【 2009 年度 授業概要】
科   目 コンクリート構造 ( Concrete Structures )
担当教員 上中 宏二郎 准教授
対象学年等 都市工学専攻・1年・前期・選択・2単位
学習・
教育目標
A4-AS2(100%)
JABEE
基準1(1)
(d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g)
授業の概要
と方針
本講義では,まず,鉄筋コンクリート部材を主として弾性理論の視点から着目する.その後,せん断や曲げと軸力を受ける部材の終局特性に関して理解させることを目的としている.また,演習問題を豊富に取り入れ学習の理解を助ける.



1 【A4-AS2】  コンクリートと鉄筋の材料特性が理解できる.
2 【A4-AS2】  横拘束を受けるコンクリートの応力-ひずみ関係が理解できる.
3 【A4-AS2】  曲げと軸力を受けるRC部材の耐力算定ができる.
4 【A4-AS2】  RC部材のせん断耐力の算定ができる.
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1 コンクリートのヤング係数,ポアソン比,強度などの理解度を中間試験により評価する.
2 鉄筋からコンクリートに作用する応力を,三次元応力場におけるフックの法則を中間試験により評価する.
3 曲げモーメントと軸力の相互関係の理解度をレポートと定期試験により評価する.
4 RCはりのトラス理論を定期試験により評価する.
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成績は,試験85% レポート15% として評価する.100点満点で60点以上を合格とする.
テキスト 「鉄筋コンクリートの解析と設計」:吉川弘道(丸善)
参考書 「コンクリート構造学」:小林和夫(森北出版)
「鉄筋コンクリート構造」:大和竹史(共立出版)
関連科目 コンクリート工学,構造力学,材料学
履修上の
注意事項
 本講義を理解するためには,本科で学んだコンクリート工学だけではなく,構造力学の知識が必要となります.講義は先述の科目を理解していることを前提条件として進めていきますので,しっかりと復習をしておいてください.また,積極的に授業に参加される方を希望します.

【授業計画( コンクリート構造 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 鉄筋コンクリート構造の特徴
鉄筋コンクリート構造の長所,短所について説明する.
2 鉄筋とコンクリートの材料力学(1)
コンクリートの材料試験方法,ならびに三次元場のフックの法則について説明する.
3 鉄筋とコンクリートの材料力学(2)
フックの法則に基づいた横拘束筋によるコンクリートへ作用する応力について,説明する.
4 鉄筋コンクリート構造部材の設計法
許容応力度設計法,限界状態設計法,ならびに性能設計法について説明する.
5 コンクリート系実験式単位換算
コンクリート系実験式の単位換算について,説明する.
6 曲げ部材の終局耐力
曲げを受ける部材の終局強度について,説明する.
7 中心軸圧縮を受ける柱部材の終局限界状態
中心圧縮力のみが作用するRC部材の終局強度について説明する.
8 中間試験
第1回〜7回までの講義内容の試験を行う.
9 偏心軸方向圧縮を受ける部材(1)
曲げと軸力が作用するRC部材の弾性解析について説明する.
10 偏心軸方向圧縮を受ける部材(2)
曲げと軸力が作用するRC部材の終局強度について説明する.
11 せん断力を受けるRC部材(1)
棒部材のせん断強度について説明する.
12 せん断力を受けるRC部材(2)
トラス理論について説明し,せん断補強筋がある場合の終局強度について説明する.
13 せん断力を受けるRC部材(3)
面部材のせん断耐力について,説明する.
14 モーメントシフト
モーメントシフト発生機構について,説明する.
15 塑性崩壊理論
塑性崩壊荷重について,説明する.


前期中間試験および前期定期試験を実施する.