【 2010 年度 授業概要】
科   目 都市交通計画学 ( Traffic Planning Engineering )
担当教員 井料 隆雅 非常勤講師
対象学年等 都市工学科・5年・前期・必修・1単位 ( 学修単位I )
学習・
教育目標
A4-S1(85%) A4-S4(15%)
JABEE
基準1(1)
(d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g)
授業の概要
と方針
都市交通計画の基礎事項について主に道路交通に着目して学習する.講義の冒頭では,都市交通計画の社会的な意義と,都市交通を構成する各交通機関の特徴を理解する.その後,都市交通計画のうち,特に道路交通計画の分野での主要な方法論である「交通需要分析」「道路交通工学」の2つを学習する.これらの学習内容を基に,受講者自身で都市交通の問題を把握し,それを解決するための方法を提案することにより,学習内容の理解を深める.



1 【A4-S1】 都市交通計画の社会的な意義を理解できる.
2 【A4-S1】 都市交通を構成する各交通機関の特徴を理解できる.
3 【A4-S1】 交通需要分析(交通調査・交通行動モデル・交通ネットワーク分析)の基礎事項について理解できる.
4 【A4-S1】 道路交通工学(道路構造・交通流理論・交通信号)の基礎事項について理解できる.
5 【A4-S4】 講義で学習した事項を応用し,実際の都市交通問題を解決するための方策を提案できる.
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1 都市交通計画の社会的な意義が理解できているかを中間試験で評価する.
2 都市交通を構成する各交通機関の特徴が理解できているかを中間試験で評価する.
3 交通調査・交通行動モデル・交通ネットワーク分析の基礎事項が理解できているかを中間試験で評価する.
4 道路構造・交通流理論・交通信号の基礎事項が理解できているかを定期試験で評価する.
5 都市交通に関する問題を把握すること,また,その解決方法を講義で学習した方法論を基に提案することができるかどうかを,課題提案型のレポートにより評価する.
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成績は,試験70% レポート30% として評価する.試験成績は中間試験と定期試験の平均とする.100点満点で60点以上を合格とする.
テキスト ノート講義
参考書 道路交通技術必携2007 交通工学研究会(編集) 建設物価調査会
交通工学 飯田恭敬(監修),北村隆一 (著) オーム社
関連科目 数理計画学,交通システム工学
履修上の
注意事項
 

【授業計画( 都市交通計画学 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 概要
都市交通の現状と問題,都市交通と生活や経済のかかわりを知る.これにより,都市交通計画の社会的な意義を理解する.
2 交通機関の種類と特徴
各種の交通機関の特性と都市交通における役割分担を知る.
3 交通調査
各種交通調査(パーソントリップ調査,道路交通センサスなど)の概要を学習する.
4 交通行動モデル
離散選択モデルの基礎を二項選択モデルの例を通じて理解する.
5 交通行動モデル
交通調査と交通行動モデルの応用方法を簡単な実例によって学習する.
6 交通ネットワーク分析
交通ネットワークの表現方法と交通量配分の基礎を学習する.
7 交通ネットワーク分析
4段階推定法の学習を通じ交通ネットワーク分析の具体的な手順を知る.
8 中間試験
1〜7週で学習した内容について出題する.
9 道路構造
道路構造の基礎について,日本の道路構造令をもとに実務的見地から学習する.
10 交通流理論
自動車交通流の特徴およびその数理的表現方法を学習する.
11 交通流理論
基本ダイアグラム(QK図),ショックウェーブについて学習し,道路混雑のメカニズムを理解する.
12 交通流理論
ボトルネックモデルと交通量累積図を学習し,交通渋滞による遅れ時間の発生メカニズムを理解する.
13 交通制御
道路交通制御の方法について交通信号を中心に学習する.
14 交通制御
交通信号パラメータの設定方法の基礎について学習する.
15 最新の技術・事例紹介
都市交通システムにおける最新の技術や事例を紹介し,講義内で学習した内容が実社会でどう応用されているかを知る.


前期中間試験および前期定期試験を実施する.都市交通問題の把握とその解決に関する課題提案型のレポートを課す(第15回講義中に具体的な課題を提示する).