【 2011 年度 授業概要】
科   目 品質管理 ( Quality Control )
担当教員 今村 秀樹 非常勤講師
対象学年等 応用化学科・5年・前期・必修・1単位 ( 学修単位I )
学習・
教育目標
A1(10%) A3(80%) C1(10%)
JABEE
基準1(1)
(c),(d)1,(d)2-b,(d)2-d,(e),(f)
授業の概要
と方針
品質管理(QC)は,製品の質を揃えるための標準化を行う統計的手法として開発されてきたが,現在では経営のための道具としての品質管理が重視されている(QM,TQM).また,品質の概念には時間的な要素を重視しない静的な品質と,時間を重視する動的な品質がある.この授業ではこれらを踏まえて品質管理の基本である統計的品質管理,信頼性を理解することを目的とする.



1 【C1】 品質管理の基本理念,品質システム,標準化を理解する.
2 【A3】 品質に関する問題解決のアプローチを理解する.
3 【A3】 各種データ整理の方法を理解する.
4 【A3】 基本統計量の導き方を理解する.
5 【A3】 QC7つ道具(Q7),新QC7つ道具(N7)を理解する.
6 【A3】 各種の管理図を理解する.
7 【A3】 推定と検定を理解する.
8 【A1】 検査について理解する.
9 【A3】 実験計画法,回帰分析について理解する.
10 【A3】 信頼性について理解する.












1 品質管理,総合品質管理の考え方を試験で評価する.
2 問題解決のプロセスをレポートで評価する.
3 計数データ,計量データの扱い方を試験で評価する.
4 統計量の計算方法,標本分布を試験で評価する.
5 Q7,N7の違いと利用方法について試験で評価する.
6 管理図の作成をレポートで評価する.
7 点推定,区間推定,仮説検定の方法をレポートで評価する.
8 抜取検査の方法を試験で評価する.
9 品質の最適設計のための手法,分析を試験で評価する.
10 信頼性の定義,故障率などの理解を試験により評価する.




成績は,試験80% レポート20% として評価する.試験は,中間試験と定期試験の平均得点とする.100点満点で60点以上を合格とするる.
テキスト 「ビジュアル品質管理の基本」:内田 治 (日経文庫).
参考書 「品質管理テキスト」:坂本碩也 (理工学社).
関連科目 確率統計,化学工学I,II
履修上の
注意事項
確率・統計の知識が必要となるので,一般科目で履修済みの「確率統計」を復習しておくこと.

【授業計画( 品質管理 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 品質管理の基本.
品質管理の基本理念と総合的品質管理(TQC,TQM)について解説する.
2 品質保証の考え方.
品質システム,品質工学,国際規格(ISO)について解説する.
3 問題解決の進め方.
問題解決のステップ,QC的問題解決法について解説する.
4 品質データの収集と整理.
データの数量化および種類と分類方法について解説する.
5 データの分布と統計量.
データの基本分布と標本分布,統計量について解説する.
6 QC7つ道具(Q7),新QC7つ道具(N7).
数値データを取り扱うQ7と言語データを取り扱うN7について解説する.
7 管理図(1).
管理図の種類と作成方法について解説する.
8 中間試験.
中間試験を実施する.
9 中間試験解説 管理図(2).
中間試験の解説を行う  管理図の事例について解説する.
10 検査.
検査の経済性,抜き取り検査の方法について解説する.
11 推定・検定.
点推定,区間推定,仮説検定の方法について解説する.
12 実験計画法.
実験配置の種類と分散分析について解説する.
13 回帰分析.
実験データに基づく回帰式の求め方について解説する.
14 データの分布と統計量.
信頼性理論,保守理論について解説する.
15 QCに関係するその他の手法.
多変量解析,官能検査などの手法について解説する.


前期中間試験および前期定期試験を実施する.本講義においては,宿題を課しレポート点として評価する.