【 2011 年度 授業概要】
科   目 景観工学 ( Landscape Design )
担当教員 山崎 義人 非常勤講師
対象学年等 都市工学科・5年・後期・選択・2単位 ( 学修単位II )
学習・
教育目標
A4-S1(100%)
JABEE
基準1(1)
(d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g)
授業の概要
と方針
景観とは目に見える環境の総体であり,地形や水系,気象,植生などの自然的要素と歴史や文化,産業,生活などの人間的要素との相互作用によって形成されるものである.本授業では,まず景観についての基本的考え方について学習した後,景観デザインに必要な工学的知識を習得する.最後に身近な景観を題材にその形成プロセス(計画・設計・施工)や分析・評価の手法,マネジメントのあり方等についての総合的な理解を深める.



1 【A4-S1】 工学的観点から,景観の基礎概念および景観形成に係る基礎知識を理解し説明することができる.
2 【A4-S1】 景観デザインについて学んだ事を表現できる.
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1 景観の意義や景観工学の成り立ちなどが理解できているか,また景観工学に必要な知識・工学的手法などについて理解しているかを定期試験によって評価する.
2 授業で習得した景観デザインに関する内容をレポート課題にて評価する.
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成績は,試験70% レポート30% として評価する.100点満点とし60点以上を合格とする.
テキスト プリント
参考書 景観工学,日本まちづくり協会(理工図書)
景観工学,石井一郎 他(鹿島出版会)
景観用語辞典,篠原修 他(彰国社)
アーバン・ランドスケープ・デザイン,ガレット・エクボ著,久保貞 他訳(鹿島出版会)
都市デザインの手法―魅力あるまちづくりへの展開,鳴海邦碩 他(学芸出版社)
関連科目 デザイン工学
履修上の
注意事項
 

【授業計画( 景観工学 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 ガイダンスおよび景観工学概論
講義内容,評価方法など授業のガイダンスを行い,景観工学の概要についても説明する.
2 景観デザインの歴史
景観デザインの成り立ちについて,歴史的背景などを中心に時代を追って解説する.
3 景観デザインのプロセス
構想・計画・設計・施工・管理・運営といった,景観デザインのプロセスについて,事例を用いて工学的知識を解説する.
4 景観デザインに関する制度
「景観法」制定に至る制度の背景と経緯について解説する.
5 景観の分かりやすさ
景観が人に与える影響について,景観構造や心理的視点(特に都市の分かりやすさの点)から解説する.
6 街並みの景観デザイン
伝統的集落から現代的な市街地景観まで,街並み景観の成り立ちやその考え方について解説する.
7 水辺の景観デザイン
河川や港湾における景観デザインの考え方や手法について解説する.
8 道路の景観デザイン
道路における交通機能や都市基盤としての役割と景観デザインとの関係性について解説する.
9 橋の景観デザイン
橋梁と周辺環境との関係における景観デザインの考え方や手法について解説する.
10 公園の景観デザイン
公園における利用と景観デザインの相互作用や手法について解説する.
11 農村の景観デザイン
農村における生業と景観デザインの関係性について解説する.
12 景観デザインにおける素材と時間
景観デザインにおける素材の扱い及び時間の考え方について解説する.
13 景観デザインの担い手
景観の計画・設計者から,生活者までの様々な立場における景観デザインへの働きかけについて解説する.
14 景観のマネジメント
つくられた景観をどのようにマネジメントすることで,その魅力を保全し,高めて行くことができるかについて考える.
15 景観デザインについての総括
これまでの授業における各視点からの景観デザインへのアプローチを総括し,魅力的な景観の形成についてディスカッションを行う.


本科目の修得には,30 時間の授業の受講と 60 時間の自己学習が必要である. 後期定期試験を実施する.