【 2010 年度 授業概要】
科   目 電気工学実験実習 ( Laboratory Work in Electrical Engineering )
担当教員 森田 二朗 教授,山本 誠一 教授,山本 和男 准教授,佐藤 徹哉
対象学年等 電気工学科・2年・通年・必修・3単位 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
A4-E1(30%) B1(10%) B2(10%) C4(30%) D1(20%)
授業の概要
と方針
基礎電気工学,情報基礎,情報処理などの座学で学んだ理論を実験で確かめ,理解を深めさせると共に,電気量の測定方法や器具の取扱に習熟させる.また,座学で学ぶことのできない電線の接続実習や電源の製作実習では,5週連続の継続テーマでの実習とすることで,電気技術者としての知識,技能の向上を図る.実習は個人作業,実験は少人数に分けて行うことで理解の徹底を図る.



1 【A4-E1】 実験を通じて基礎理論が理解できる.
2 【D1】 電圧計,電流計,電力計といった基本的な計測器の取扱方法を実験中で触ることで体得する.その他各種計測機器の取扱方法に関しても取扱説明書を読むことと実際に測定することで使い方を体得する.
3 【B1】 計測技術の理論による理論値と実験で得た実験値のデータの比較方法を実験で体得する.
4 【B2】 製作実習,電線接続実習による電気技術者としてのセンス,技能を体得する.特に製作実習においては,基板をある程度自由に配置できるため,独創性を養うことも目標とする.
5 【C4】 期限内に実験実習報告書を提出できる.
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1 1年生で履修した基礎電気工学の座学の知識の確認を実験報告書のレポート課題によって評価する.完成度8割を合格の目安とする.
2 各種計測機器の取り扱い方の評価に関し,実験中の活動を見ながら,積極性の度合いを点数化する.評価する.80点以上を合格の目安とする.
3 データ処理などを体験することで,理論値と実験値の誤差データ処理などをレポート課題の考察項目として評価する.完成度80%以上を合格の目安とする.
4 決められた時間内に正確に完成させられるか,独創性の部分がどこかを実習中に完成度の各チェック項目に対して評価する.完成度80%以上を合格の目安とする.電線接続実習は,技能試験と前期定期試験で評価する.
5 各テーマ毎の報告書の提出状況で評価する.
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成績は,レポート50% 学習態度(服装,記録方法の点検,技能試験など)50% として評価する.実験と実習に2つに分け,実習に関してはレポートは無く,評価は実験の半分とする.レポート提出期限は1週間とし,正当な理由がある場合に限り2週以内は受領する.遅れたレポートは50点満点換算評価点に対して,1日につき,3.3点の減点を行う.60点以上を合格とする.
テキスト 「電気実験 基礎計測編」:(電気学会)
「電気実験 電子編」:(電気学会)
プリント
参考書 第2種電気工事士筆記試験・技能試験標準問題集(オーム社)
関連科目 基礎電気工学,情報基礎,情報処理I(2年),情報処理II(3年)
履修上の
注意事項
履修上の注意事項:実習ではエッチング作業,半田付け,電工ナイフを使った作業などがあるので,汚れても良いような服装が必要.詳細は1週目のガイダンスで説明する.

