【 2008 年度 授業概要】
科   目 土質力学 ( Soil Mechanics )
担当教員 (前期)山下 典彦 准教授 (後期)並河 努 准教授
対象学年等 都市工学科・3年・通年・必修・2単位 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
A4-2(100%)
授業の概要
と方針
土は構造物をつくる建設材料であると共に,構造物およびその基礎を支持する地盤としての機能がもっとも重要である.ここでは,工学的な見地から,土を構造物の材料や基礎として利用するために必要な概念を説明し,その基本的性質および力学挙動について学ぶ.その際,演習を取り入れると共に都市工学実験実習(土質実験)と並行して授業を進めることで内容の理解を助ける.



1 【A4-2】  土の基本的性質について理解できる.
2 【A4-2】  ダルシーの法則と透水係数の概念を理解できる.
3 【A4-2】  土中水による地盤破壊について理解できる.
4 【A4-2】  テルツァーギの有効応力の原理について理解できる.
5 【A4-2】  圧密現象を理解し,圧密沈下量とその沈下に要する時間を予測できる.
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1 土の生成,組成,粒度,コンシステンシー,構造と粘土鉱物,締固め,分類について基本が理解できているか中間試験・レポート・小テストで評価する.
2 ダルシーの法則を用いて,土中の水理に関する理解ができているか定期試験で評価する.
3 クイックサンドおよびパイピングについて理解できているか中間試験で評価する.
4 有効応力の原理を理解できているか中間試験・小テストで評価する.
5 土の圧密機構について理解できているか定期試験・レポート・小テストで評価する.
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成績は,試験70% レポート10% 小テスト20% として評価する.100点満点で60点以上を合格とする.
テキスト 「土質力学」:西田一彦,福田 護,竹下貞雄,山本和夫,澤 孝平,佐々木清一,西形達明共著(鹿島出版会)
参考書 「絵とき 土質力学」:安川郁夫,今西静志,立石義孝共著(オーム社)
「図解 土質力学 −解法のポイント−」:今西静志,立石義孝,安川郁夫共著(オーム社)
関連科目 数学I,数学II,物理,水理学
履修上の
注意事項
数学と3年で並行して学習している水理学の基礎知識が必要です.

【授業計画( 土質力学 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 土質力学で学ぶこと
土質力学で学ぶこと,土質力学の歴史について学習する.
2 土の生成
母岩,定積土,運積土,土層の形成について学習する.
3 土の組成(1)
土のモデル,定量的表示法について学習する.
4 土の組成(2)
粒度試験,粒度分布について学習する.
5 土のコンシステンシー
アッターベルク限界とその応用について学習する.
6 土の構造と粘土鉱物
土の構造,粘土鉱物について学習する.
7 土の締固め
締固めの機構,締固め曲線について学習する.
8 中間試験(前期)
第1〜7回までの中間試験
9 中間試験回答,土の分類
粒径による土の分類,土の工学的分類について学習する.
10 土中水
土中水の分類,毛管現象について学習する.
11 ダルシーの法則と透水係数(1)
圧力と水頭,ベルヌーイの定理について学習する.
12 ダルシーの法則と透水係数(2)
ダルシーの法則と透水係数が及ぼす要因について学習する.
13 ダルシーの法則と透水係数(3)
成層地盤の平均透水係数について学習する.
14 透水係数の測定方法(1)
室内透水試験について学習する.
15 透水係数の測定方法(2)
現場透水試験について学習する.
16 土中水の浸透理論
土中水の浸透理論について学習する.
17 流線網の性質(1)
流線網の描き方について学習する.
18 流線網の性質(2)
流線網による浸透解析について学習する.
19 不均一土質内の浸透流
不均一土層内の浸透流について学習する.
20 土中水による地盤破壊(1)
有効応力の原理について学習する.
21 土中水による地盤破壊(2)
クイックサンドおよびパイピングについて学習する.
22 土中水による地盤破壊(3)
安全率の概念について学習する.
23 中間試験(後期)
第16〜22回までの中間試験
24 中間試験回答,土の圧密機構
圧密に関する計算で問題となる項目について学習する.
25 土の圧密機構
圧密モデルについて学習する.
26 土の圧密機構
e-logp曲線について学習する.
27 圧密の基礎方程式
テルツァーギの圧密理論について学習する.
28 圧密試験
圧密試験方法について学習する.
29 圧密沈下量の算定(1)
最終沈下量の予測する方法について学習する.
30 圧密沈下量の算定(2)
圧密沈下曲線の求め方について学習する.


前期,後期ともに中間試験および定期試験を実施する.