27 相互誘導回路
2つ以上のコイルから構成される相互誘導回路について説明する.
28 逆回路と定抵抗回路
逆回路と定抵抗回路について説明する.
29 教科書の演習問題の解説[第4章]
第4章の演習問題(P.67〜P.69)について解説する.したがい,事前に4.11から4.21までを解いておくこと.
30 復習
教科書の第1章〜第4章まで演習問題も含めて復習する.


前期,後期ともに中間試験および定期試験を実施する.