【 2012 年度 授業概要】
科   目 生物工学 ( Biotechnology )
担当教員 下村 憲司朗 准教授
対象学年等 応用化学科・4年・後期・必修・1単位 ( 学修単位I )
学習・
教育目標
A4-C5(100%)
JABEE
基準1(1)
(d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g)
授業の概要
と方針
生物学,生化学で学習した知識をもとに,バイオテクノロジーの基本原理とその利用について講義する.特に,遺伝子工学的手法を用いた新しい機能を持つ生物の作成,生体材料の創成に関する基礎研究と応用の具体例について学ぶ.



1 【A4-C5】 遺伝情報の流れ(複製・転写・翻訳)を理解できる.
2 【A4-C5】 基本的な遺伝子工学技術(PCR,塩基配列決定法),遺伝子組み換え技術について理解できる.
3 【A4-C5】 細胞培養技術について理解できる.
4 【A4-C5】 遺伝子組み換え作物利用の現状を理解できる.
5 【A4-C5】 農畜水産業への応用例について理解できる.
6 【A4-C5】 グリーンバイオテクノロジー分野の応用例について理解できる.
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1 真核生物と原核生物の遺伝情報の流れ(複製・転写・翻訳)を説明できるかを中間試験とレポートで評価する.
2 基本的な遺伝子工学技術,遺伝子組み換え技術について基本的な原理を説明できるかを中間試験とレポートで評価する.
3 細胞培養技術について基本的な原理を解説できるかを定期試験とレポートで評価する.
4 遺伝子組み換え生物の利用についてのレポートで正しく情報を理解し,意見が述べられているかについて評価する.
5 農畜水産業への応用について具体例を挙げて解説できるかを定期試験とレポートで評価する.
6 バイオマス利用の実例や取り組みについて解説できるかを定期試験で評価する.バイオ燃料に関する国内外の取り組みについてのレポートで正しく情報を理解し,意見が述べられているかについて評価する.
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成績は,試験80% レポート20% として評価する.なお,試験成績は中間試験と定期試験の平均点とする.100点満点で60点以上を合格とする.宿題の評価はレポートに含める.
テキスト 「もう少し深く理解したい人のためのバイオテクノロジー -基礎から応用展開まで-」:高木正道(地人書館)
参考書 「生体分子化学」:秋久俊博,長田洋子(共立出版)
「分子生物学イラストレイテッド」:田村 隆明 (羊土社)
「バイオエタノールと世界の食料需給」:小泉 達治(筑波書房)
関連科目 C2生物,C4生物化学I
履修上の
注意事項
細胞,生体成分,生化学反応を利用した応用分野について理解するため,生物学,生物化学Iを復習しておくことが求められる.

【授業計画( 生物工学 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 序論
生物工学を学ぶにあたり,その背景について理解する.
2 複製
遺伝子工学技術を理解するために,真核生物と原核生物の複製の仕組みを学ぶ.
3 転写
遺伝子工学技術を理解するために,真核生物と原核生物の転写の仕組みを学ぶ.
4 翻訳
遺伝子工学技術を理解するために,真核生物と原核生物の翻訳の仕組みを学ぶ.
5 遺伝子工学概論(1)
遺伝子のクローニングについて理解する.
6 遺伝子工学概論(2)
塩基配列決定法について理解する.
7 遺伝子組換え法
各種遺伝子組換え法の基本原理について理解する.
8 中間試験
7回目までの内容について筆記試験を行う.
9 中間試験解答,細胞及び組織培養
微生物,動物,植物細胞の培養法について理解する.また,カルスからの植物体再生法についても学ぶ.
10 遺伝子組換え作物
遺伝子組み換え作物利用の現状について学ぶ.
11 微生物を利用した物質生産
抗生物質の基礎と微生物を利用した抗生物質製造について理解する.
12 農畜水産業への応用(1)
作物,花卉生産へのバイオテクノロジーの利用について学ぶ.
13 農畜水産業への応用(2)
畜産,水産,実験動物へのバイオテクノロジーの利用について学ぶ.
14 グリーンバイオテクノロジー
バイオ燃料の製造法やグリーンバイオマス利用について理解する.
15 環境工学へのバイオテクノロジーの利用
バイオテクノロジーを利用した水処理や有害物質の分解について学ぶ.


後期中間試験および後期定期試験を実施する.