【 2011 年度 授業概要】
科   目 物理 ( Physics )
担当教員 西脇 健二 非常勤講師
対象学年等 応用化学科・3年・前期・必修・1単位 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
A2(100%)
授業の概要
と方針
第一,第二学年で学んだ内容を下にして,音と光に関する物理,又電子や原子核といった微小な世界を記述する物理学の基礎に関して学ぶ.多くの具体例と演習を通して,要点を直感的に理解する方法や工学的な視点を養うこともこの授業の目的である.授業は基本的に教科書に則って進行される予定である.



1 【A2】 音波と光波について理解し,その活用ができる.
2 【A2】 原子の世界について理解し,その活用ができる.
3 【A2】 授業を通して物理の直感的な理解の方法を身につけ,又工学の上で物理がどのように使用されているかに関して理解する.
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1 中間試験,定期試験及びレポートで評価する.
2 中間試験,定期試験及びレポートで評価する.
3 レポートで評価する.
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成績は,試験70% レポート30% として評価する.試験成績は,試験の平均点とする.レポート提出では,良いものを提出することが大事であるが,〆切を守ることも重要である.試験成績とレポート成績で,総合評価する.100点満点で評価し,60点以上を合格とする.
テキスト 「高専の物理[第5版]」和達三樹監修(森北出版)
「エクセル物理I+II 三訂版」(実教出版)
参考書 「高専の応用物理」著(東京数学社)
「理化学辞典」長倉三郎他編集(岩波書店)
「理科年表」国立天文台編集(丸善)
「高専の物理問題集[第3版]」田中冨士男編著(森北出版)
関連科目 数学
履修上の
注意事項
復習は授業内容を十分に理解する上で非常に重要である.定期的な課題以外にも,演習問題等を通した自主的な復習が望まれる.

【授業計画( 物理 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 音波1
今までの光と波に関する内容を概観した後に,音に関する基本的な性質及び音のうなりや弦,気柱の固有振動といった現象に関して考察する.
2 音波2
前回の内容を下にして,音の共振・共鳴と音のドップラー効果について考察する.
3 光波1
音波での考察を参照しつつ,光の速さ・反射・屈折・回折について考察する.
4 光波2
前回の議論を下に,光の干渉・偏光・分散・散乱といった重要な性質に関して考察する.ヤングの実験やニュートンリング等の具体例を詳細に議論することにより理解を深めることに留意する.
5 光学機器1
今までの光と波に関する知識を下にして,光学機器の基本であるレンズの性質に関して考察する.
6 光学機器2
前回の議論を下に,眼の構造,虫めがね,光ファイバー,レーザーといった具体的な応用例に関して考察する.
7 演習
第1〜6回の授業内容を,演習を通して復習し理解を深める.
8 中間試験
第1〜6回の授業の理解度の確認として中間試験を実施する.
9 中間試験解説
前回実施した中間試験の解説を通して,理解が不十分であった点に関しての理解を深める.
10 原子と光1
電子と光の微小な世界での性質を,トムソンの実験,ミリカンの油滴実験等の具体的な議論を通して考察する.又光電効果の実験結果を下に,この現象が古典的な物理では説明が困難なことを考察する.
11 原子と光2
前期量子論の基本的な概念を,光電効果・X線の性質を通して理解する.又粒子と波動の二重性という重要な概念について考察する.
12 原子と原子核1
原子と光で学習した内容を下に,ボーア模型に関して古典的な模型の問題点も含めて考察し,量子論の理解を深める.
13 原子と原子核2
原子核の構成・崩壊,又放射線について考察する.又質量とエネルギーは等価であるというアインシュタインの関係式とそれの意味するところについて理解する.
14 素粒子
湯川の中間子理論と,現代的な素粒子標準模型の概論を通して微小な世界の構造に関しての理解を深める.
15 演習
第10~14回の授業内容を,演習を通して復習し理解を深める.


前期中間試験および前期定期試験を実施する.