【 2009 年度 授業概要】
科   目 防災工学 ( Disaster Prevention Engineering )
担当教員 中西 宏 教授
対象学年等 都市工学科・5年・前期・選択・2単位 ( 学修単位II )
学習・
教育目標
A2(30%) A4-S4(20%) C1(30%) D1(20%)
JABEE
基準1(1)
(b),(c),(d)1,(d)2-a,(d)2-b,(d)2-d,(e),(f),(g)
授業の概要
と方針
わが国は世界でも有数の地震国であり,火山国でもある.また,住宅地に隣接して比較的急峻な山地が広がり洪水・土砂災害が頻繁に発生している.本講義では,地震,火山噴火,津波,洪水,雪崩等の各災害の原因,特徴,防災について具体的に学ぶ.



1 【A4-S4】  地震災害や火山災害の名称と場所を説明できる.
2 【A2】  地震動の特性を説明できる.
3 【A2】  火山噴火の特徴を説明できる.
4 【A2】  地震伝播速度や津波速度を計算できる.
5 【D1】  日本の災害対策を説明できる.
6 【D1】  環境災害を説明できる.
7 【C1】  斜面安定計算を行って斜面崩壊を説明できる.
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1 地震災害や火山災害の名称と場所を理解できているかをレポートおよび中間試験で評価する.
2 地震動の特性を理解できているかを中間試験で評価する.
3 火山噴火の特徴を理解できているかを中間試験で評価する.
4 地震伝播速度や津波速度を計算できるかを定期試験で評価する.
5 日本の災害対策を理解できているかを定期試験で評価する.
6 環境災害を理解できているかを定期試験で評価する.
7 土砂災害を理解できているかをレポートの内容により評価する.
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成績は,試験80% レポート20% として評価する.100点満点とし60点以上を合格とする.試験成績は中間試験,定期試験の平均点とする.
テキスト 「防災工学」:石井一郎編著(森北出版)
参考書 「地震・高潮・山崩れー自然災害入門」:塩田修著(新風舎)
「道路橋示方書・同解説」:日本道路協会編集・発行
関連科目 土質力学,都市環境工学
履修上の
注意事項
関連科目は土質力学,都市環境工学であるが,本教科は幅広く各種の災害について講義し,災害の一つとして一部環境問題に触れる.

【授業計画( 防災工学 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 災害総論
地球内部の構造,プレートテクトニクス,日本のまわりのプレートの動き,地質年代等について説明する.
2 地震とその原因
地震発生原因,地震波種類,地震波の進行速度などについて講義する.
3 地動と震害(1)
わが国の代表的な地震災害をリストアップしまとめるとともに,それら災害のビデオ映像より当時の現状を実感で捉える.
4 地動と震害(2)
地盤と震害,耐震設計について講義する.
5 火山噴火の機構
火山噴火の機構,噴火現象,噴火の分類について説明する.
6 代表的な火山噴火
わが国および外国の火山噴火災害をリストアップし説明するとともに,いくつかの災害のビデオ映像より当時の現状を実感で捉える.
7 演習
大地震および火山噴火の災害分布図を作成する.
8 中間試験
これまでに学んだ範囲について問題を出す.とくに地震波伝播については計算も出題する.
9 津波
津波の原因,特徴,津波災害,津波対策について講義する.
10 水害
台風・洪水など代表的な日本の気象災害,治水について講義する.また災害のビデオ映像より当時の現状を実感で捉える.
11 雪害
雪害とくに雪崩災害,雪崩対策について説明する.
12 土砂災害
斜面災害の種類,神戸の土砂災害,日本の巨大斜面崩壊,斜面崩壊原因などについて講義する.
13 土石流および地すべり
土石流の発生メカニズム,土石流対策,地すべりの原因,日本の地すべり災害,地すべり対策などについて講義する.
14 環境災害
地球温暖化・酸性雨・オゾン層の破壊その他の環境災害のそれぞれについて原因,影響,対策について説明する.
15 災害対策
日本の災害対策の体制,法律について講義する.


前期中間試験および前期定期試験を実施する.