【 2013 年度 授業概要】
科   目 日本史 ( Japanese History )
担当教員 深見 貴成 准教授
対象学年等 全学科・5年・通年・選択・2単位 ( 学修単位I )
学習・
教育目標
C3(80%) D2(20%)
JABEE
基準1(1)
(a),(b)
授業の概要
と方針
1990年代以降の日本社会は,戦後に作り上げてきた政治・経済体制があらゆる意味で再編を迫られた時期であり,その再編は今も続いていると言える.このような時代に日本の近現代史を学び,なぜ日本がこのような社会になったのかを知ることは非常に重要である.よって,日本の20世紀前半の動きを学び,現代社会の課題を克服する上での知識を養いたい.また同時に歴史資料の重要性についても学んでいく.



1 【C3】 帝国主義の時代における日本社会の特徴を理解できる.
2 【C3】 大正デモクラシーの時代の特徴と現代との共通性を理解する.
3 【C3】 昭和恐慌の影響とその後のファシズムの時代の特徴を理解する.
4 【D2】 近代日本における日本の植民地支配について理解し,アジア諸国と現代日本との関係を考える.
5 【D2】 第二次世界大戦へとつながる国際政治史の中に日本を位置づけることができる.
6 【C3】 歴史資料の大切さを知り,身近にあることを確認する.また史料の内容を理解する.
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1 帝国主義の時代における日本社会の特徴を理解できるか,定期試験によって評価する.
2 大正デモクラシーの時代の特徴と現代との共通性を理解できるか,定期試験によって評価する.
3 昭和恐慌の影響とその後のファシズムの時代の特徴を理解できるか,定期試験によって評価する.
4 近代日本における日本の植民地支配について理解し,アジア諸国と現代日本との関係を考えることができるか,定期試験によって評価する.
5 第二次世界大戦へとつながる国際政治史の中に日本を位置づけることができるか,定期試験によって評価する.
6 歴史資料の大切さを知り,身近にあることを確認する.また史料の内容を理解することができるか,定期試験および歴史資料に関するレポートによって評価する.
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成績は,試験85% レポート15% として評価する.試験成績は定期試験の平均点とする.100点満点で60点以上を合格とする
テキスト プリントを配布する
参考書 「国際政治下の近代日本」:宮地正人(山川出版社)
「角川新版日本史辞典」:朝尾直弘他編(角川書店)
関連科目 歴史(1年)・歴史(2年)・世界史(5年)
履修上の
注意事項
配布資料を毎時間持参すること.

【授業計画( 日本史 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 導入―日本近現代史を学ぶ意義
日本近現代史を学ぶにあたって,その学習する意味をこれまでの研究史から考える.また歴史資料とは何か,そしてその大切さについて言及する.
2 日露戦後の日本社会の変化
明治維新後の日本の歩みの概略を確認し,日露戦争後の日本社会が再編成されていく状況を学ぶ.
3 第一次世界大戦と日本社会(1)
第一次世界大戦が日本に与えた影響と帝国主義の時代における日本の位置を知る.またアジア諸国と日本の関係について確認する.
4 第一次世界大戦と日本社会(2)
第3週に同じ.
5 社会問題の発生(1)
大戦景気とその後の不況が日本社会に与えた影響の中で,特に社会問題の発生とその対応を知る.
6 社会問題の発生(2)
第5週に同じ.
7 政党政治の成立とその意義(1)
原敬内閣が成立した背景と政党政治の始まりの意義を知る.また日本のデモクラシー状況を民衆運動の中から学習する.
8 政党政治の成立とその意義(2)
第二次護憲運動によって成立した政党内閣の意義を知る.また当時の思想状況についても学習し,その特徴を理解する.
9 政党政治の成立とその意義(3)
デモクラシー期以降の政党政治の状況を知る.
10 男子普通選挙法と治安維持法の制定の意味
1925年に成立した男子普通選挙法と治安維持法の意義を学習する.
11 昭和恐慌の衝撃(1)
昭和恐慌が日本社会に与えた影響について,地域社会の状況,国家の政策などからその特徴と意味を知る.
12 昭和恐慌の衝撃(2)
第11週に同じ.
13 満州事変と「満州国」(1)
満州事変が起こる背景とその後に成立した「満州国」について知る.
14 満州事変と「満州国」(2)
第13週に同じ.
15 小括―デモクラシー期までの日本
これまでの歴史的経緯を振り返り,現代日本社会について考える.
16 植民地と日本
日本と植民地の関係を理解し,アジアにおいて日本がどのような位置にあったのかを知る.
17 植民地と日本(2)
第16週に同じ.
18 1930年代の日本の政治状況
1930年代の国際政治状況の中で日本がどのような位置にいて,外交政策を採ったのかを知る.
19 十五年戦争と日本
満州事変以後,日本がなぜ戦争へ突入したのかを理解する.
20 総力戦体制について考える(1)
「十五年戦争」期の日本社会を「総力戦体制」ととらえ,その特徴について考える.
21 総力戦体制について考える(2)
第20週に同じ.
22 民衆と戦争(1)
総力戦下において日本の民衆がどのように考え,行動していたのかを知る.
23 民衆と戦争(2)
第22週に同じ.
24 民衆と戦争(3)
第22週に同じ.
25 戦争をどうとらえるか
戦争,特にアジア・太平洋戦争についてふりかえり,現代における戦争と比較しながら現代の世界と日本を考える.
26 戦後改革と日本(1)
戦後の民主化を中心とする改革について,その特徴を学ぶ.特に日本国憲法の制定の意義について考える.また戦後の文化について学ぶ.
27 戦後改革と日本(2)
第26週に同じ.
28 戦後改革と日本(3)
第26週に同じ.
29 高度経済成長への展望
戦後改革を受けて,1960年代以降日本社会がどのように変化したのかを理解する.
30 まとめ―「国民国家」としての近現代日本
「国民国家」としての日本近現代史を概観し,現代社会との共通点考える.また歴史資料の重要さについて知る.


前期定期試験および後期定期試験を実施する.