【 2013 年度 授業概要】
科   目 品質管理 ( Quality Control )
担当教員 貝瀬 徹 非常勤講師
対象学年等 応用化学科・5年・前期・必修・1単位 ( 学修単位I )
学習・
教育目標
A1(10%) A3(80%) C1(10%)
JABEE
基準1(1)
(c),(d)1,(d)2-b,(d)2-d,(e),(f)
授業の概要
と方針
品質管理は,製品の品質規格を設定し,これを実現するための手段であり,広範囲な領域の手法から成立っている.特に,統計的品質管理はこれらの手法の中では基本として位置付けられる.技術者にとって,品質管理の体系を理解し,その基本的な概念と手法を身に付けることは必須であり,深い理解には製造技術だけでなく企業経営の知識も必要となる.本授業では,基本的事項の他に実践的な演習も交えることで理解を深める.



1 【C1】 品質管理の基本理念,品質システム,標準化を理解する.
2 【A3】 品質に関する問題解決のアプローチを理解する.
3 【A3】 各種データ整理の方法を理解する.
4 【A3】 基本統計の求め方を理解する.
5 【A3】 QC7つ道具(Q7),新QC7つ道具(N7)を理解する.
6 【A3】 管理図について理解する.
7 【A3】 推定と検定を理解する.
8 【A1】 検査の判定について理解する.
9 【A3】 実験計画法,回帰分析について理解する.
10 【A3】 信頼性について理解する.












1 品質管理,総合品質管理の考え方の理解度を中間試験および小テストで評価する.
2 問題解決のプロセスをレポートで評価する.
3 計数データ,計量データの扱い方の理解度を中間試験および小テストで評価する.
4 統計の計算方法,標本分布の理解度を中間試験および小テストで評価する.
5 Q7,N7の違いと利用方法の理解度について中間試験および小テストで評価する.
6 管理図の作成をレポートで評価する.
7 点推定,区間推定,仮説検定の方法をレポートで評価する.
8 抜取検査の方法の理解度を定期試験および小テストで評価する.
9 品質の最適設計のための手法,分析の理解度を定期試験および小テストで評価する.
10 信頼性の定義,故障率などの理解度を定期試験および小テストにより評価する.




成績は,試験70% レポート20% 小テスト10% として評価する.試験は中間・定期試験平均点の70%.レポートはレポート平均点(100点)の20%.小テストは小テスト平均点(100点)の10%とし,この合計を総合評価とする.100点満点で60点以上を合格とする.
テキスト 「品質管理教本」:小野道照,直井知与 編著 (日本規格協会).
参考書 「品質管理の実際」:甲斐彰人 著 (泉文堂).
関連科目 確率統計,化学工学I,II
履修上の
注意事項
確率論および統計学,数学に関する基礎知識が必要となる.確立統計,数学I,II,化学工学I,IIについて内容を復習しておくこと.

【授業計画( 品質管理 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 品質管理の基本.
品質管理の基本理念と総合的品質管理(TQC,TQM)について解説する.
2 品質保証の考え方.
品質システム,品質マネジメント,国際規格(ISO)について解説する.
3 問題解決の進め方.
問題解決のステップ,QC的問題解決法について解説する.
4 品質データの収集と整理.
データの数量化および種類と分類方法について解説する.
5 データの分布と統計量.
データの基本分布と標本分布,推定量について解説する.
6 QC7つ道具(Q7),新QC7つ道具(N7).
数値データを取り扱うQ7と言語データを取り扱うN7について解説する.
7 連続型データの管理図.
管理図の種類と作成方法について解説する.
8 中間試験.
中間試験を実施する.
9 中間試験解答.離散型データの管理図.
中間試験の解説を行う.管理図の事例について解説する.
10 検査.
検査の経済性,抜き取り検査の方法について解説する.
11 推定・検定.
点推定,区間推定,仮説検定の方法について解説する.
12 実験計画法.
実験配置の種類と分散分析について解説する.
13 回帰分析.
実験データに基づく回帰式の求め方について解説する.
14 データの分布と推定方法.
信頼性理論,保守理論について解説する.
15 QCに関係するその他の手法.
多変量解析,官能検査,品質機能展開などの手法について解説する.


前期中間試験および前期定期試験を実施する.本講義においては,宿題を課しレポート点として評価する.