【 2011 年度 授業概要】
科   目 国語 ( Japanese Language and Literature )
担当教員 吉川 敏郎 教授
対象学年等 機械工学科・3年C組・通年・必修・2単位 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
B1(100%)
授業の概要
と方針
「現代文」の教科書を使用し近代以降の様々な作品に触れることで,読解・理解・表現の領域において国語の能力の深化・発展させることに重点を置き,さらに言語事項に関する知識の充実を図る.また,それを通して,言語文化への関心を高め,一人一人が独自の物の見方や考え方が身につくように指導する.



1 【B1】 常用漢字が正しく読め,正確に書くことができるようになる.
2 【B1】 様々な分野の専門用語に関する一定の知識を持つ.
3 【B1】 様々な表現技法を身につける.
4 【B1】 目的に応じて的確に読み取る能力が向上する.
5 【B1】 作品の読解を通して,多様な物の見方や考え方ができるようになる.
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1 各単元の最初に常用漢字の読みと,主要な漢字が正確に書けるように指導し,プリント教材も併用してその充実を図り,定期試験で評価する.
2 各単元の最初に難解語句の意味や専門用語の解説を行い,それが正確に把握できているかを定期試験で評価する.
3 評論文・小説・詩の読解を通して説明した,各ジャンル固有の表現技法が正確に理解でき,使いこなすことができるかを定期試験及びレポートで評価する.
4 各単元で表現された高度で難解な文章に関しても,正確に論旨を読み取ることができ,それを要約し解説できるか否かを定期試験及びレポートで評価する.
5 感想文の課題を与え,作者の主張を正確に読み取れているか,それに対する考え方に独自性があるか,論旨が一貫しているか,正しい表記で書かれているか等をレポートで評価する.
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成績は,試験90% レポート10% として評価する.試験とレポートの合計点で100点満点とし,60点以上を合格とする.
テキスト 「改訂版 高等学校 現代文」 (第一学習社)
プリント
参考書 「現代国語例解辞典」(小学館)
関連科目 2年「国語」 4年「国語」
履修上の
注意事項
無し

【授業計画( 国語 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 評論文(芸術について)を読む.
「手の変幻」 の全文を通読する. 難解な常用漢字の読みの指導と常用漢字の習得を指示する.新出の難解な語句の意味を説明する.全体の文章構成を理解させる.
2 評論文(芸術について)を読む.
文脈を丁寧に追いながら,論旨を把握させ,筆者の主張を的確に読み取れるように指導する.
3 評論文(芸術について)を読む.
表現内容に関する様々な問題を解説する中で,評論文特有の文体についての理解を深める.
4 評論文(芸術について)を読む.
筆者の論述内容を踏まえて,「手」の果たす役割を,単に「美」の世界のみならず,日常生活にも敷衍させて考えさせる.
5 詩を鑑賞する.
作者・作品に関する解説を行い,詩に対する予備知識を持たせる.詩の音読を通して,韻律の理解を深める.
6 詩を鑑賞する.
詩固有の言語表現,特に修辞(比喩・反復・倒置等)について学習させる.言語の美しさに対する感覚を養う.
7 詩を鑑賞する.
詩語の理解を通して,そこに表現された詩人の心情を正確に把握させる.
8 詩を鑑賞する.
詩の主題や構成について考えさせるとともに,「生と死」についての理解を深めさせる.
9 評論文(経済と環境について)を読む.
「未来世代への責任」の全文を通読する.難解な常用漢字の読みの指導と常用漢字の習得を指示する.経済学・環境工学固有の用語について解説する.
10 評論文(経済と環境について)を読む.
評論の文脈をたどりながら,個々の文を解説していく中で論旨を的確に把握できるように指導していく.
11 評論文(経済と環境について)を読む.
経済問題と「京都議定書」との係わりを,論述内容に沿ってかんがえさせる.
12 評論文(経済と環境について)を読む.
地球温暖化に対する問題意識を明確にさせ,学生自身の意見を述べさせる.
13 評論文(経済と環境について)を読む.
現在を生きる私たちの,未来世代への責任について,各自の考えをまとめさせる.
14 小説の感想文を書く.
小説を全文通読して,感想文を書く.
15 プリント教材(語彙を豊かに)
教育漢字の書き取り,常用漢字の読みと書き取り,四字熟語,慣用句の主要なものを抜粋して,学生に取り組ませ習得させる.
16 期末試験の問題解説と解答.小説を読む.
「ウサギ」の全文を通読する.
17 小説を読む.
小説家の作風,文学史的位置づけ,時代背景等を解説する. 難解な常用漢字の読みの指導と常用漢字の習得を指示する.
18 小説を読む.
作品の主題・構成および表現上の特徴について学習させる.
19 小説を読む.
主人公の心情あるいは状況の変化を表現に即して性格に読み取れるように指導する.
20 小説を読む.
作品中にある老人介護の問題を考えさせるとともに,それが物語の展開にどうかかわっているかを明らかにする.
21 小説を読む.
作品からうかがえる作者の人生観を理解させ,人間や社会に対する洞察を深めさせる.
22 評論文(自己の確立について)を読む.
「この村が日本で一番」の全文を通読する. 難解な常用漢字の読みの指導と常用漢字の習得を指示する.新出の難解な語句の意味を説明する.全体の文章構成を理解させる.
23 評論文(自己の確立について)を読む.
作者の独自の言い回しや表現技法に留意させ,論理的な文章表現を読解するする中で,学生自身の言語生活が豊かになるように指導する.
24 評論文を(自己の確立について)を読む.
グローバル化の波の中で,「我らが世界」を失いつつある状況を,作者の論述を通して正確に把握する.
25 評論文(自己の確立について)を読む.
グローバル化する世界の中で,人間や社会はどうあるべきかを考えさせる.
26 文芸評論(韻文について)を読む.
「定形があってこそおもしろい」の全文を通読する.難解な常用漢字の読みの指導と常用漢字の習得を指示する.韻文固有の難解な語句について解説する.
27 文芸評論(韻文について)を読む.
論述内容に従って,「万葉集」から現代に至る,短歌の文学史的変遷について解説する.
28 文芸評論(韻文について)を読む.
評論の中で取り上げられた,多数の短歌と歌人について,短歌の鑑賞力を高めるとともに,歌人に対する理解を深める.
29 文芸評論(韻文について)を読む.
評論に取り上げられた,詩・短歌・俳句の修辞法を解説し,それが果たす表現効果を理解させる.
30 文芸評論(韻文について)を読む.
定形の持つ表現効果は,韻文のみならず様々な文で活用できることを理解させ,学生自らの感情にふさわしいリズムを模索させる.


前期定期試験および後期定期試験を実施する.