| 科 目 | 送配電工学 ( Transmission and Distribution of Electric Power ) | |||
|---|---|---|---|---|
| 担当教員 | 茂木 進一 准教授 | |||
| 対象学年等 | 電気工学科・5年・通年・必修・2単位 ( 学修単位III ) | |||
| 学習・ 教育目標 |
A4-E4(100%) | |||
| JABEE 基準1(1) |
(d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g) | |||
| 授業の概要 と方針 |
最初に電力系統の発展の歴史を踏まえ,伝送回路の電気方式について学び,その後送電線の電気的機械的特性,配電線路,故障計算,保護継電装置など送配電設備の構成,特性と機能について学び,それらを踏まえ,電力系統の制御,安定度について学習する. | |||
| 到 達 目 標 |
1 | 【A4-E4】 電力伝送設備の構成,構造を理解する. | 2 | 【A4-E4】 送電線の伝送特性を理解し,電圧降下や送電電力などの計算ができる. | 3 | 【A4-E4】 対称座標法の計算ができ,送電線の故障時の解析ができる. | 4 | 【A4-E4】 安定度の概念が理解できる. | 5 | 【A4-E4】 電力伝送設備の制御を理解する. | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
| 評 価 方 法 と 基 準 |
到 達 目 標 毎 |
1 | 送電設備の構成,電気方式などを理解しているか,送電鉄塔のスケッチ課題50%や試験50%で評価する.おおよそ60%以上の評価を基準とする. | |
| 2 | 試験において,送電線の伝送特性を理解し,電圧降下や送電電力などの計算問題がおおよそ60%以上の正答率を基準とする. | |||
| 3 | 試験において,故障計算などの計算問題をおおよそ60%以上の正答率を基準とする. | |||
| 4 | 安定度の計算に関する課題で評価し,おおよそ60%以上の評価を基準とする. | |||
| 5 | 保護継電方式,無効電力制御などに関する基本的な問題をおおよそ60%以上の正答率を基準とする. | |||
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| 9 | ||||
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| 総 合 評 価 |
成績は,試験70% レポート15% 小テスト15% として評価する.100点満点で60点以上の評価で合格とする.前期中間試験20%,前期定期試験,後期中間試験25%,後期定期試験30%の比率で試験の成績とする.上記に関わらず,後期定期試験で100点満点で60点以上の成績を収めたものは60点以上の評価とする. | |||
| テキスト | 「送電・配電」:電気学会(オーム社) |
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| 参考書 | 「送配電の基礎」:山口純一(森北出版) |
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| 関連科目 | 電気回路,発変電工学 | |||
| 履修上の 注意事項 |
基本となる電気回路の特に交流論を理解しておくこと. | |||
| 回 | 上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など) |
|---|---|
| 1 | 電力系統の発達の歴史,電気方式 |
| 電力系統の発達の歴史,電気方式,周波数,電圧などについてわが国の状況を学ぶ. | |
| 2 | 演習,送電線路の電気的特性(1) |
| 電気方式に関する演習ののち,送電線路の電気的特性として,線路定数,フェランチ現象について学ぶ. | |
| 3 | 送電線路の電気的特性(2) |
| 電圧降下,送電容量,安定度,電力損失について学ぶ. | |
| 4 | 1,2章演習問題 |
| 電気方式,送電線路の電気的特性についてテキストの演習問題を解く. | |
| 5 | 送配電線路の機械的特性(1) |
| 送電線路の構造を知り,機械的特性を学ぶ.宿題として送電鉄塔を各自スケッチする. | |
| 6 | 送配電線路の機械的特性(2) |
| 支持物,支線強度計算の方法を学び,演習を行う. | |
| 7 | 中間試験 |
| 電力系統の構成,送電線路の特性などについて評価する. | |
| 8 | 試験解説 架空送電線路(1) |
| 試験の解説を行い,架空送電線路の構成,(鉄塔,電線,碍子などの部品),ねん架について学ぶ. | |
| 9 | 架空送電線路(2) |
| 架空送電線路のコロナやその他の事象,直流送電について学び,演習を行う. | |
| 10 | 地中電線路(1) |
| 地中電線路の構成,電力ケーブルの種類,特性,敷設について学ぶ. | |
| 11 | 地中電線路(2) |
| 地中電線路の建設,保守,新しい電力ケーブルについて学び,演習問題を解く. | |
| 12 | 配電線路(1) |
| 配電線路の構成,電気方式について学ぶ. | |
| 13 | 配電線路(2) |
| 地中配電線,配電線路の建設保守,新しい配電方式,屋内配電について学ぶ. | |
| 14 | 演習 |
| 小テストを実施し,テキスト1から6章の演習問題を解く. | |
| 15 | 演習 |
| テキスト1から6章の演習問題を解く.トピックについて解説する. | |
| 16 | 定期試験の解説 短絡,故障計算(1) |
| 定期試験の解説を行う.単位法,パーセント法についてについて学び,演習問題を解く. | |
| 17 | 短絡,故障計算(2) |
| 簡易法を用いた故障計算について学び,演習問題を解く | |
| 18 | 短絡,故障計算(3) |
| 対象座標法を用いた故障計算について学び,演習問題を解く. | |
| 19 | 短絡,故障計算(4) |
| 故障計算の演習として,テキストの例題並びに演習問題を解く. | |
| 20 | 中性点接地方式,誘導障害 |
| 中性点接地方式,誘導障害について学び,演習問題を解く. | |
| 21 | 異常電圧 |
| 異常電圧について学び,演習問題を解く. | |
| 22 | 送配電線の保護継電装置(1) |
| 送電線の保護継電装置の構成,方式,具備すべき条件について学び,演習問題を解く. | |
| 23 | 送配電線の保護継電装置(2) |
| 配電線,高圧受電設備の保護,瞬時停電について学び,演習問題を解く. | |
| 24 | 中間試験 |
| 故障計算などを中心とした出題をする. | |
| 25 | 試験解説,電力系統の電圧,無効電力制御(1) |
| 試験について解説を行う.電力系統の電圧,無効電力制御について理解するため,電力円線図などの演習問題を解く. | |
| 26 | 電力系統の電圧,無効電力制御(2) |
| 電力系統の電圧,無効電力制御の方法について学び,演習問題を解く. | |
| 27 | 電力系統の運用方式と潮流制御 |
| 電力系統の運用方式と潮流制御の方法,潮流計算の方法について学ぶ. | |
| 28 | 電力系統の安定度 |
| 電力系統の安定度の解析方法の基本的な要素について学び,演習課題を提出する. | |
| 29 | 電力用通信システム |
| 電力用通信システムの概要を学ぶ,10章の演習問題を解く. | |
| 30 | 全般の復習 |
| 小テストを実施し,全般の復習を行い,トピックを取り上げて解説する. | |
| 備 考 |
本科目の修得には,60 時間の授業の受講と 30 時間の自己学習が必要である. 前期,後期ともに中間試験および定期試験を実施する. |