科 目 | 生物 ( Biology ) | |||
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担当教員 | (前期)福田 康弘 非常勤講師 (後期)芝崎 誠司 非常勤講師 | |||
対象学年等 | 応用化学科・2年・通年・必修・2単位 ( 学修単位I ) | |||
学習・教育 目標 |
A2(100%) | |||
授業の概要 と方針 |
現在の主要産業であるバイオ技術を理解するために必要不可欠である基礎生物学を学ぶ.生物とは何かを考え,生物の最小にして最も基本単位である細胞,生命の連続性と関わる遺伝や進化,生物が生きるために必要不可欠な代謝等,特定の分野に限定せず生物学を学習する. | |||
到 達 目 標 |
1 | 【A2】 生物の基本単位である細胞について,その構造と機能を理解できる. | 2 | 【A2】 生物を構成する物質や機能について理解できる. | 3 | 【A2】 生命の連続性と,変化(進化),生物の多様性について理解できる. | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
評 価 方 法 と 基 準 |
到 達 目 標 毎 |
1 | 細胞の構造や機能についての理解度を,中間試験によって評価する.隔週程度ごとに小テストを行い,それぞれの授業内容の理解度を評価する. | |
2 | 生物を構成する物質や機能についての理解度を,中間試験によって評価する.隔週程度ごとに小テストを行い,それぞれの授業内容の理解度を評価する. | |||
3 | 生命の連続性,生物の進化や多様性についての理解度を定期試験によって評価する.隔週程度ごとに小テストを行い,それぞれの授業内容の理解度を評価する. | |||
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総 合 評 価 |
成績は,試験70% レポート10% 小テスト20% として評価する.全評価の60 %を合否基準とする. | |||
テキスト | バイオテクノロジーテキストシリーズ 「生物学」 |
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参考書 | 適宜紹介する |
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関連科目 | 特になし | |||
履修上の 注意事項 |
特になし |
週 | 上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など) |
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1 | 講義の概要 生物とはなにか |
本講義の概要について説明する.生物学の対象である「生物」の定義について考える. | |
2 | 生命の単位と構成する物質 |
生命の基本単位は細胞であり,生命活動とは細胞内の化学反応と言える.ここでは,細胞を構成し,生命現象に必須である生体分子について学習する. | |
3 | 細胞の構造と機能 |
細胞内の構造は生物ごとに多様であり,様々な内部構造物が存在し,機能的に分業している.ここでは,この細胞内構造物(細胞小器官)の構造や機能について学習する. | |
4 | 多細胞生物と単細胞生物 |
生物の最小単位は細胞であるが,我々人間のような非常に多数の細胞から構成される生物から,たった一つの細胞からなる生物など,極めて多様な生物が存在している.ここでは,多細胞生物と単細胞生物の違いについて学習する. | |
5 | 生物の多様性と種の分類 |
自然界には,ウィルスやバクテリアを初め,様々な生物が存在している.ここでは,これらの生物間の関係と,生物を分類する種について学習する. | |
6 | 生命の連続性と生殖1 |
生物個体は生殖によって増殖する.生殖には,無性生殖と有性生殖の2種類がある.ここでは,これら生殖の様式と意義について学習する. | |
7 | 実習1 身の回りにいる微生物の観察 |
光学顕微鏡やルーペを用い,身の回りにいる様々な微生物を観察し,スケッチする. | |
8 | 中間試験 |
第6週までの学習内容で中間試験を行う. | |
9 | 生命の連続性と生殖2 |
生命の基本単位である細胞は,分裂によって増加する.細胞分裂には,体細胞分裂と減数分裂の二種類がある.ここでは,これら細胞分裂のメカニズムと意義について学習する. | |
10 | 発生と細胞の分化1 動物の発生 |
多くの細胞から構成される多細胞生物でも,一つの細胞から始まる.次代の始まりとなる細胞が分裂し,細胞ごとに専門化(分化)して,成熟した個体を形成する(発生)する.ここでは,発生生物学のモデル生物であるウニ発生を学習する. | |
11 | 発生と細胞の分化2 植物の発生 |
