【 2011 年度 授業概要】
科   目 設計製図 ( Design and Drawing )
担当教員 藤原 隆一 非常勤講師
対象学年等 都市工学科・5年・前期・必修・1単位 ( 学修単位I )
学習・
教育目標
A4-S1(100%)
JABEE
基準1(1)
(d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g)
授業の概要
と方針
.土木設計の基本的な方法を,港湾構造物として代表的な防波堤の設計を通じて理解し,与えられた条件に対して基本的な断面を設定できるまでの知識を身につける.また,計算した結果を分かりやすくまとめ,それを図化する作業を通じ,土木設計の考え方を理解する.



1 【A4-S1】 防波堤の役割・構造を理解する
2 【A4-S1】 入射波・作用外力の算定ができる
3 【A4-S1】 基本的な断面を設定できる
4 【A4-S1】 設計計算書を作成できる
5 【A4-S1】 設計計算の結果を適切な図面にすることができる
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1 土木設計に関わる専門用語に関して,レポートで評価する.
2 設計波圧の算定手順と算定結果を演習,レポートで評価する.
3 基本的な断面の設定および安定性について演習,レポートで評価する.
4 与えられた設計条件に基づいた設計計算書の作成を行い,レポートで評価する.
5 設計計算書に基づいた図面の作成を行い,レポートで評価する.
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成績は,レポート25% 設計計算書および製図の成果品75% として評価する.100点満点とし60点以上を合格とする.レポート,設計計算書および製図は全て手書きで作成する.
テキスト プリント
参考書 社団法人日本港湾協会(2007):港湾の施設の技術上の基準・同解説
沿岸技術研究センター(2007):港湾構造物設計事例集(平成19年度改訂版)
合田良実(2008):耐波工学 港湾・海岸構造物の耐波設計,鹿島出版会
関連科目 水理学,環境水工学II,土質力学,構造力学I・II,コンクリート工学
履修上の
注意事項
設計では様々な知識を総合して具現化することが求められる.普段から色々なことに興味を持ち,また自分の考えを第三者に正確に伝えるコミュニケーション能力を身につけて欲しい.

【授業計画( 設計製図 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 概要
授業の目的と目標を示す.
2 日本の港湾と海岸保全施設
港や構造物の写真を通して,構造物の大きさ,構造の概略を把握する.また,歴史的な背景や現在の状況などについて理解する.
3 港湾に関する基礎知識
防波堤を始めとする港湾施設の名称や役割などを理解する.
4 設計の基礎知識
防波堤の性能設計の考え方の概要を理解する.また,防波堤の設計全般の考え方を理解する.ここまでの授業で学んだことのレポート作成.
5 防波堤の構造
防波堤の構造を理解するために,構造図から部材の数量を拾い堤体重量を算出する手順を学ぶ.
6 防波堤の構造に関する演習
与えられた構造図から,実際に数量を拾い出す演習を行い,その結果をレポートとして提出.
7 入射波の基礎知識
防波堤に作用する波に関して,波の変形を含む基本的な考え方を理解する.
8 設計波圧
防波堤に作用する外力の中で最も重要となる波力について,合田式の説明を通して設計的な考え方を理解する.また合田式が生まれた歴史を概観し,設計の考え方の変遷を知る.
9 設計波圧の計算演習
演習により,合田式を活用できるようにする.結果はレポートとして提出.
10 堤体の安定性に対する検討
これまでの授業で求めてきた堤体重量と作用波力を用いて,防波堤の滑動,転倒および端趾圧を算出し,安定性を検討する方法を理解する.また,防波堤の基礎マウンドおよび根固め,被覆材の役割と安定性など,実務の際に必要となる設計の流れを理解する.
11 堤体の安定性検討に関する演習
演習により,安定性の検討ができるようにする.
12 設計計算書の作成
与えられた設計条件に対する混成防波堤の設計計算書を作成する.
13 製図(1)
設計計算書に基づいた標準断面図の作成.
14 製図(2)
設計計算書に基づいたケーソン構造図の作成.設計計算書,標準断面図および構造図を最終成果品として提出.
15 最新の設計技術
水理模型実験や数値シミュレーションなど,最新技術に基づいた設計の考え方を知る.


中間試験および定期試験は実施しない.・製図はこれまでに学んだJISおよび関連JISの規約に基づいて行うこと.