【 2013 年度 授業概要】
科   目 水理学 ( Hydraulics )
担当教員 (前期)宇野 宏司 准教授 (後期)辻本 剛三 教授
対象学年等 都市工学科・3年・通年・必修・3単位 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
A4-S2(100%)
授業の概要
と方針
水の性質,静水圧,水の流れなどについて,例題を交えて基礎的な事項を理解させる.特に後半では,連続の式と運動方程式の考え方,計算方法を重点的に学ばせる.水理学の知識が環境系科目に生かされるよう応用面についても適用方法や考え方,計算方法を理解させる.



1 【A4-S2】 水の物理的性質と静水圧の扱いを理解し,これらに関する計算ができる.
2 【A4-S2】 連続の式とベルヌーイの式を用いて,損失を考慮しない流れの計算ができる.
3 【A4-S2】 運動量方程式を理解し,これらに関する計算ができる.
4 【A4-S2】 オリフィスおよび水門,堰についての考え方を理解し,これらに関する計算ができる.
5 【A4-S2】 管水路の流速分布や損失水頭についての考え方を理解し,これらに関する計算ができる.
6 【A4-S2】 管水路の摩擦損失水頭以外の損失水頭について学び,それらの工学的な問題に対して適用する.
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1 水の物理的性質と静水圧の扱いを,演習問題を提出させるとともに前期中間試験で評価する.
2 損失を考慮しない流れについて,演習問題を提出させるとともに前期中間試験で評価する.
3 運動量方程式に関する演習問題を提出させるとともに前期定期試験で評価する.
4 オリフィスおよび水門,堰についての考え方に関する演習問題を提出させるとともに前期定期試験で評価する.
5 管水路の流速分布や損失水頭についての考え方に関する演習問題を提出させるとともに後期中間試験で評価する.
6 単線管水路,サイホンなどについての演習問題を行い,後期定期試験で評価す.
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成績は,試験70% レポート30% として評価する.到達目標1〜5は,中間試験および定期試験の平均点70%,演習問題のレポート30%の割合で評価する.100点満点で60点以上を合格とする.
テキスト 最新 水理学I,II :大西外明(森北出版)
参考書 「水理学演習」:鈴木幸一 (森北出版)
「絵とき 水理学」:国澤正和・福山和夫・西田秀行(オーム社)
関連科目 関連科目:物理,数学
履修上の
注意事項
計算を含む演習問題を毎時間行うので電卓を持参すること.

【授業計画( 水理学 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 水の性質と単位
単位と次元に関して,特に本教科で使用する単位について確認させる.水の物理的性質,特に本教科で用いる性質について学ばせる.
2 相似則と次元解析
実際の現象を模型で検討する際の考え方や基本的な物理量による流れの説明の方法について学ばせる.
3 静水圧
静水圧の特徴を理解させる.
4 鉛直面に作用する静水圧
鉛直面に作用する静水圧の大きさや作用点を学ばせる.
5 曲面に作用する静水圧
傾斜面や曲面に作用する静水圧の大きさや作用点を学ばせる.
6 浮力
アルキメデスの原理や浮体の安定について学ばせる.
7 液柱計
液柱計を用いた圧力の計測等について学ばせる.
8 前期中間試験
ここまで学んだ事項について出題する.
9 相対的静止
相対的静止問題について学ばせる.
10 流れの分類
流れの分類法を理解させる.
11 連続の式とベルヌーイの定理(1)
連続の式とベルヌーイの定理の概要を学ばせる.ベルヌーイの定理を応用して計算ができるようにする
12 連続の式とベルヌーイの定理(2)
連続の式とベルヌーイの定理の概要を学ばせる.ベルヌーイの定理を応用して計算ができるようにする
13 運動量方程式(1)
運動量方程式の概要を学ばせる.運動量方程式を用いた計算ができるようにする.
14 運動量方程式(2)
運動量方程式の概要を学ばせる.運動量方程式を用いた計算ができるようにする.
15 オリフィス,水門,堰
オリフィス,水門,堰の概要を説明し,式誘導ができるようにする.
16 管路の平均流速
平均流速を用いた基礎式について学ばせる.
17 管路の摩擦による損失水頭
摩擦抵抗による損失水頭の実用公式について学ばせる.
18 摩擦以外の損失水頭(1)
流入や流出等による損失水頭について学ばせる.
19 摩擦以外の損失水頭(2)
分岐や合流等による損失水頭について学ばせる.
20 単線管路(1)
エネルギー線や動水勾配線について学ばせる.
21 単線管路(2)
単線管路による流量や内径の算出について学ばせる.
22 管水路の応用(1)
サイホンの特性ついて学ばせる.
23 後期中間試験
前期定期試験以降に学んだ範囲から出題する.
24 管水路の応用(2)
バイパス管路について学ばせる.
25 管水路の応用(3)
枝状管路について学ばせる.
26 管網計算(1)
管網計算(ハーデイ・クロス法)について学ばせる.
27 管網計算(2)
管網計算の課題を行う.
28 管路内の流れによる仕事(1)
揚水させるためのポンプについて学ばせる.
29 管路内の流れによる仕事(2)
流れによる発電についての計算を行う.
30 管路内の流れによる仕事(3)
ポンプと水車に関する計算ができるようにする.


前期,後期ともに中間試験および定期試験を実施する.ほぼ毎時間,計算を主にした演習問題を行うので,電卓を持参すること.