2013 年度応用数学II シラバス

【 2013 年度授業概要】
科　　　目			応用数学II ( Applied Mathematics II )
担当教員			横山卓司教授
対象学年等			応用化学科・4年・後期・必修・2単位 ( 学修単位I )
学習・教育目標			A1(100%)
JABEE 基準1(1)			(c),(d)1
授業の概要と方針			線形代数の基本的な概念を理解し，道具として使えるようになることを目標とする．話が抽象的になりすぎないよう具体例を豊富に扱い，多くの計算を実際に行うことを重視する．頭の中に，計算の背景にある数学的世界のイメージが描けるようになることを目標とする．
到達目標		1	【A1】行列式について理解し，行列式の計算ができる.
		2	【A1】内積空間の上で，内積・長さ・なす角を計算できる．
		3	【A1】線形写像の概念，線形写像と行列の関係を理解する．
		4	【A1】固有値・固有ベクトルについて理解し，行列の対角化が行える．対称行列を直交行列で対角化できる．2次形式の標準化が行える．
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評価方法と基準	到達目標毎	1	行列式の計算ができることを試験で評価する.
		2	内積空間の上で，内積・長さ・なす角を計算できることを試験で評価する．
		3	線形写像の概念，線形写像と行列の関係を理解していることを，試験で評価する．
		4	固有値・固有ベクトルについて理解し行列の対角化が行えること，対称行列を直交行列で対角化でき2次形式を標準化できることを，試験で評価する．
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	総合評価		成績は，試験100%　として評価する．各到達目標は，中間試験と定期試験およびその再試験により評価する． 100点満点で60点以上を合格とする．
テキスト			「演習線形代数改訂版」:村上正康・野澤宗平・稲葉尚志共著（培風館）
参考書			「入門線形代数」:三宅敏恒著（培風館）「教養の線形代数四訂版」 :村上正康他著（培風館）「線形代数」:長谷川浩司著（日本評論社）「新版線形代数」：岡本和夫著 (実教出版) 「線形代数基礎と応用」：新井仁之著 (日本評論社)
関連科目			2年数学II
履修上の注意事項			・参考書に挙げた書籍は全部買い揃える必要はない．必要に応じて図書館等で参照することが望ましい．・ジョルダン標準形については，軽めに扱う.

【授業計画（応用数学II ）】
回	上段：テーマ／下段：内容（目標、準備など）
1	階数
1	行列の階数(ランク)について復習する.
2	順列
2	偶順列，奇順列について理解し，順列の符号を求める.
3	行列式の定義
3	行列式の定義について理解する.
4	行列式の計算(1)
4	2次，3次の行列式の計算ができる.
5	行列式の計算(2)
5	4次以上の行列式の計算ができる.
6	行列式の計算(3)
6	文字の入った少し複雑な行列式の計算ができる.
7	余因子展開
7	余因子展開を行なって4次以上の正方行列の行列式を計算できる.
8	余因子行列と逆行列
8	余因子行列を利用して逆行列が計算できる．
9	クラメールの公式
9	クラーメルの公式を利用して連立方程式の解が計算できる．
10	行列式のまとめ
10	行列式についてこれまでの復習を行う.
11	内積，内積空間
11	内積の定義を理解し，内積・長さ・なす角の計算を行う．内積の導入されたベクトル空間について理解する.
12	グラム・シュミットの正規直交化法
12	グラム・シュミットの正規直交化法の計算を行う．
13	直交補空間
13	直交補空間，正射影について理解する．
14	演習
14	これまでの内容について総合的な演習を行う.
15	中間試験
15	中間試験を実施する．
16	写像
16	写像について理解する. 全射，単射，全単射，逆写像，写像の合成について理解する.
17	線型写像
17	線型写像を定義する. 同型写像について理解し，ベクトル空間の同型を理解する.
18	基底の取り換え
18	基底の取り換えに対する座標の変化を，線型写像としてとらえる. 基底の取り換え行列について理解する.
19	線型写像の表現行列
19	線型写像の表現行列について理解する. 基底の取り換えに対して表現行列がどのように変化するか計算を行う.
20	線形写像の像と核
20	線形写像の像と核を定義し，それらの次元が線型写像の表現行列の階数と関係があることを理解する．
21	固有値，固有ベクトル，固有多項式と固有空間
21	線形変換の固有値，固有ベクトル，固有空間の定義を理解する．行列の固有多項式を利用して，線形変換の固有値，固有空間を求める．
22	行列の対角化(1)
22	行列が対角化できるための必要十分条件を理解し，与えられた行列を対角化する．
23	行列の対角化(2)
23	行列の対角化に関する問題演習を行う．
24	直交変換
24	直交変換の定義と，直交行列との関係を理解する．
25	対称行列の対角化
25	対称行列を直交行列により対角化する．
26	2次形式
26	2次形式が行列を用いて表現できることを理解する．
27	2次形式の標準形
27	対称行列の対角化の応用として， 2次形式の標準形を計算する．
28	平面2次曲線の分類
28	2次形式の標準形の応用として，平面2次曲線の分類を行う.
29	演習
29	固有値・固有ベクトル，対称行列の対角化とその応用についてまとめの問題演習を行う．
30	ジョルダン標準形
30	ジョルダン標準形について概要を理解する．
備考	後期中間試験および後期定期試験を実施する．