2008 年度設計製図シラバス

【 2008 年度授業概要】
科　　　目			設計製図 ( Design and Drawing )
担当教員			三好崇夫非常勤講師
対象学年等			都市工学科・4年・後期・必修・1単位 ( 学修単位I )
学習・教育目標			A4-2(100%)
JABEE 基準1(1)			(d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g)
授業の概要と方針			既に学んだ材料学，構造力学，製図実習と橋梁工学の応用として，主として橋梁に関連する部材の設計製図を行うが，講義では特に基本的な設計の考え方を理解することに重点をおく．また，橋梁工学の重要な項目は，関連する内容の設計計算と製図を行うことによって，より一層の理解を深めさせるとともに，実務設計方法の基礎を習得させる．
到達目標		1	【A4-2】　設計理論が，橋梁工学での講義の内容を踏まえて，設計計算によって実践的に学習し，習得できる．
		2	【A4-2】　鋼材の接合方法とその力学的な原理，設計方法が理解できる．
		3	【A4-2】　床版の種類と特徴，鉄筋コンクリート床版の設計荷重や設計方法が理解できる．
		4	【A4-2】　鉄筋コンクリート床版やプレートガーダーの設計計算を実施することによって，設計を行う上での構造力学理論を理解しておくことの重要性が認識できる．
		5	【A4-2】　図面から実構造物のイメージが把握できる．
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評価方法と基準	到達目標毎	1	鋼材の接合に用いられる溶接接合継手や，高力ボルト接合継手の種類とその力学的な原理，設計方法が理解できているか中間試験で評価する．
		2	床版の種類と特徴，鉄筋コンクリート床版の設計荷重や設計方法が理解できているか中間試験で評価する．
		3	各部材ごとに設計計算書や図面を提出させてチェックする．設計計算の正確さは評価の対象となる．
		4	2次元の設計図面から立体的な3次元の構造物がイメージできることが重要であり，この点を重視して製図の成果を評価する．
		5	設計に携わる技術者として，納期を守ることは最低限のマナーである．したがって，提出期限の厳守を重要なチェックポイントとする．
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	総合評価		成績は，試験30%　設計計算書50%　設計図20%　として評価する．設計計算書や図面の提出期限に遅れると大きな減点となる．100点中60点以上を合格とする．
テキスト			長井正嗣：テキストシリーズ土木工学3　橋梁工学　【第2版】　（共立出版）
参考書			伊藤　學：土木系大学講義シリーズ11　鋼構造学　（コロナ社）中井　博・北田俊行・山口隆司・事口壽男・平城弘一：例題で学ぶ　橋梁工学第2版　（共立出版）
関連科目			構造力学，橋梁工学，鉄筋コンクリート工学，材料学
履修上の注意事項			設計の考え方や製図を理解するためには，自ら手を動かして設計計算して，図面を描くことが重要です．したがって，成績評価もこの点を重要視します．また，講義では，橋梁工学の講義で網羅できなかった内容についても，設計製図と関連付けて解説します．

【授業計画（設計製図）】
週	上段：テーマ／下段：内容（目標、準備など）
1	設計製図序説，鋼材の接合1
1	設計製図の講義の進め方に関するガイダンスを行う．続いて，橋梁の建設上避けて通ることの出来ない鋼材の接合方法（溶接接合・高力ボルト接合）について概説する．
2	鋼材の接合2
2	溶接接合について概説し，溶接接合継手の種類と寸法を表す用語の定義について解説する．さらに，溶接継手の設計方法について解説し，計算演習を実施する．
3	鋼材の接合3
3	ボルト接合（高力ボルト摩擦接合，支圧接合と引張接合）の特徴，および高力ボルト摩擦接合継手の設計方法について解説する．
4	鋼材の接合4
4	3回目の講義に続いて，高力ボルト摩擦接合継手の設計方法について解説し，計算演習を実施する．
5	床版の設計
5	床版の種類に関して概説し，鉄筋コンクリート床版の設計に関するT荷重，最小板厚，設計曲げモーメントなどに関して解説する．
6	鉄筋コンクリート床版の設計1
6	鉄筋コンクリート床版の設計に関するT荷重，最小板厚，設計曲げモーメントなどに関して解説する．
7	鉄筋コンクリート床版の設計2
7	鉄筋コンクリート床版の設計方法について，設計計算例を通じて解説する．各自に鉄筋コンクリート床版の設計条件を与え，設計計算書の提出を課す．
8	中間試験
8	1～7回目まで講義内容に関する試験を実施する．
9	PC床版と鋼床版の設計
9	プレストレストコンクリート床版の設計について概説し，鋼床版の構造，および鋼床版の板厚と設計計算に関して解説し，設計計算演習を実施する．
10	プレートガーダー橋の設計1
10	桁橋の特徴や構造に関して説明し，プレートガーダー橋の力学特性の理解に役立つHビーム橋について説明する．続いて，非合成単純プレートガーダー橋の設計フローについて説明する．
11	プレートガーダー橋の設計2
11	主桁の設計に用いる荷重の算定方法について説明する．
12	プレートガーダー橋の設計3
12	主桁の設計に用いる設計断面力の算定方法について説明する．
13	プレートガーダー橋の設計4
13	主桁断面を構成する，腹板とフランジの設計方法，応力の照査方法について説明する．また，主桁の設計曲げモーメント図と抵抗モーメント図についても説明する．
14	プレートガーダー橋の設計5
14	腹板に取り付けられる，水平補剛材，中間垂直補剛材，支点上垂直補剛材の設計方法について説明する．各自に主桁の設計条件を与え，設計計算書と図面の提出を課す．
15	プレートガーダー橋の設計6
15	荷重分配横桁，対傾構や横構の設計法について概説する．
備考	後期中間試験を実施する．定期試験を実施しない．