【 2008 年度 授業概要】
科   目 機械工学実験 ( Laboratory Work in Mechanical Engineering )
担当教員 中辻 武 教授,和田 明浩 准教授,赤対 秀明 教授,吉本 隆光 教授
対象学年等 機械工学科・5年D組・前期・必修・2単位 ( 学修単位I )
学習・
教育目標
A4-1(10%) A4-2(10%) A4-3(10%) A4-4(10%) B1(20%) C1(10%) C4(20%) D1(10%)
JABEE
基準1(1)
(b),(d)1,(d)2-a,(d)2-b,(d)2-d,(e),(f),(g),(h)
授業の概要
と方針
より専門性の高い実験を通して,機械工学における基本的な解析能力と表現能力を身につける.材料,熱,潤滑,流体の分野について実験を行なう.



1 【A4-1】  材料力学で学んだはりのたわみ理論を実験で確認し, たわみ理論の理解を深める. 切り欠きを有する材料の応力集中を測定し, 有限要素法による予測値と比較し, 応力集中に関する理解を深める.
2 【A4-2】  工業熱力学で学んだ熱伝導・熱伝達理論を実験で確認し, 伝熱理論の理解を深める.実験データを無次元化し, 無次元量との関係で熱現象を理解する.
3 【A4-3】  流体計測法を各班で調べる. 管摩擦圧力損失を機械的あるいは電気的に測定し, アナログおよびデジタル処理し, その統計処理を行う. これらは, プレゼンテーションとレポートで報告し, それらの能力を高める.
4 【A4-4】  機械要素設計の4項目(折損, 疲労, 焼付き, 潤滑)のうち, 耐焼付き設計に関する理論解析を行い, その結果を実験で確認し, 耐焼付き設計に関する理解を深める.
5 【B1】  実験レポートを論理的に作成する.
6 【C1】  応用・解析ができること.
7 【C4】  実験に真摯に取組むことができる. 報告書の提出期限を守ることができる.
8 【D1】  実験等安全に気を配り, 作業を進めることができる.
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1 レポート内容で理解できているか評価する.
2 レポート内容で理解できているか評価する.
3 プレゼンテーションの状態およびレポート内容で理解度を評価する.
4 レポート内容で理解できているか評価する.
5 レポートの書式や論理性をレポート内容で評価する.
6 レポート内容や実験に対する取組み状況で, 応用・解析ができているか評価する.
7 実験態度や出欠状況およびレポート提出状況で評価する.
8 実験態度で評価する.
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各テーマ毎の実験実習への取組み・達成度, 報告書の提出状況およびおよび報告書の内容で総合的に評価する. 詳細は1週目のガイダンスで説明する. 100点満点で60点以上を合格とする.
テキスト テーマ毎にプリントを配布
参考書 「材料力学入門」:深澤泰晴ほか8名著(パワー社)
「有限要素法入門」:三好俊郎著(培風館)
「伝熱工学」:一色尚次,北山直方著(森北出版)
「機械計測」:谷口修著(養賢堂)
「大学演習機械要素設計」:吉沢武男著(裳華房)
関連科目 機械工学実験(4年)
履修上の
注意事項
 

【授業計画( 機械工学実験 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 ガイダンス
機械工学実験のテーマの紹介と班分け及び実験を行うにあたり諸注意
2 材料の強度に関する実験
材料力学で学んだはりのたわみ理論に対する理解を深めるために,金属材料の曲げ試験を行ない,理論予測と実測値を比較・考察させる.
3 材料の強度に関する実験
切欠きを有する材料の応力集中係数を測定する.また,有限要素法により求めた予測値と比較・考察させて応力集中に関する理解を深める.
4 材料の強度に関する実験
前2週で取得した実験データを整理させる.また,レポートの作成方法について指導する.
5 熱移動に関する実験
熱の移動は大きく分けて(1)熱伝導(2)熱伝達および(3)熱放射の3つに分類される.そこで工業熱力学で学んだ基礎知識をもとに実験により理解を深めることを目標とし,本実験では基本の(1)熱伝導について行なう.
6 熱移動に関する実験
本実験では基本の(2)熱伝達について行なう.
7 熱移動に関する実験
実験データを整理して,無次元数をもちい熱現象との関係を理解する.
8 報告書特別指導
中間報告として特別指導する.
9 潤滑工学に関する実験
高速四球型摩擦試験機を用い,機械要素の強度設計における4項目(折損,疲労,焼付き,潤滑)のうち,耐焼付き設計に重点をおき,耐焼付き設計式の導入並びに計算結果と実際の焼付き条件の確認を行なうことにより,焼付きに関する諸問題に対処できる基礎知識を養うことを目的としている.
10 潤滑工学に関する実験
高速四球型摩擦試験機を用い,焼付き条件を変えて実験する.
11 潤滑工学に関する実験
高速四球型摩擦試験機を用い,焼付き条件を変えて実験を行い,焼付きに関する諸問題に対処できる基礎知識を学習する.
12 流体計測
3名程度の3班に分かれ,計測工学,流体工学,統計工学の各分野において,それぞれ計測概論と全計測対象を,圧力,流量などの流体計測法を,1変量および2変量の母集団の表し方などを各班で調べ,報告会を開き質疑応答を行い,プレゼンテーション能力を高める.翌週に各自の分担した領域をレポートで報告する.
13 流体計測
管摩擦圧力損失を圧力の測定対象として,マノメータおよび電気式圧力変換器により測定する.また電気信号についてアナログとデジタルで処理し,その統計処理を行う.これらを各班ごとに行い報告会を開き,質疑応答を行う.翌週までに実験精度を上げる工夫を検討すると共に,各自の分担した領域をレポートで報告する.
14 流体計測
各グループで測定精度上の問題点を指摘し,その改善策を提案し議論する.そのあと,それに基づいて再実験を行い,精度が向上したか報告会・質疑応答を行なう.翌週に各自の分担した領域をレポートで報告する.
15 まとめと授業評価
4実験をとおしての全体評価


中間試験および定期試験は実施しない.