【 2010 年度 授業概要】
科   目 分子生物学II ( Molecular Biology II )
担当教員 下村 憲司朗 准教授
対象学年等 応用化学専攻・2年・前期・選択・2単位
学習・
教育目標
A4-AC5(100%)
JABEE
基準1(1)
(d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g)
授業の概要
と方針
分子生物学は,生物活動のメカニズムを分子レベルで理解しようとする学問であり,この分子生物学の進歩により,遺伝子組換え等の遺伝子工学が発達してきた.本講義においては,分子生物学の基礎を確認しながら遺伝子工学の基礎と応用について解説する.



1 【A4-AC5】 基礎的な遺伝子工学手法を理解できる.
2 【A4-AC5】 PCRの原理,応用法を理解できる.
3 【A4-AC5】 各種ハイブリダイゼーション原理,利用法を理解できる.
4 【A4-AC5】 塩基配列決定法を理解できる.
5 【A4-AC5】 遺伝学的・逆遺伝学的研究手法を理解できる.
6 【A4-AC5】 遺伝子機能解析法の基本的技術を理解できる.
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1 基本的な遺伝子クローニング手法や核酸の調整法,遺伝子導入法を説明できるかを中間試験と定期試験で評価する.
2 PCRの基本原理および逆転写PCR,定量的PCRなどの応用法を説明できるかを中間試験で評価する.
3 各種ハイブリダイゼーション原理,利用法を説明できるかを中間試験および定期試験で評価する.
4 塩基配列決定法の基礎となるサンガー法に加え,現在実用化されている塩基配列決定法を説明できるかを定期試験で評価する.
5 ポジショナルクローニング法やノックアウト個体作出法を説明できるかを定期試験で評価する.
6 遺伝子機能を解析するためのデータベース,レポーター遺伝子,two‐hybridシステムなどの利用法を説明できるかを定期試験で評価する.
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成績は,試験100% として評価する.なお,試験成績は中間試験と定期試験の平均点とする.100点満点で60点以上を合格とする.
テキスト 「遺伝子工学」:柴忠義 (IBS出版)
プリント
参考書 「Essential 細胞生物学」:中村桂子,松原謙一 訳 (南江堂)
「ヴォート 基礎生化学」:田宮 信雄ら 訳 (東京化学同人) 
「分子生物学の基礎」:川喜田正夫 (東京化学同人)
関連科目 C2生物,C4生物化学,C4生物工学,AC1分子生物学I
履修上の
注意事項
本科C2生物,C4生化学,C4生物工学,AC1分子生物学Iを復習し,基本概念を身につけておくことが必要である.

【授業計画( 分子生物学II )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 序論
遺伝工学分野を学ぶにあたり,その背景について理解する.
2 遺伝子工学の基礎(1)
核酸分子の基本的性質や遺伝子クローニングに使用される酵素の特徴を理解する.
3 遺伝子工学の基礎(2)
遺伝子クローニングに使用されるベクターおよび宿主の特徴について理解する.
4 核酸の調整
微生物,動物,植物からの核酸調整法を理解する.
5 PCR
逆転写PCRや定量的PCRなど,PCR法の応用法を理解する.
6 遺伝子ライブラリー
遺伝子ライブラリーの作成法と利用法について理解する.
7 ハイブリダイゼーション(1)
基本的な各種ハイブリダイゼーション法を理解する.
8 中間試験
7回目までの内容について筆記試験を行う.
9 解答およびハイブリダイゼーション(2)
ハイブリダイゼーション技術の応用例を学ぶ.
10 遺伝子構造解析
制限酵素地図作成や塩基配列決定法を理解する.
11 遺伝子組換え法
微生物,動物,植物の遺伝子組換え法を理解する.
12 遺伝学的・逆遺伝学的解析法(1)
変異体作成法,ポジショナルクローニング法について理解する.
13 遺伝学的・逆遺伝学的解析法(2)
ポジショナルクローニング法,ノックアウト個体作成法を理解する.
14 遺伝子機能解析(1)
データベース利用法および基本的な遺伝子機能解析法を理解する.
15 遺伝子機能解析(2)
基本的な遺伝子機能解析法を理解する.


本科目の修得には,30 時間の授業の受講と 60 時間の自己学習が必要である. 前期中間試験および前期定期試験を実施する.