【 2009 年度 授業概要】
科   目 環境工学 ( Environment Engineering )
担当教員 織田 光秋 非常勤講師
対象学年等 機械工学科・5年D組・前期・選択・2単位 ( 学修単位II )
学習・
教育目標
D1(100%)
JABEE
基準1(1)
(b)
授業の概要
と方針
「音」環境は人間が快適に生活してゆく上での重要な要素の1つである.この環境の保持,改善を図るための能力を身につけることを目的として,環境問題に対する社会の取り組みを広く理解して音響の基本知識を習得させる.また,実社会で問題となっている種々の実例とその取り組み事例を紹介し,「音」環境の問題を広い視野で捉えられるようにする.



1 【D1】  公害に対する法的体系を理解できる.
2 【D1】  騒音の基礎的事項を理解できる.
3 【D1】  音の物理的な基礎を理解できる.
4 【D1】  吸音材料の基礎を理解できる.
5 【D1】  遮音材料の基礎を理解できる.
6 【D1】  防振,制振の基礎を理解できる.
7 【D1】  消音器の基礎を理解できる.
8 【D1】  船舶,鉄道車両などの輸送機械における騒音問題への取り組み方を理解できる.
9 【D1】  プラントや橋梁などにおける騒音問題への取り組み方を理解できる.
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1 公害に対する法的体系を理解しているかを中間試験とレポートで評価する.
2 騒音の定義と基礎的な事項を理解しているかを中間試験とレポートで評価する.
3 音の物理的な基礎を理解しているかを中間試験とレポートで評価する.
4 吸音材料の基礎を理解しているかを中間試験とレポートで評価する.
5 遮音材料の基礎を理解しているかを中間試験とレポートで評価する.
6 防振,制振の基礎を理解しているかを中間試験とレポートで評価する.
7 消音器の基礎を理解しているかを中間試験とレポートで評価する.
8 船舶,鉄道車両などの輸送機械での騒音対策の考え方を理解ししているかを定期試験とレポートで評価する.
9 プラントや橋梁などによる騒音対策の考え方を理解しているかを定期試験とレポートで評価する.
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成績は,試験80% レポート20% として評価する.100点満点で60点以上を合格とする.
テキスト 「建築・環境音響学」:前川純一,森本政之,坂上公博 (共立出版)
プリント
参考書 「騒音制御工学ハンドブック」:日本騒音制御工学会編 (技報堂出版)
「公害防止の技術と法規〔騒音編〕」:産業環境管理協会 (丸善出版)
関連科目 振動工学,機械力学,工業熱力学
履修上の
注意事項
環境問題解決能力は工学倫理内の重要なテーマとなる.

【授業計画( 環境工学 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 音環境関係の法規とその背景
公害に対する国の姿勢の変遷を通して,環境保全の重要性を理解するとともに,社会的強制力としての騒音関係法を基本知識として身につける.
2 騒音の定義,音波の物理
騒音問題で必須常識としての騒音レベルの定義とその周辺知識を習得する.物理的な音響現象と生理的な受け取り方との関係を理解体験する.
3 吸音の物理と吸音材料
吸音材料の吸音現象,吸音率の定義を理解し,適用する上での考え方を習得する.
4 遮音の物理と遮音材料
遮音材料の遮音現象,遮音率の定義を理解し,適用する上での考え方を習得する.
5 回折,消音器の理論と実際
回折現象と各種障壁構造,消音理論の基礎と消音器の実際を理解する.
6 計測機器,計測法
各種の騒音計測機器と計測法について理解する.
7 防振,制振の物理と振動低減材料
防振,制振の動力学的な取り扱い方の基礎を理解し,適用する上での考え方を習得する.
8 騒音対策法一般とシミュレーション解析法
騒音対策法一般について理解する.また解析的手法を用いた防音設計の世界を認識し,背景を理解する.
9 中間試験
中間試験までの内容を出題する.
10 航空・宇宙分野の振動騒音事例
航空・宇宙分野の振動騒音問題に対する現状を認識し,対策の原理を理解する.
11 鉄道車両の室内騒音事例
鉄道車両の室内騒音問題に対する現状を認識し,対策法の原理を理解する.
12 鉄道橋梁の振動騒音事例
鉄道橋梁の振動騒音問題に対する現状を認識し,対策の原理を理解する.
13 車両での乗り心地評価事例
車両での乗り心地問題に対する現状を認識し,低減の原理を理解する.
14 船舶の振動騒音事例
船舶の振動騒音問題に対する現状を認識し,対策の原理を理解する.
15 プラントなどの環境騒音事例
プラントなどの環境騒音問題に対する現状を認識し,対策の原理を理解する.


前期中間試験および前期定期試験を実施する.