2014 年度分子生物学II シラバス

【 2014 年度授業概要】
科　　　目			分子生物学II ( Molecular Biology II )
担当教員			下村憲司朗准教授
対象学年等			応用化学専攻・2年・前期・選択・2単位
学習・教育目標			A4-AC5(100%)
JABEE 基準1(1)			(d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g)
授業の概要と方針			分子生物学は，生物活動のメカニズムを分子レベルで理解しようとする学問であり，この分子生物学の進歩により，遺伝子組換え等の遺伝子工学が発達してきた．本講義においては，分子生物学の基礎を確認しながら遺伝子工学の基礎と応用について解説する．
到達目標		1	【A4-AC5】代表的なウイルス，ファージの構造，特徴を理解できる．
		2	【A4-AC5】細胞周期と細胞分裂の調節機構，分子機構について理解する．
		3	【A4-AC5】トランスポゾンの転移や遺伝子の再編成によるゲノムDNAの変化のメカニズムを理解できる．
		4	【A4-AC5】エピジェネティクスを理解できる．
		5	【A4-AC5】基本的な遺伝子工学技術を理解できる．
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評価方法と基準	到達目標毎	1	代表的なウイルス，ファージの構造，性質，生活環について説明できるかを中間試験とレポートで評価する．
		2	細胞周期と細胞分裂の調節機構，分子機構について記述できるかを中間試験とレポートで評価する．
		3	トランスポゾン，レトロトランスポゾンの転移や遺伝子の再編成メカニズムについて説明できるかを中間試験とレポートで評価する．
		4	遺伝子サイレンシングやゲノムインプリンティングといったエピジェネティックな機能調節の機構を説明できるかを中間試験とレポートで評価する．
		5	各種遺伝子発現解析や遺伝学的，逆遺伝学的遺伝子機能解析等の実験原理を説明できるかを定期試験とレポートで評価する．
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	総合評価		成績は，試験80%　レポート20%　として評価する．なお，試験成績は中間試験と定期試験の平均点とする．100点満点で60点以上を合格とする．結果によっては再試験を実施する場合がある．
テキスト			「ベーシックマスター分子生物学」：東中川徹，大山隆，清水光弘　（オーム社）プリント
参考書			「Essential 細胞生物学」：中村桂子，松原謙一訳　（南江堂）「ヴォート　基礎生化学」：田宮信雄ら　訳（東京化学同人）　「分子生物学の基礎」：川喜田正夫　（東京化学同人）「遺伝子工学」：柴忠義　（IBS出版）
関連科目			C2生物，C4生物化学I，C5生物化学II，C4生物工学，AC1分子生物学I
履修上の注意事項			本科C2生物，C4生物化学I，C5生物化学II，C4生物工学，AC1分子生物学Iを復習しておくことが必要である．

【授業計画（分子生物学II ）】
回	上段：テーマ／下段：内容（目標、準備など）
1	序論
1	遺伝工学分野を学ぶにあたり，その背景について理解する．
2	ウイルスとファージ
2	代表的なウイルスとファージの構造，性質について理解する．
3	細胞周期と細胞分裂
3	細胞周期の調節機構および体細胞分裂・減数分裂の分子機構について理解する．
4	転移性遺伝因子
4	トランスポゾンやレトロトランスポゾンの転移機構を理解する．
5	遺伝子再編成
5	免疫グロブリン遺伝子などに代表される遺伝子再編成機構を理解する．
6	エピジェネティクス(1)
6	遺伝子サイレンシングの機構を理解する．
7	エピジェネティクス(2)
7	ゲノムインプリンティングの機構を理解する．
8	中間試験
8	7回目までの内容について筆記試験を行う．
9	中間試験の解答
9	中間試験の解説を行う．
10	遺伝子発現解析(1)
10	遺伝子発現の定量的解析に用いられる手法原理を理解する．
11	遺伝子発現解析(2)
11	遺伝子発現の局所性解析，網羅的解析に用いられる手法原理を理解する．
12	タンパク質発現解析(1)
12	タンパク質発現の定量的解析に用いられる手法原理を理解する．
13	タンパク質発現解析(2)
13	タンパク質発現の局所性解析，網羅的解析に用いられる手法原理を理解する．
14	逆遺伝学的遺伝子機能解析
14	RNAi法など基本的な遺伝子機能解析法を理解する．
15	遺伝学的遺伝子機能解析
15	ポジショナルクローニングなど基本的な遺伝子機能解析法を理解する．
備考	本科目の修得には，30 時間の授業の受講と 60 時間の自己学習が必要である．前期中間試験および前期定期試験を実施する．