【授業計画( 電気工学実験実習 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 全体説明会(実験実習ガイダンス)
授業計画の全体説明(日程,成績評価方法などの説明も含む)
2 前期前半の実験実習のテーマ説明
前期前半の実験実習のテーマ説明
3 プリント基板回路の製作実習1(第3週から第7週まで5班体制で輪番する)
ハンダ付け講座のビデオ学習,電気部品の解説ののち,ハンダ付けを実習する.
4 熱電対の特性試験実験(第3週から第7週まで5班体制で輪番する)
熱電対の使い方を理解し,温度に対する熱電位特性を実験によって理解する.
5 乾電池の特性試験実験(第3週から第7週まで5班体制で輪番する)
乾電池の放電特性,回復特性の試験を行い,乾電池の仕組みとデータ処理方法を学ぶ.
6 直流回路の実験(第3週から第7週まで5班体制で輪番する)
電位降下法やブリッジ法による中位抵抗の測定方法を学習する.
7 CADソフトを使った電子回路製図実験1(第3週から第7週まで5班体制で輪番する)
CADソフト花子を使った電子回路製図を行う.
8 実験実習予備日あるいはビデオ学習
警報などで授業がない場合に備え,第3週から第7週までの実験実習の予備日を設ける.予備日が必要でなかった場合は,実験実習の内容に関するビデオ教材学習を行う.
9 前期後半の実験実習テーマ説明
前期後半の実験実習テーマ説明
10 プリント基板回路の製作実習2(第10週〜第14週まで5班体制で輪番する)
ユニバーサル基板に抵抗器などの部品を取り付け回路製作の実習を行う.
11 xoopscubeのインストール実習(第10週〜第14週まで5班体制で輪番する)
xoopscubeのインストールの方法を学習し,web管理の基本作業を行う.
12 ダイオードの特性試験実験(第10週〜第14週まで5班体制で輪番する)
ダイオードの静特性を求める実験を行い,ダイオードの原理を理解する.
13 CADソフトを使った電子回路製図実験2(第10週〜第14週まで5班体制で輪番する)
CADソフト花子を使った電子回路製図を行う.
14 整流・平滑回路の実験(第10週〜第14週まで5班体制で輪番する)
整流回路と平滑回路を組み,出力信号波形の観察を行う.
15 実験実習予備日あるいはレポート返却
警報などで授業がない場合に備え,第10週から第14週までの実験実習の予備日を設ける.予備日が必要でなかった場合は,実験レポートの返却を行い,レポートの考察の書き方等について再度学習する.
16 後期実験実習のテーマ説明1とレポート返却
後期分の実験実習のテーマ説明1.4班体制となる.前期実験レポートに関して返却も行う.
17 後期分の実験実習のテーマ説明2
後期分の実験実習のテーマ説明2
18 プリント基板回路の製作実習3
3週連続で行い,第21週〜第23週,第24週〜第26週,第27週〜第29週と輪番で行う.電子ルーレットの回路パターンをPCBエディタで作成する.
19 プリント基板回路の製作実習4
3週連続で行い,第21週〜第23週,第24週〜第26週,第27週〜第29週と輪番で行う.回路パターンを基板にエッチングするなどの作成実習をする.
20 プリント基板回路の製作実習5
3週連続で行い,第21週〜第23週,第24週〜第26週,第27週〜第29週と輪番で行う.プリント基板に部品を取り付け,直流安定化電源を完成し,性能確認をする.
21 電線の接続実習1
2班分3週連続で行い,第18週〜第20週,第24週〜第26週,第27週〜第29週と輪番で行う.電気工事の基礎となる部分のビデオ学習ののち,電線接続実習を行う.
22 電線の接続実習2
2班分3週連続で行い,第18週〜第20週,第24週〜第26週,第27週〜第29週と輪番で行う.電線と電気器具との取り付け実習.
23 電線の接続実習3
2班分3週連続で行い,第18週〜第20週,第24週〜第26週,第27週〜第29週と輪番で行う.電気工事士の技能試験対策用ビデオで学習した後,配線図の解説と実習を行う.
24 シーケンス制御の実験
3週連続で行い,第18週〜第20週,第21週〜第23週,第27週〜第29週と輪番で行う.電磁リレーを使用した,三相誘導電動機の制御回路を作製することにより,三相誘導電動機の制御・電磁リレーの動作原理・回路図記号等の理解を深める.
25 単相回路の電力と力率改善実験
3週連続で行い,第18週〜第20週,第21週〜第23週,第27週〜第29週と輪番で行う.力率とは何かを知るために単相電力計を使った電力測定を行い,力率改善のための方法を実験によって学習する.
26 四端子定数の測定実験
3週連続で行い,第18週〜第20週,第21週〜第23週,第27週〜第29週と輪番で行う.入力側から見た電圧と電流.出力側から見た電圧と電流によって,四端子定数を測定する方法を学習する.
27 電線の接続実習4
2班分3週連続で行い,第18週〜第20週,第21週〜第23週,第24週〜第26週と輪番で行う.過去に第2種電気工事士の試験で出題された問題の解答例を見ながら実習作業する.
28 電線の接続実習5
2班分3週連続で行い,第18週〜第20週,第21週〜第23週,第24週〜第26週と輪番で行う.過去に第2種電気工事士の試験で出題された問題を試験問題として出題した実習試験を行う.
29 電線の接続実習6
2班分3週連続で行い,第18週〜第20週,第21週〜第23週,第24週〜第26週と輪番で行う.第28週目の実習試験の解説を行い,過去に第2種電気工事士の試験で出題された問題を試験問題として出題した実習試験を行う.
30 実験実習予備日あるいはレポート返却
警報などで授業がない場合に備え,第18週から第29週までの実験実習の予備日を設ける.予備日が必要でなかった場合は,実験レポートの返却を行い,レポートの考察の書き方等について再度学習する.


後期定期試験を実施する.後期定期試験の内容は,電線の接続実習4〜6に関することだけとする.