【 2009 年度 授業概要】

科　　　目			歴史 ( History )
担当教員			町田 吉隆 准教授
対象学年等			電子工学科・2年・通年・必修・2単位 ( 学修単位I )
学習・教育 目標			C3(100%)
授業の概要 と方針			17世紀から19世紀にかけての歴史を学ぶ．昨年度の1年生歴史の内容を受けて，日本の江戸時代にあたるこの時期の世界の動きを探る．各地域社会の動きを他地域との関係から眺めることによって，その社会の特色を探ることを目標とする．「国際化」「グローバリズム」が注目される現在，「国民国家」の成立過程をを考えてみることが必要だろう．
到 達 目 標		1	【C3】　 17世紀から19世紀にかけての世界の動きを，歴史的事件や事象の内容相互に関連させながら理解することができる．
		2	【C3】　 世界の各地域における社会的，文化的な歴史環境を理解することができる．
		3	【C3】　 歴史的事件や事象の内容と因果関係を，正確かつ丁寧に解説，表現することができる．
		4	【C3】　 歴史的事象に対する適切な評価，価値判断を，具体的な事件に基づいて，正確に表現することができる．
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評 価 方 法 と 基 準	到 達 目 標 毎	1	17世紀から19世紀にかけての世界の動きを，歴史的事件や事象の内容を相互に関連させて理解できているかどうかを中間試験および定期試験で評価する．
		2	世界の各地域における社会的，文化的な歴史環境に関する理解力を，中間試験および定期試験で評価する．
		3	授業で扱った歴史的事件や事象の内容と因果関係についての理解を，歴史プリントおよびノート検査で評価する．
		4	各自が興味を持つ歴史的事象をテーマに設定して作成するレポートの内容で評価する．
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	総 合 評 価		成績は，試験70%　レポート20%　歴史プリント、ノート10%　として評価する．到達目標1，2，3については中間および定期試験4回の平均点で評価する．また到達目標3については歴史プリント作成およびノート検査で評価する．到達目標4についてはレポートで評価する．これらを総合して100点満点で60点以上を合格とする．
テキスト			『詳説世界史』佐藤次高・木村靖二・岸本美緒ほか著（山川出版社） 『グローバルワイド最新世界史図表』三訂版　第一学習社編集部編（第一学習社）
参考書			『山川世界史小辞典』改訂新版　世界史小辞典編集委員会編（山川出版社） 『角川世界史辞典』　西川正雄・川北稔ほか編（角川書店）
関連科目			歴史（1年）・日本史（5年）・世界史（5年）
履修上の 注意事項			教科書を授業前に読んでおくことを期待する．授業に参加する姿勢の乏しい者については個別に注意する．

【授業計画（ 歴史 ）】

週	上段：テーマ／下段：内容（目標、準備など）
1	導入
	世界史における地域間の交流，文化変容，「時代精神」について考える．
2	暦と歴史
	キリスト教文化圏，イスラーム教文化圏，東アジア文化圏における暦と紀年方法の比較を通じて，その文化の相違点と異文化交渉の歴史について理解する．
3	二つの戦い(1)
	アルマダ海戦がヨーロッパにおける勢力関係と世界に与えた影響について理解する．
4	二つの戦い(2)
	文禄・慶長の役（壬辰・丁酉倭乱）が東アジア世界に与えた影響について理解する．
5	17-18世紀のアジア諸地域(1)
	明清交替と東アジア諸地域の動向を理解する．
6	17-18世紀のアジア諸地域(2)
	ムガル帝国の興亡と南アジア，東南アジア諸地域の動向を理解する．
7	17-18世紀のアジア諸地域(3)
	トルコ，イランなどイスラーム文化圏の動向を理解する．
8	中間試験
	第1週から第7週までの内容について試験を行う．
9	中間試験の解答
	中間試験の内容について解説する．これまでに得られた17-18世紀アジア諸地域の関係に関する知見を確認する．
10	ヨーロッパ主権国家体制(1)
	17世紀のヨーロッパ社会の動きを理解する．
11	ヨーロッパ主権国家体制(2)
	三十年戦争とピューリタン革命がその後のヨーロッパ社会に与えた影響を理解する．
12	ヨーロッパ主権国家体制(3)
	重商主義の隆盛とそれにともなう市場争奪，奴隷貿易について理解する．
13	北大西洋革命(1)
	産業革命の進展を「世界システム」形成との関係から理解する．
14	北大西洋革命(2)
	アメリカ独立の過程をヨーロッパ諸国との関連から理解する．
15	北大西洋革命(3)
	アメリカ独立革命の影響を北大西洋革命としての観点から理解する．
16	定期試験の解答
	定期試験の内容について解説する．これまでに得られた17-18世紀のヨーロッパと北アメリカ世界に関する知見を確認する．
17	フランス革命(1)
	フランス革命の歴史的要因について考える．
18	フランス革命(2)
	フランス革命の過程とヨーロッパ諸国の動向について理解する．
19	フランス革命(3)
	ナポレオン体制の成立過程を理解し，フランス革命の歴史的意義について考える．
20	自由主義と国民主義(1)
	ウィーン体制の実態とラテンアメリカや東ヨーロッパ世界の動向を理解する．
21	自由主義と国民主義(2)
	イギリスにおける自由主義発展の過程を理解する．
22	自由主義と国民主義(3)
	ドイツ，イタリアにおける国民主義の動向を，国民国家成立過程から理解する．
23	中間試験
	第16週から第22週までの内容について試験を行う．
24	中間試験の解答
	中間試験の内容について解説する．これまでに得られた18-19世紀のヨーロッパの動向から近代世界システムの変容過程を理解する．
25	イスラーム世界と近代化(1)
	オスマン帝国支配の動揺とエジプトにおける近代化の試みについて理解する．
26	イスラーム世界と近代化(2)
	アラビア半島やアフガニスタン，アフリカにおけるイスラーム復興運動について理解する．
27	インド大反乱
	インド植民地化の動きとインド社会内部の変容について理解する．
28	南北戦争と日本の開国(1)
	18-19世紀の世界情勢を理解し，日本の対外認識の変化の過程について学習する．
29	南北戦争と日本の開国(2)
	日本開国期のアメリカ合衆国社会の動揺について理解する．
30	南北戦争と日本の開国(3)
	アメリカ南北戦争の過程から，近代世界システムの性格について考える．
備 考	前期，後期ともに中間試験および定期試験を実施する．