【 2012 年度 授業概要】
科   目 電気材料 ( Electric Materials )
担当教員 市川 和典 准教授
対象学年等 電気工学科・5年・通年・必修・2単位 ( 学修単位III )
学習・
教育目標
A4-E2(100%)
JABEE
基準1(1)
(d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g)
授業の概要
と方針
一般的な各種電気材料について学習する.さまざまな電気材料の特性について理解し,用途によって適した材料が用いられていることを学ぶ.さらに今後発展が期待される,磁性材料,超伝導材料,光ファイバー材料などの材料についても学習し,先端材料についても理解する.



1 【A4-E2】 金属の導電現象,抵抗材料,元素半導体と化合物半導体,誘電体および絶縁体の電気的性質,強誘電体材料などの基礎について理解している.
2 【A4-E2】 圧電体と焦電体,磁性材料の性質,超伝導材料の基本的性質などの基礎について理解している.
3 【A4-E2】 レーザー材料,発光ダイオード材料,LED材料,EL材料,光導電材料などの基礎について理解している.
4 【A4-E2】 光ディスク材料,炭素材料の特徴,カーボンファイバー,単結晶,非晶質,多結晶,材料評価技術,電気的特性評価などの基礎について理解している.
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1 金属の導電現象,抵抗材料,元素半導体と化合物半導体,誘電体および絶縁体の電気的性質,強誘電体材料などの基礎が理解できているかを前期中間試験で評価する.
2 圧電体と焦電体,磁性材料の性質,超伝導材料の基本的性質などの基礎について理解できているかを前期定期試験で評価する.
3 レーザー材料,発光ダイオード材料,LED材料,EL材料,光導電材料などの基礎について理解できているかを後期中間試験で評価する.
4 光ディスク材料,炭素材料の特徴,カーボンファイバー,単結晶,非晶質,多結晶,材料評価技術,電気的特性評価などの基礎について理解できているかを後期定期試験で評価する.
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成績は,試験100% として評価する.試験成績は,中間試験と定期試験の平均点とする.100点満点で60点以上を合格とする.
テキスト 「電気・電子材料」 著者 中澤達夫(コロナ社出版)
参考書 「改訂電気材料」 : 柳井久義,酒井善雄著 (コロナ社出版)
「半導体素子」 : 石田哲朗,清水東著 (コロナ社出版)
「半導体工学」 : 高橋清(森北出版)
関連科目 半導体工学4年,電子工学3年,応用物理II 4年
履修上の
注意事項
電子工学(3年):半導体デバイス(導電現象)の基礎知識を学ぶ. 応用物理II(4年):結晶構造の基礎知識を学ぶ.半導体工学(4年):半導体基礎を学ぶ.

【授業計画( 電気材料 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 ガイダンス
この授業についての方針を説明する.
2 金属の導電現象
アルミニウムや銅などについて金属がなぜ導電性が良いのか,抵抗発生の要因について学習する.
3 抵抗材料
ニクロム線,タングステンなどヒーターなどに使用させる抵抗材料について学習する.
4 元素半導体と化合物半導体
Si以外のGaなどの真性半導体材料とZnOなどのII-VI族,GaAsなどのIII-V族化合物半導体について学習する.
5 誘電体および絶縁体の電気的性質
誘電体および絶縁体とは何か,絶縁性,誘電分極についてについて学習する.
6 強誘電体材料
ぺロブスカイト構造,ヒステリシスループ,絶縁破壊について学習する.
7 誘電体および絶縁体の応用
キャパシタ用誘電体,トランジスタ用絶縁膜などについて学習する.
8 中間試験
前期の前半部分で講義を受けた内容が理解できているかを評価する.
9 中間試験の解答
試験問題について解答を行う.
10 圧電体と焦電体
圧電体,焦電体の性質などについて学習する.
11 磁性材料の性質と強磁性体の磁化機構
常磁性,反磁性,強磁性,フェリ磁性などの磁性材料の性質について学習する.またヒステリシス曲線から飽和磁化,残留磁化など磁化機構について学習する.
12 透磁率と磁気異方性
透磁率と磁化され易いされにくいといった磁気異方性について学習する.
13 硬磁性,軟磁性材料
フェライト材料や永久磁石を中心に硬磁性,軟磁性材料について学習する.
14 超伝導材料の基本的性質
マイスナー効果などの基本的性質について学習する
15 復習
前期の後半部分で講義を受けた内容について復習する.
16 超伝導材料の応用
超伝導体の作製方法やMRIなどへの応用について学習する.
17 レーザー材料
気体レーザーから半導体レーザーまでレーザーの原理について学習する.
18 発光ダイオード材料(LED材料)
LED材料について学習する.
19 EL材料
有機,無機EL材料について学習する.
20 光導電材料
CdSなどの光導電材料について学習する.
21 フォトダイオード
フォトダイオードの原理や材料について学習する.
22 光ディスク材料
CDやDVDなどに使用される光ディスクについて学習する.
23 後期中間試験
後期の前半部分で講義を受けた内容が理解できているかを評価する.
24 後期中間試験の解答
後期中間試験問題について解答を行う.
25 炭素材料の特徴
結合状態でダイヤモンドやグラファイトになることを学習する.
26 カーボンファイバー
さまざまな分野で応用されているカーボンファイバーについて学習する.
27 単結晶,非晶質,多結晶
Si材料を中心に単結晶,非晶質,多結晶について学習する
28 材料評価技術
X線回折装置,走査型電子顕微鏡(SEM)について学習する.
29 電気的特性評価
4端子法,2端子法について学習する.
30 復習
これまでの内容について復習する.


本科目の修得には,60 時間の授業の受講と 30 時間の自己学習が必要である. 前期,後期ともに中間試験および定期試験を実施する.