植物の発生は,動物の発生と極めて異なる.次代のスタートである配偶子の形成過程や,植物細胞特有の全応性について学習する. | |
12 | 発生と細胞の分化3 発生生物学の古典的実験の紹介とその意味 |
発生生物学の古典的実験を紹介し,その結果と意義から細胞の性質,調節について学習する. | |
13 | 生命活動のエネルギー |
生物が生きていく為に必要な化学エネルギーは,細胞の代謝で生産され,ATPという分子として蓄えられる.ここでは,エネルギーの産生に必要な酵素,エネルギーの通貨であるATP,そしてエネルギーの具体的な利用法について学習する. | |
14 | 異化(呼吸と発酵) |
生命活動に使われる化学エネルギーは,それぞれの細胞で有機物を用いて生産される.我々が常日頃欠かさず行う呼吸も,酒や醤油の製造に不可欠な発酵もこのエネルギー生産に深く関わる.ここでは,このエネルギー生産法である異化について学習する. | |
15 | 同化(光合成) |
植物は太陽から発せられる光エネルギーを吸収し,生命活動のエネルギー源となる有機物の合成を行う.これを光合成と言う.また,一部の細菌は,無機物の酸化反応で生じるエネルギーを利用する.ここでは,この同化について学習する. | |
16 | 細胞と代謝 1から15の復習 |
生命の基本単位である細胞の特徴,生命活動に必須なエネルギー生産,一つの成熟個体形成に至る発生など生物を形作る要素について再度復習し,理解を深める. | |
17 | 生物体の調節と恒常性の維持1 神経の役割 |
多細胞生物では,生物個体の各組織は,神経系や体液系によるネットワークで結ばれており,各組織や器官が相互作用することにより,個体全体の状態を統率している.これを恒常性(ホメオスタシス)と言う.ここでは,このホメオスタシスの維持に関わる神経系について学習する. | |
18 | 生物体の調節と恒常性の維持2 ホルモンとは |
神経系と異なる恒常性の維持に関わるネットワークとして,生物個体内の体液系による組織間のネットワークが存在する.この体液系ネットワークで情報を伝達する役割を担う物質がホルモンである.ここでは,動物体のホルモンについて学習する. | |
19 | 生物体の調節と恒常性の維持3 植物のホルモン |
植物には神経ネットワークは存在しないため,恒常性の維持は全て体液系のネットワークに依存している.つまり,植物の恒常性維持には,植物ホルモンが重要である.また,この植物ホルモンは,農産業の世界でも極めて大きな貢献を果たしている.ここでは,この植物ホルモンを学習する. | |
20 | 生物体の調節と恒常性の維持4 ホメオスタシス |
先の三週間では,生物の恒常性(ホメオスタシス)の維持に関わる物質や器官について学習してきた.ここでは,実際の恒常性調節に関わるネットワークの信号伝達と,その具体的な相互作用について学習する. | |
21 | 生物体の調節と恒常性の維持5 免疫とアポトーシス |
病気やけが等により,外界から生物体内へ異物が侵入してきた時におこる反応も恒常性の維持と関わる.また,個体発生やガン等では,細胞が自殺(アポトーシス)する事により,個体全体の恒常性が維持されている.ここでは,これらの現象について学習する. | |
22 | 実習2 生物体の刺激と応答 |
様々な外部刺激に対する細胞体の応答反応を観察し,学習する. | |
23 | 中間試験 |
16週から21週までの内容で中間試験を行う. | |
24 | 遺伝1 遺伝の法則 |
生物で,次代へ様々な特徴(形質)が伝播する現象を遺伝と呼ぶ.この遺伝は,極めて明瞭な法則に従う.ここでは,この遺伝の基本法則である「メンデルの三法則」について学習する. | |
25 | 遺伝2 遺伝子と染色体 |
遺伝子とは,生物の形質を決めるプログラムである.この遺伝子は核の染色体に存在する.ここでは,遺伝子と染色体の関係について学習する. | |
26 | 遺伝3 遺伝子の本体と形質支配 |
遺伝子が生物の形質を決めるが,遺伝子それ自身は単なる情報にすぎない.ここでは,遺伝子が生物の形質を表現するメカニズムを学習する. | |
27 | 遺伝子工学と問題点 |
昨今,農作物を中心に遺伝子組み換え製品が広まりつつある.ここでは,「遺伝子組み換え」の技術と,その意義と問題点について学習する. | |
28 | 生命の起源 |
原初の地球に生命は存在しなかった.しかし,ある時に細胞が誕生し,この細胞から全ての生物は進化した.ここでは,この生命の歴史について学習する. | |
29 | 生物の進化 |
地球上には様々な生物が存在する.このような生物の多様性は,長い時間をかけて生物が「進化」したためである.ここでは,る葉緑体とミトコンドリアに関わる「進化」を考え,「進化」という現象の意味を考える. | |
30 | 生物学のまとめ |
第1週からの授業内容について,総合的なまとめを行う. | |
備 考 |
前期,後期ともに中間試験および定期試験を実施する. |