【 2008 年度 授業概要】
科   目 数理工学II ( Mathematical Engineering II )
担当教員 加藤 真嗣 講師
対象学年等 全専攻・2年・前期・選択・2単位
学習・
教育目標
A1(100%)
JABEE
基準1(1)
(c),(d)1
授業の概要
と方針
グラフは物事間の関係を表現する手法として使うことができ,最短経路問題,連結度,回路網や制御システムの解析,通信ネットワークや交通網などの最適化や信頼度の評価,プログラムの最適化など多様に応用される.本講義ではそのような多様な問題に対応するグラフの基礎的な取り扱いについて講義し,課題レポートを課すことより実践力も身につける.



1 【A1】  グラフに用いられる用語が説明できる.
2 【A1】  グラフに用いられる定義が説明できる.
3 【A1】  グラフの基本的な問題が解ける.
4 【A1】  交通網におけるターミナル容量,交通容量などの算定ができる.
5 【A1】  ネットワークにおける信頼性,最大最小問題が解ける.
6 【A1】  電気回路網にグラフを適用して,解析する式の導出ができる.
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1 グラフに用いられる用語が説明できることをレポートおよび定期試験で60%以上正解を合格として評価する.
2 グラフに用いられる定義が説明できることをレポートおよび定期試験で60%以上正解を合格として評価する.
3 グラフの基本的な問題が解けることをレポートおよび定期試験で60%以上正解を合格として評価する.
4 ネットワークにおける信頼性,最大最小問題が解けることをレポートおよび定期試験で60%以上正解を合格として評価する.
5 交通網におけるターミナル容量,交通容量などの算定ができることをレポートおよび定期試験で60%以上正解を合格として評価する.
6 電気回路網にグラフを適用して,解析する式の導出ができることをレポートおよび定期試験で60%以上正解を合格として評価する.
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成績は,試験70% レポート30% として評価する.100点満点で60点以上を合格とする.
テキスト 「グラフ理論入門」:樋口龍雄監,佐藤公男著(日刊工業新聞社)
配布プリント
参考書 「グラフ理論入門」:R.J.ウイルソン著,西関訳(近代科学社)
「グラフ理論入門」:榎本彦衛著(日本評論社)
関連科目 応用数学(本科4年),確率統計(本科4年)
履修上の
注意事項
履修にあたっては,本科の数学IIや応用数学などで学習する行列の取り扱い,確率統計で学習する確率の基本的取り扱いの知識を習得しておくことが望ましい.また,プログラミングの知識があることが望ましい.

【授業計画( 数理工学II )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 ガイダンスおよびグラフの概念
本講義の進め方とグラフの概念について説明する.
2 グラフの定義
グラフ理論における基本用語について,具体例を示しながら説明する.
3 グラフのデータ構造
コンピュータ上でのグラフの表現法,つまり行列を用いた表現法について具体例を示しながら説明する.
4 グラフの定義とデータ構造の演習
予め講義中に与えたグラフの定義とデータ構造についての課題レポートの解答と解説を受講者が行う.
5 グラフの基本問題(1)
グラフの基本問題である,ネットワークの基本問題について説明する.
6 グラフの基本問題(2)
グラフの基本問題である,数え上げ問題,および電気回路網の問題について説明する.
7 グラフの基本問題の演習
予め講義中に与えたグラフの基本問題についての課題レポートの解答と解説を受講者が行う.
8 ネットワークの信頼性
ネットワークの故障と信頼性,連結度などについて具体例を用いながら解説する.
9 ネットワークの信頼性の演習
予め講義中に与えたネットワークの故障と信頼性,連結度などについての課題レポートの解答と解説を受講者が行う.
10 交通網とグラフ
交通網へのグラフの適用について,ターミナル容量,交通容量などの算定の具体例を示しながら説明する.
11 交通網とグラフの演習
予め与えた交通網へのグラフの適用についての課題レポートの解答と解説を受講者が行う.
12 電気回路網の解析(1)
電気回路網の解析は回路網方程式をたてて,行列演算により解くことに帰着するが,コンピュータ処理にはグラフが有効である.具体例を示しながら説明する.
13 電気回路網の解析(2)
12回目に引き続き,電気回路網の解析へのグラフの応用について説明する.
14 電気回路網の解析の演習
予め与えた電気回路網へのグラフの応用についての課題レポートの解答と解説を受講者が行う.
15 総復習
本講義で学んできたグラフについて総復習する.


前期定期試験を実施する.