2011 年度人文科学特講シラバス

【 2011 年度授業概要】
科　　　目			人文科学特講 ( Human Science )
担当教員			西山　正秋教授
対象学年等			全学科・5年・通年・選択・2単位 ( 学修単位I )
学習・教育目標			C3(80%) D2(20%)
JABEE 基準1(1)			(a),(b)
授業の概要と方針			コミュニケーションの諸相について，心理学的なアプローチを中心として学ぶ．また，認知心理学を中心とした心理学の諸分野について学び，工学と心理学との学際的な発想力を養う．講義形式の授業ばかりでなく，実際に心理学実験や心理テストなどの演習を行うことによって，その方法や統計的処理についての理解も深める．
到達目標		1	【C3】コミュニケーションの様々な側面が理解できる．
		2	【C3】言語と非言語のコミュニケーションを比較・対照できる．
		3	【C3】心理テスト・心理実験の基礎的理論と方法を理解できる
		4	【C3】心理学の方法論の基礎を理解できる．
		5	【D2】ヒトと動物の心理について比較・対照できる．
		6
		7
		8
		9
		10
評価方法と基準	到達目標毎	1	コミュニケーションの様々な側面が理解できるか，定期試験と演習によって評価する．
		2	言語と非言語のコミュニケーションを比較・対照できるか，定期試験と演習によって評価する．
		3	心理テスト・心理実験の基礎的理論と方法を理解できるか，定期試験と演習によって評価する．
		4	心理学の方法論の基礎を理解できるか，定期試験と演習によって評価する．
		5	ヒトと動物の心理について比較・対照できるか，定期試験と演習によって評価する．
		6
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	総合評価		成績は，試験70%　演習30%　として評価する．100点満点で60点以上を合格とする．
テキスト			プリント
参考書			「コミュニケーション心理学」：深田博己著（北大路書房）「コミュニケーション学への招待」：橋元良明編著（大修館書店）「実験とテスト＝心理学の基礎実習編」：心理学実験指導研究会編（培風館）
関連科目			なし
履修上の注意事項

【授業計画（人文科学特講）】
回	上段：テーマ／下段：内容（目標、準備など）
1	言語とコミュニケーション
1	イントロダクション．コミュニケーションとは何か，コミュニケーションのモデル，言語と非言語のコミュニケーションの関係などについて，概観する．
2	性格に関する心理学
2	人間の性格特性について学び，コミュニケーションとの関連についても概観する．
3	心理テスト（1）
3	性格テストの理論と方法について概観し，実際にテストを行う．
4	心理テスト（2）
4	前回の続き．結果の整理や，分析・考察を行う．
5	ノンバーバル（非言語）コミュニケーション
5	人間は言語以外の様々な方法で，コミュニケーションを行っていることを学ぶ．
6	環境に関する心理学
6	我々を取り巻く様々な「物理的」環境が，我々の心理やコミュニケーションにどのような影響を与えるかについて概観する．
7	視線とコミュニケーション
7	アイコンタクトや視線がコミュニケーションに果たす役割を，心理学的な側面から概観する．
8	眼球運動の心理学
8	眼球運動と言語理解の関係について，認知心理学的な説明を行う．
9	コミュニケーションのスキル（1）
9	コミュニケーションを円滑・効果的に行うための様々な技能と，そのトレーニング法について学ぶ．
10	コミュニケーションのスキル（2）
10	前回の続き
11	集団におけるコミュニケーション
11	我々を取り巻く様々な「社会的」環境が，我々の心理やコミュニケーションにどのような影響を与えるかについて概観する．
12	心理実験（1）
12	実験社会心理学の方法論について学び，実際に情報伝達についての実験を行う．
13	心理実験（2）
13	前回の続き．結果の整理や，分析・考察を行う．
14	心理実験と統計的処理
14	心理実験によって得られたデータの統計的処理を行い，分散分析などの分析手法を学ぶ．
15	まとめ
15	これまでに学んできたことが理解できているかどうかを確認する．
16	映像によるコミュニケーション（1）
16	映画・ニュースなどを用いて映像によるコミュニケーションについて，様々な側面から学ぶ．
17	映像によるコミュニケーション（2）
17	前回の続き
18	英語とコミュニケーション
18	英語によるコミュニケーションと日本語によるコミュニケーションを比較対照しながら，外国語学習について心理学的に概観する．
19	バイリンガル・メンタル・レキシコンについて
19	英語を学習している学生は，不完全ではあるがバイリンガル（2言語話者）であると言える．コミュニケーションに欠かせない，語彙情報はどのようにしてメンタル・レキシコン（心的辞書）内にあるのか，について学ぶ．
20	心理実験（3）
20	言語の知覚・認知過程に関する実験について学び，実際に実験を行う．
21	心理実験（4）
21	前回の続き．結果の整理や，分析・考察を行う．
22	親子のコミュニケーション
22	新生児がどのように言語を獲得するか，親とのコミュニケーションに焦点を当てて考える．
23	動物のコミュニケーション
23	ヒト以外の動物のコミュニケーションについて学び，ヒトと動物との比較を行う．
24	イメージの心理学
24	イメージとは何か，イメージはどのように測定するのかについて学ぶ．
25	心理テスト（3）
25	評定尺度法によるイメージの測定について学び，実際にテストを行う．
26	心理テスト（4）
26	SD（セマンティック・ディファレンシャル）法による，イメージの測定方法について学び，実際にテストを行う．
27	心理テストと統計的処理
27	心理テストによって得られたデータの統計的処理を行い，相関や検定などの実際的な手法を学ぶ．
28	夢の心理学
28	夢から何が分かるのか，臨床心理学と大脳生理学からの知見を概観する．
29	ITとコミュニケーション
29	電子メールやホームページなどによるコミュニケーションの実際と，その問題点について学ぶ．
30	まとめ
30	これまでに学んできたことが理解できているかどうかを確認する．
備考	前期定期試験および後期定期試験を実施する．