【 2010 年度 授業概要】
科   目 歴史 ( History )
担当教員 町田 吉隆 教授
対象学年等 機械工学科・1年B組・通年・必修・2単位 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
C3(100%)
授業の概要
と方針
日本の外交史を学ぶ.日本列島の歴史を他地域との関係から眺めることによって,その社会の特色を探ることを目標とする.「国際化」「グローバリズム」が注目される現在,「国民国家」成立以前の「日本」とは何だったのかを考えてみることが必要だろう.



1 【C3】 前近代の外交史について,世界情勢と日本社会の変容を関連させながら理解することができる.
2 【C3】 具体的な史料に基づいて,歴史的事件や事象の内容と因果関係を説明することができる.
3 【C3】 歴史的事件や事象の内容と因果関係を,正確かつ丁寧に解説,表現することができる.
4 【C3】 史跡や文化財および近代化遺産について,実地に調査して,その作成過程を説明することができる.
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1 前近代の日本をめぐる世界情勢と日本社会の変容に関する理解を中間試験および定期試験で評価する.
2 授業で扱った歴史的事件や事象の内容と因果関係についての理解を,中間試験および定期試験で評価する.
3 授業で扱った歴史的事件や事象の内容と因果関係についての理解を,歴史プリントおよびノート検査で評価する.
4 各自が興味を持つテーマにしたがって,史跡や文化財および近代化遺産について,実地に調査して,作成するレポートの内容で評価する.
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成績は,試験70% レポート20% 歴史プリント、ノート10% として評価する.到達目標1,2,3については中間および定期試験4回の平均点で評価する.また到達目標3については歴史プリント作成およびノート検査で評価する.到達目標4についてはレポートで評価する.これらを総合して100点満点で60点以上を合格とする.
テキスト 『詳説日本史』:石井進・五味文彦・笹山晴生・高埜利彦ほか著(山川出版社)
『最新日本史図表』外園豊基編集代表(第一学習社)
参考書 『日本史B用語集』(山川出版社)
『角川日本史辞典』(角川書店)
関連科目 歴史(2年)・日本史(5年)・世界史(5年)
履修上の
注意事項
中学校までで学んだ知識に基づく内容だが,教科書を授業前に読んでおくことを期待する.授業に参加する姿勢の乏しい者については個別に注意する.

【授業計画( 歴史 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 導入−世界の中の日本
古代から中世にかけての日本の歴史と世界のつながりの例を確認する.
2 日本の大航海時代(1)
15世紀の東アジアと日本の動きを,「勘合貿易」の実態を通じて理解する.
3 日本の大航海時代(2)
15世紀の東アジアと日本の動きを,「琉球」と「蝦夷」の実態を通じて理解する.
4 日本の大航海時代(3)
16世紀の東アジアと日本の動きを,「後期倭寇」の実態を通じて理解する.
5 鉄砲とキリスト教の伝来(1)
15世紀のヨーロッパの動きを,「世界航路の探索」の視点から理解する.
6 鉄砲とキリスト教の伝来(2)
16世紀のヨーロッパの動きを,「反宗教改革」の視点から理解する.
7 鉄砲とキリスト教の伝来(3)
16世紀のヨーロッパ,アジア,日本のつながりを,「南蛮貿易」の実態を通じて理解する.
8 中間試験
第1週から第7週までの内容について試験を行う.
9 中間試験の解答とまとめ
中間試験の内容について解説する.15世紀から16世紀の日本社会の動きを,世界とのつながりから理解する.
10 東アジアの国際戦争(1)
豊臣政権の対外政策を,「サン=フェリペ号事件」前後の動きから理解する.
11 東アジアの国際戦争(2)
豊臣政権の対外政策としての「朝鮮侵略」の実態を理解する.
12 東アジアの国際戦争(3)
豊臣政権の「朝鮮侵略」が東アジア地域に与えた影響と,日本の社会情勢を関連づけて理解する.
13 東アジア交易圏の再編(1)
徳川家康の通商政策を,17世紀前半の東アジアの動きから理解する.
14 東アジア交易圏の再編(2)
「対馬の宗氏,琉球の尚氏,蝦夷の松前氏」の通商政策を,17世紀前半の東アジアの動きから理解する.
15 東アジア交易圏の再編(3)
17世紀前半の東アジアと日本の動きを,「アンボイナ事件」の実態を通じて理解する.
16 定期試験の解答とまとめ
定期試験の内容について解説する.16世紀末から17世紀前半の日本社会の動きを,世界とのつながりから理解する.
17 鎖国とは何か(1)
江戸幕府の宗教政策から,近世日本社会の特徴を理解する.
18 鎖国とは何か(2)
江戸幕府の通商政策の転換を,近世日本社会の特徴から理解する.
19 鎖国とは何か(3)
江戸幕府の通商政策の実態を通じて,「鎖国」が近世日本社会に与えた特徴を理解する.
20 日本の近世と世界の動き(1)
17世紀から18世紀にかけてのアジア各地域の動向を,「通商貿易」を通じて理解する.
21 日本の近世と世界の動き(2)
17世紀から18世紀にかけてのヨーロッパとアメリカ大陸各地域の動向を,「通商貿易」を通じて理解する.
22 日本の近世と世界の動き(3)
朱子学と蘭学の受容過程を通じて,近世日本社会と世界のつながりの実態を理解する.
23 中間試験
第16週から第22週までの内容について試験を行う.
24 中間試験の解答とまとめ
中間試験の内容について解説する.17世紀から18世紀の日本社会の動きを,世界とのつながりから理解する.
25 西洋の衝撃(1)
18世紀後半から19世紀前半の世界情勢の変化と,近世日本社会の対外認識の変容について理解する.
26 西洋の衝撃(2)
18世紀後半から19世紀前半のロシアのアジア進出に対する,江戸幕府の対外政策について理解する.
27 西洋の衝撃(3)
18世紀後半から19世紀前半のイギリスのアジア進出に対する,江戸幕府の対外政策について理解する.
28 開国と近代化(1)
アメリカ合州国の太平洋進出と江戸幕府の対外政策の動揺の実相について理解する.
29 開国と近代化(2)
「安政の五ヵ国条約」体制下の通商貿易が近世日本社会に与えた影響について理解する.
30 開国と近代化(3)
日本における近代化が開国によってはじまった現象であることを理解し,その歴史的意味を考える.


前期,後期ともに中間試験および定期試験を実施する.