【 2012 年度 授業概要】
科   目 工業熱力学 ( Engineering Thermodynamics )
担当教員 柴原 誠 助教
対象学年等 機械工学科・4年C組・通年・必修・2単位 ( 学修単位III )
学習・
教育目標
A4-M2(100%)
JABEE
基準1(1)
(d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g)
授業の概要
と方針
なじみのあるエネルギー変換装置である自動車,冷暖房機器,ジエットエンジンなどを例に挙げながら工学基礎科目としての熱力学を理解させ演習を通じて習得した知識を運用する能力を高める.



1 【A4-M2】 熱力学第1法則について理解している.
2 【A4-M2】 エンタルピーについて理解している.
3 【A4-M2】 理想気体のエントロピー変化を計算することができる.
4 【A4-M2】 理想気体の場合について状態変化の際の仕事および熱量などを求めることができる.
5 【A4-M2】 蒸気の場合について状態変化の際の仕事および熱量などを求めることができる.
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1 熱力学第1法則について理解しているかを課題(レポート)及び前期中間試験で評価する.
2 エンタルピーについて理解しているかを課題(レポート)及び前期定期試験で評価する.
3 理想気体のエントロピー変化を計算することができるかをレポート及び後期中間試験で評価する.
4 理想気体の場合について状態変化の際の仕事および熱量などを求めることができるかを課題(レポート)及び後期中間試験で評価する.
5 蒸気の場合について状態変化の際の仕事および熱量などを求めることができるかを課題(レポート)及び後期定期試験で評価する.
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成績は,試験85% レポート15% として評価する.100点満点で60点以上を合格とする.なお,試験成績は中間試験と定期試験との平均点とする.
テキスト 図解熱力学の学び方,北山直方著,谷下市松監修(オーム社)
参考書 大学演習工業熱力学,谷下市松編(裳華房)
関連科目 物理で講義される熱分野を理解しておくこと.
履修上の
注意事項
 

【授業計画( 工業熱力学 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 工業熱力学とは
工業熱力学概説
2 工業熱力学で扱う物理量
工業熱力学で扱う物理量を学習するとともに,単位換算法を習得する.
3 熱力学の第一法則
熱と仕事との関係について学習する.
4 熱力学の第一法則
状態変化を圧力-体積線図で表すことを学習する.
5 熱力学の第一法則
熱力学第1法則の基本的な考え方を学習する.
6 熱力学の第一法則
エネルギー保存の法則から熱力学第1法則の式を導出方法を学習する.また,第1法則の式の各項の意味を理解する.
7 演習
上記2-6回までの演習を行う.
8 中間試験
熱力学第1法則の理解度を評価する.
9 熱力学第1法則のまとめ
中間試験の解答をとおして,熱力学第1法則の理解を深める.
10 エンタルピー
エンタルピーの成り立ちと利用について学習する.
11 熱力学の第二法則
熱力学第2法則の基本的な考え方を学習する.
12 熱力学の第二法則
熱力学的温度ならびにカルノーサイクルを学習した上で,カルノー効率の計算方法を理解する.
13 熱力学の第二法則
可逆・不可逆サイクルのクロジュース積分について学習する.
14 熱力学の第二法則
エントロピーの基本的考え方を学習するとともに,温度-エントロピー線図の見方を習得する.
15 演習
上記10-14回の内容の演習を行う.
16 熱力学第2法則のまとめ
定期試験の解答をとおして,熱力学第2法則の理解を深める.
17 理想気体
理想気体の状態方程式やダルトンの法則の学習をとおして理想気体の性質を理解する.
18 理想気体の等圧,等容変化
理想気体の等圧,等容変化について学習する.
19 理想気体の等温,断熱変化
理想気体の等温,断熱変化について学習する.
20 理想気体のポリトロープ変化
理想気体のポリトロープ変化について学習する.
21 状態変化に伴うエントロピー変化
状態変化に伴うエントロピー変化を学習する.
22 演習
上記17-21回までの内容の演習を行う.
23 中間試験
理想気体の状態変化の理解度を評価する.
24 理想気体の状態変化のまとめ
中間試験の解答を通して,理想気体の状態変化の理解を深める.
25 内燃機関
内燃機関の基本サイクルと原理をこれまでに学んだ理想気体の状態変化を用いて学習する.
26 蒸気
蒸気の性質を学習するとともに,蒸気表,蒸気線図の見方,使い方を理解する.
27 蒸気の状態変化
蒸気の状態変化について学習する.
28 蒸気原動機
蒸気原動機の基本サイクルを学習する.
29 有効エネルギー・無効エネルギー
有効エネルギー,無効エネルギーの考え方を学習する.
30 演習
上記25-29回までの内容に関する演習を行う.


本科目の修得には,60 時間の授業の受講と 30 時間の自己学習が必要である. 前期,後期ともに中間試験および定期試験を実施する.