| 科 目 | 応用数学I ( Applied Mathematics I ) | |||
|---|---|---|---|---|
| 担当教員 | 横山 卓司 教授 | |||
| 対象学年等 | 応用化学科・4年・前期・必修・2単位 ( 学修単位I ) | |||
| 学習・ 教育目標 |
A1(100%) | |||
| JABEE 基準1(1) |
(c),(d)1 | |||
| 授業の概要 と方針 |
ベクトル解析および線形代数の基本的な概念を理解し,それらを道具として使えるようになることを目標とする.話が抽象的になりすぎないよう具体例を豊富に扱い, 多くの計算を実際に行うことを重視する.頭の中に,計算の背景にある数学的世界のイメージが描けるようになることを目標とする. | |||
| 到 達 目 標 |
1 | 【A1】 スカラー場・ベクトル場の概念を理解する.勾配,発散,回転の概念を理解する. | 2 | 【A1】 線積分,面積分の概念を理解し,その計算ができる.発散定理,ストークスの定理の概要を理解する. | 3 | 【A1】 行列の基本的な演算ができる.行列の基本変形を理解し,連立1次方程式の解法に利用できる. | 4 | 【A1】 行列の階数を計算できる.ベクトルの一次結合,一次独立・従属について理解している. | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
| 評 価 方 法 と 基 準 |
到 達 目 標 毎 |
1 | スカラー場・ベクトル場の概念,勾配,発散,回転の概念を理解していることを,試験で評価する. | |
| 2 | 線積分,面積分の概念を理解し,その計算ができることを,試験で評価する. | |||
| 3 | 行列の基本的な演算ができること,行列の基本変形を理解し連立1次方程式の解法に利用できることを, 試験で評価する. | |||
| 4 | 行列の階数を計算できること,ベクトルの一次結合,一次独立・従属について理解していることを,試験で評価する. | |||
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| 9 | ||||
| 10 | ||||
| 総 合 評 価 |
成績は,試験100% として評価する.各到達目標は, 中間試験と定期試験およびその再試験により評価する. 100点満点で60点以上を合格とする.5%分は4月の授業初回に行う実力試験と春休み課題により評価する. | |||
| テキスト | 「基礎解析学コース ベクトル解析」:矢野 健太郎・石原 繁 共著(裳華房) 「演習 線形代数 改訂版」:村上 正康・野澤 宗平・稲葉 尚志 共著(培風館) |
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| 参考書 | 「キーポイント ベクトル解析」:高木隆司 著(岩波書店) 「多変数の微分積分学15章」:熊原啓作 著 (日本評論社) 「教養の線形代数 四訂版」 :村上 正康 他 著 (培風館) 「線形代数」:長谷川浩司 著(日本評論社) |
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| 関連科目 | 2年数学I,数学II, 3年数学I, 4年応用物理 | |||
| 履修上の 注意事項 |
・参考書に挙げた書籍は全部買い揃える必要はない.必要に応じて 図書館等で参照することが望ましい.・この科目の内容は, 2年数学I, 数学II, 3年数学Iおよび 4年応用物理の内容と関係が深い. 適宜,それらの教科書・問題集を参照すること. | |||
| 回 | 上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など) |
|---|---|
| 1 | ベクトル解析の概要(1) |
| ベクトル解析はどのような数学かを理解する.ベクトルの演算(内積)が計算できる. | |
| 2 | ベクトル解析の概要(2) |
| ベクトルの演算(外積)が計算できる. | |
| 3 | ベクトルの微分 |
| ベクトルの演算(微分)が計算できる. | |
| 4 | ベクトルの積分 |
| ベクトルの演算(積分)が計算できる. | |
| 5 | スカラー場と勾配, 勾配の性質 |
| スカラー場とその勾配を理解する.方向微分係数や等位面を定義し, 勾配との関連を理解する. | |
| 6 | 発散 |
| ベクトル場とその発散を理解する.ラプラシアンを定義する. | |
| 7 | 回転 |
| ベクトル場の回転を理解する. | |
| 8 | 演習 |
| ベクトルの基本的な計算についての総合的な演習を行う. | |
| 9 | 空間曲線 |
| 曲線の表示, 弧長, 接ベクトルなどを理解する. | |
| 10 | 線積分 |
| 曲線に沿ってのスカラー場とベクトル場の線積分を定義する. | |
| 11 | 曲面 |
| 2パラメータを使用した曲面の表示について理解する. 法単位ベクトル, ベクトル面要素などを理解する. | |
| 12 | 面積分 |
| 曲面に沿ってのスカラー場やベクトル場の面積分を定義する. | |
| 13 | 演習1 |
| 線積分,面積分についての演習を行う. | |
| 14 | 演習2 |
| ベクトル解析についての総合的な演習を行う. | |
| 15 | 中間試験 |
| 中間試験を実施する. | |
| 16 | ガウスの発散定理 |
| 発散定理について理解する. | |
| 17 | ストークスの定理 |
| ストークスの定理について理解する. | |
| 18 | 線形代数学の概要/行列の演算 |
| 高等数学における線形代数学の位置づけを理解する.行列の定義について確認する.行列の和, 差, 積, スカラー倍の計算方法を理解する. | |
| 19 | 特別な行列 |
| 零行列, 単位行列, べき等行列, べき零行列を理解する.転置行列, 対称行列, 交代行列, 直交行列を理解する. | |
| 20 | 正則行列, 行列の分割 |
| 正則行列と逆行列の定義を理解する.行列をブロックに分割して積を計算し, 特に行ベクトル, 列ベクトルへの分割が有用であることを理解する. | |
| 21 | 行列の基本変形と階数 |
| 行列の基本変形を理解する.行列の簡約化を行い階数(ランク)を求める. | |
| 22 | 連立1次方程式の解法 |
| 連立1次方程式の係数行列および拡大係数行列を利用して連立1次方程式を解く. | |
| 23 | 連立1次方程式の解の存在条件 |
| 行列の階数を用いて連立方程式の解のあり方を分類する. | |
| 24 | 正則行列とその逆行列 |
| 正則行列に対する逆行列を計算する. | |
| 25 | ベクトル空間 |
| ベクトル空間を定義し, いくつかの例が実際に定義を満たしていることを確認する. | |
| 26 | 部分空間 |
| 部分空間を定義し, いくつかの具体例についてそれが部分空間であることを確認する.ベクトルの1次結合, ベクトルの組から生成される部分空間を理解する. | |
| 27 | ベクトルの1次独立と1次従属 |
| ベクトルの1次独立と1次従属の定義を理解し, 行列・行列の階数との関連について確認する. | |
| 28 | ベクトル空間の基と次元 |
| ベクトル空間の基と次元の定義を理解する. | |
| 29 | 連立方程式の解空間 |
| 連立方程式の解空間の次元と基を求める. | |
| 30 | 演習 |
| 線形代数のこれまでの内容について演習を行う | |
| 備 考 |
前期中間試験および前期定期試験を実施する. |