【 2008 年度 授業概要】
科   目 電気数学 ( Electrical Mathematics )
担当教員 道平 雅一 准教授
対象学年等 電気工学科・2年・後期・必修・1単位 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
A1(50%) A4-1(50%)
授業の概要
と方針
電気工学科3年生で学習する専門科目において,特に重要で必要とされるであろう数学の応用力と計算力をつけることを目的とする.具体的には,三角関数,複素数,微分・積分に重点をおき,演習を中心とした講義を行なう.また,電気工学特有の表現や問題にも触れることで,電気工学において数学がどのような物理的意味を持つかを理解する.



1 【A1】  加法定理,倍角の定理など三角関数の基本を習得する.
2 【A4-1】  三角関数の定理,公式を用いてて,交流回路で生じる現象を三角関数で表現でき,諸問題を解くことができる.
3 【A1】  オイラーの公式,複素数の四則演算など複素数の基本を習得する.
4 【A4-1】  交流回路で生じる諸問題を,複素数を用いて表現でき,それを解くことができる.
5 【A1】  微分・積分の基本とその物理的意味を理解する.
6 【A4-1】  電気回路や電磁気における最大最小条件の計算や,交流回路における平均値,実効値の計算ができる.
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1 加法定理など三角関数に関する定理,公式を正しく記憶していることを小テストで評価する.また,定理,公式の変形,展開ができることを中間試験で評価する.
2 交流回路に生ずる現象を三角関数で表現でき解くことができるかを中間試験で評価する.
3 オイラーの公式,複素数の四則演算などが理解しているかを中間試験で評価する.
4 交流回路に生ずる諸問題を複素表現でき,これを解くことができるかを中間試験,定期試験,小テストで評価する.
5 微分を用いて,最大最小条件の導出ができること,積分を用いて平均値などの計算ができることを定期試験で評価する.
6 電気回路や電磁気における最大最小条件の計算や,交流回路における平均値,実効値の計算ができることを定期試験で評価する.
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成績は,試験85% 小テスト15% として評価する.100点満点で60点以上を合格とする.
テキスト プリント
参考書 「現代 基礎電気数学」:卯本 重郎 著 (オーム社)
「基礎数学I」:安藤 豊,松田 信行 共著 (東京電機大学出版局)
関連科目 数学,電気回路I,II
履修上の
注意事項
電気工学において必要な数学的知識を修得することを目的としているため,積極的に理解するように努力すること.自分の力で暗記すべき項目はしっかりと暗記し,計算すべき項目はしっかりと計算していくという心構えが必要である.

【授業計画( 電気数学 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 三角関数 1
角の正負,角の単位,三角関数の定義および三角関数の基本公式について説明する.
2 三角関数 2
加法定理を確実に理解できるよう進めていく.
3 三角関数 3
加法定理を利用して,いろいろの公式を導き出す過程を理解できるようにする.
4 三角関数 4
三角関数を応用して交流回路の計算を行う.
5 複素数 1
まず,複素数および複素平面(ガウス平面)について説明する.
6 複素数 2
複素数の表現法,すなわち直交座標形,三角関数形,極座標形および指数関数形について説明する.
7 複素数 3
双曲線関数について説明する.
8 中間試験
項目1〜7までの内容について,試験を行う.
9 中間試験の解答および解説
実施した試験の解答および解説を行い,注意すべき点等を指摘する.
10 複素数 4
複素数を応用して交流回路の計算を行う.
11 微分 1
微分の物理的な意味を理解し,関数の極限,微分係数および導関数の計算を行う.
12 微分 2
電磁誘導の起電力および電気回路における最大値,最小値を求める問題に極大,極小を利用する.
13 積分 1
積分の物理的な意味を理解し,基本的な計算を行う.
14 積分 2
交流波の平均値および実効値の計算を行う.
15 積分 3
交流回路の電力の計算を行う.


後期中間試験および後期定期試験を実施する.