【 2012 年度 授業概要】
科   目 機械設計 ( Machine Design )
担当教員 (前期)尾崎 元泰 非常勤講師 (後期)中辻 武 教授
対象学年等 機械工学科・3年C組・通年・必修・2単位 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
A4-M4(100%)
授業の概要
と方針
機械を構成する機械要素の設計を行う.最初に,機械設計での全体的な必要事項を総論として講義した後,個々の機械要素の設計を行う.最終的には,機械要素の集合としての機械の設計ができる技術者を養成する.



1 【A4-M4】 機械に必要な基礎知識を理解する.ボルト・ナットの強度計算を行って,規格から適当なものを選択できる.
2 【A4-M4】 軸の種類や規格を理解し,強度計算の結果から規格を使って適当な軸を選択できる.
3 【A4-M4】 溶接と溶接継手,リベットとリベット継手の概要を理解し,それらの強度計算ができる.
4 【A4-M4】 歯車の幾何設計を理解し,歯車歯面の強度設計ができる.
5 【A4-M4】 平ベルトおよびVベルト伝動装置のベルト寸法を決定でき,周速,回転力,伝達動力の計算ができる.
6 【A4-M4】 すべり軸受と転がり軸受の設計ができる.
7 【A4-M4】 各機械要素の規格を機械工学必携などの参考書から調べ,自由に使いこなせる能力を養う.
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1 ボルト・ナットの強度計算ができる等を前期中間試験で評価する.試験直しを正しく行ったかでも評価する.
2 軸に関する強度計算ができ軸を選択できるかどうか前期定期試験で評価する.ノート提出によっても評価する.
3 溶接継手やリベット継手の強度計算ができることを前期定期試験で評価する.
4 歯車の幾何設計ができ,強度計算ができることを後期中間試験で評価する.
5 ベルト伝動装置に関する計算ができることを後期中間試験で評価する.
6 軸受の設計ができることを後期定期試験で評価する.
7 到達目標7については,各試験の中に組み込んで評価する.
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前後期とも各2回の試験成績を90%,試験直し,ノート提出を10%で評価する.なお,試験成績は,中間試験と定期試験の平均点とする.100点満点で60点以上を合格とする.
テキスト 「大学演習機械要素設計」吉沢武男編(裳華房)
参考書 「機械工学必携」馬場秋次郎編(三省堂)
関連科目 創造設計製作,設計製図
履修上の
注意事項
授業には,毎回 教科書,ノート,機械工学必携,電卓を持参のこと.関連科目:設計システムコースの創造設計製作と設計製図.これらの科目においては,本機械設計をベースに総合設計と製作を行う.

【授業計画( 機械設計 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 総論・機械設計の基礎
荷重の種類,圧力と応力,軟鋼の応力/ひずみ線図,安全率と許容応力などを理解する.
2 総論・機械設計の基礎
単位(SI,工学単位)を理解する.基本単位と組み立て単位,接頭語の理解.標準規格,標準数の理解.
3 ねじ
ねじの基本,ねじの種類,ねじの用途,ねじの規格を理解する.
4 ねじ
ねじの力学を理解する.
5 ねじ,ボルト・ナットの強度計算
ねじの力学,ボルト・ナットの強度計算ができる.
6 ボルト・ナットの強度計算,演習問題
ボルト・ナットの強度計算に関する演習問題が解ける.
7 ボルト・ナットの強度計算,演習問題
同上
8 中間試験
第1週目から第7週目までの項目を中間試験で評価する.
9 中間試験の解答
試験直しを行う.軸の分類,軸設計上の留意点を理解する.
10 軸の強度計算
ねじりを受ける軸の強度計算ができる.
11 軸の強度計算
曲げを受ける軸の強度計算ができる.
12 ねじりと曲げの両方を受ける軸の強度計算
ねじりと曲げの両方を受ける軸の強度計算ができる.
13 軸演習問題
軸に関する演習問題が解ける.
14 リベット継手
リベット継手の概要を理解し,強度計算ができる.
15 溶接継手
溶接継手の概要を理解し,強度計算ができる.
16 歯車の幾何設計と演習問題
モジュール,歯数,ピッチ円直径,中心距離を理解し計算できる.
17 歯車の幾何設計と演習問題
基礎円直径,円ピッチ,法線ピッチ,基礎円ピッチ,外径,頂隙,歯の高さを理解し,一段平歯車装置の幾何設計ができ,一対の歯車の回転数変化等が計算できる.
18 歯車の幾何設計と演習問題
標準歯車とバックラッシを持つ実際歯車の違いを理解し,実際歯車の設計計算ができる.
19 歯車伝動の説明と演習問題
歯車のトルク伝達,伝達動力等を理解し計算できる.
20 歯面強度の設計と演習問題
歯の折損に適用するルイスの式を理解し,歯の耐折損に関する設計ができる.
21 歯面強度の設計と演習問題
同上
22 歯面強度の設計と演習問題
歯面の疲労に適用するヘルツの式を理解し,歯の耐疲労に関する設計ができる.
23 中間試験
第16週目から第22週目までの項目を中間試験で評価する.
24 中間試験の解答
答えのみを示し,質問があれば答える形式で,時間内に正解ができるよう修正させる.授業の終わりに正解を配布する.
25 平ベルト伝動装置の設計
ベルト長さを計算できる.この装置の動力伝達メカニズムを微分方程式を立てそれを解くことによって理解する.
26 平ベルト伝動装置の設計と演習問題
張り側張力からベルトの幅と厚みを求めることができる.ベルトの伝達馬力の計算ができる.
27 平ベルト伝動装置の設計と演習問題
同上
28 Vベルト伝動装置の設計と演習問題
平ベルトとVベルト伝動の相違点を理解し,Vベルトの型等が選定できる.ベルト1本の伝達馬力と装置全体の伝達馬力より,ベルトの本数が決定できる.
29 すべり軸受の設計と演習問題
軸受にかかる平均圧力等を理解し,ジャーナル軸受,スラスト軸受の力学的設計ができる.
30 転がり軸受の設計と演習問題
転がり軸受の種類を理解するとともに,寿命計算ができる.


前期,後期ともに中間試験および定期試験を実施する.