【 2008 年度 授業概要】
科   目 耐震工学 ( Aseismic Engineering )
担当教員 山下 典彦 准教授
対象学年等 都市工学専攻・1年・後期・選択・2単位
学習・
教育目標
A4-1(40%) A4-2(60%)
JABEE
基準1(1)
(d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g)
授業の概要
と方針
構造物の耐震設計は,地震工学における重要な問題の1つである.ここでは,「基礎工学」で理解した知識をもとに地震被害から見た耐震設計基準の変遷に着目し,耐震構造から制振・免震構造を応用した新しい耐震設計の実際を紹介した上で,既存の構造物への制振・免震構造の応用について講義する.したがって,「基礎工学」を履修しておくことが望ましい.



1 【A4-2】  構造物の揺れと地震力発生の原理について理解できる.
2 【A4-1】  構造物の耐震設計の基本的な考え方を理解できる.
3 【A4-2】  地震に備える免震・制振構造の構造形式について理解できる.
4  
5  
6  
7  
8  
9  
10  












1 地震力の原理,応答スペクトルの特性,地震力を低減する方法について,理解できているか定期試験・レポートで評価する.
2 構造物の耐震規定の概要についてレポートを提出させ,現状把握と自分の意見が書かれているかを評価する.
3 免震・制震構造について原理が理解できているか定期試験・レポートで評価する.
4  
5  
6  
7  
8  
9  
10  




成績は,試験70% レポート30% として評価する.100点満点で60点以上を合格とする.
テキスト なし(ノート講義)
参考書 「建築基礎 耐震・振動・制御」:太田外氣晴,江守克彦,河西良幸共著(共立出版)
「第一線の設計者が語る耐震設計」:大成建設建築構造わかる会編著(日本規格協会)
「都市・建築防災シリーズ4 制震・免震技術」:鹿島都市防災研究会編著(鹿島出版会)
「新・土木設計の要点(10) 耐震設計法/性能設計」:鹿島建設土木設計本部編(鹿島出版会)
関連科目 防災工学,基礎工学
履修上の
注意事項
レポート作成において,数値計算またはプログラミングを必要とする場合がある.数学,物理,構造力学の基礎知識が必要です.

【授業計画( 耐震工学 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 構造物の揺れと地震力
地震動が構造物を揺らす現象について考え,地震力について学習する.
2 応答スペクトルの特性
地震動がもっている周期特性について学習する.
3 構造物の地震力を低減する方法(1)
構造物に入力する地震を小さくする方法について学習する.
4 構造物の地震力を低減する方法(2)
構造物の復元力を非線形にする方法について学習する.
5 構造物の地震力を低減する方法(3)
構造物の減衰定数を大きくする方法について学習する.
6 制震構造の分類と概念
パッシブ制震とアクティブ制震について学習する.
7 制震構造の原理
制震構造の原理について,概念と機構の観点から学習する.
8 免震構造の原理(1)
耐震構造物と免震構造物の相違について学習する.
9 免震構造の原理(2)
免震構造物の制震効果について学習する.
10 免震構造の設計
免震構造物を設計する際の基本的な事項について学習する.
11 構造物の耐震設計法の考え方(1)
道路橋示方書の中から,道路橋の耐震設計法について学習する.
12 構造物の耐震設計法の考え方(2)
性能設計の基本事項について学習する.
13 構造物の耐震設計法の考え方(3)
限界状態設計法の基本事項について学習する.
14 地震災害
地震災害の歴史と耐震技術について学習する.
15 地震防災
地震防災の現状について学習する.


後期定期試験を実施する.