【 2013 年度 授業概要】
科   目 コンクリート構造 ( Concrete Structures )
担当教員 上中 宏二郎 准教授
対象学年等 都市工学専攻・1年・前期・選択・2単位
学習・
教育目標
A4-AS2(100%)
JABEE
基準1(1)
(d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g)
授業の概要
と方針
本講義では,まず,鉄筋コンクリート部材を弾性理論の視点から着目する.その後,曲げやせん断力,軸力を受ける部材の終局特性に関して理解する.さらに,鉄筋コンクリート部材の使用限界や疲労限界について理解する.



1 【A4-AS2】 コンクリートと鉄筋の材料特性が理解できる.
2 【A4-AS2】 曲げと軸力を受ける部材の耐力計算ができる.
3 【A4-AS2】 せん断力を受ける部材の耐力計算ができる.
4 【A4-AS2】 塑性ヒンジによるモーメント再分配の計算ができる.
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1 コンクリートと鉄筋の材料特性の理解度を定期試験で評価する.
2 曲げと軸力の相互関係の理解度をレポートと定期試験で評価する.
3 せん断破壊メカニズムと耐荷機構の理解度を定期試験で評価する.
4 塑性崩壊理論による極限解析ができるかを定期試験により評価する.
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成績は,試験85% レポート15% として評価する.100点満点中で60点以上を合格とする.
テキスト 資料を配布する
参考書 「コンクリート構造」:小林和夫(森北出版)
「鉄筋コンクリートの解析と設計 第2版」:吉川弘道(丸善)
「コンクリート標準示方書【設計編】2007年制定」:土木学会
関連科目 コンクリート工学,構造力学,材料学
履修上の
注意事項
本講義を理解するためには,本科で学んだコンクリート工学だけでなく,構造力学や材料学の知識が必要となります.講義は先述の課目を理解していることを前提条件として進めていきますので,しっかりと復習をしておいてください.また,積極的に授業に参加される方を希望します.

【授業計画( コンクリート構造 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 鉄筋コンクリート構造の特徴
鉄筋コンクリート構造の長所・短所,これからの設計において考慮すべき環境負荷低減やマネジメントの概要について説明する.
2 コンクリートと鉄筋の材料力学(1)
コンクリートと鉄筋の応力−ひずみ関係について説明する.
3 コンクリートと鉄筋の材料力学(2),コンクリート系実験式
鉄筋とコンクリートによる複合材料としての材料力学特性について説明する.また,コンクリートの各種実験式と単位換算について説明する.
4 RC構造部材の設計法
RC構造部材の設計法として,許容応力度設計法,限界状態設計法,性能照査型設計法について説明する.
5 曲げを受ける部材
曲げを受ける部材の終局耐力について説明する.
6 中心軸圧縮力を受ける部材
中心軸圧縮力を受ける部材の終局耐力と鉄筋の横拘束効果について説明する.
7 偏心軸圧縮力を受ける部材(1)
曲げと軸力が作用する部材の弾性解析について説明する.
8 偏心軸圧縮力を受ける部材(2)
曲げと軸力が作用する部材の終局耐力と相互関係について説明する.
9 偏心軸圧縮力を受ける部材(3)
曲げと軸力が作用する部材の終局耐力と相互関係について説明する.
10 せん断力を受ける部材(1)
中間試験の解答の解説をする.はり部材のせん断破壊と耐荷機構について説明する.
11 せん断力を受ける部材(2)
トラスモデルによるせん断耐力について説明する.
12 せん断力を受ける部材(3)
ディープビームのせん断耐荷機構について説明する.
13 モーメント再分配,極限解析(1)
塑性ヒンジ,はりのモーメント再分配ついて説明する.
14 モーメント再分配,極限解析(2)
塑性ヒンジ,はりのモーメント再分配ついて説明する.
15 モーメント再分配,極限解析(3)
フレームのモーメント再分配について説明する.


本科目の修得には,30 時間の授業の受講と 60 時間の自己学習が必要である. 前期定期試験を実施する.