【 2007 年度 授業概要】
科   目 景観工学 ( Landscape Design )
担当教員 亀屋 恵三子
対象学年等 都市工学科・5年・後期・選択・2単位 ( 学修単位II )
学習・教育
目標
工学系複合プログラム JABEE基準1(1)
A-4-1(100%) (d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g)
授業の概要
と方針
景観問題は広く環境問題でもあり,工学的観点とも深い結びつきがある。ここでは景観についての基本的考え方,景観計画に必要な基礎知識を理解すること,習得した知識を学生に発表してもらうことで景観工学についての理解を深めることを目的とする。景観計画に関する基礎概念,景観の工学的な把握法,景観分析の基礎知識,景観計画の作業とプロセス及び景観計画を取り上げる。



1 【A-4-1】  工学的観点から,景観計画の基礎概念および把握法を理解し説明することができる。
2 【A-4-1】  景観分析の基礎を把握し説明できる。
3 【A-4-1】  景観について学んだ事を発表できる。
4  
5  
6  
7  
8  
9  
10  












1 景観の意義や景観工学の成り立ちなどが理解できているかを中間試験によって評価する。
2 自然・水辺など場所に応じた景観工学の具体的な方法について理解しているかを定期試験によって評価する。
3 授業で習得した景観に関するテーマで発表ができるか,適切な質問ができるかをプレゼンテーションとディスカッションで評価する。
4  
5  
6  
7  
8  
9  
10  




成績は,試験60% プレゼンテーション25% ディスカッション15% として評価する。100点満点とし60点以上を合格とする。試験成績は中間試験,定期試験の平均点とする。
テキスト プリント
参考書 景観工学,日本まちづくり協会(理工図書)
景観原論 景観論(土木工学大系13),中村良夫(彰国社)
景観工学,石井一郎 他(鹿島出版会)
景観統合設計,堀繁 他(技報堂出版)
関連科目 デザイン工学
履修上の
注意事項
 

【授業計画( 景観工学 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 ガイダンス及び景観工学概論
講義内容,課題,評価方法など教科内容を説明し,景観工学の概要についても説明する。
2 景観工学の意味
景観工学の意味を土木工学および風景学の立場から解説する。
3 景観の発祥と成立
景観工学の成り立ちについて,歴史的背景などを中心に解説する。
4 景観による空間の理解・調査法
景観工学を用いたビューポイントや視角などの観点から景観を理解する。
5 景観の類型とデザインの手法
景観を類型化し,デザイン工学を用いて美しさの対比,バランスの工学的理論などについて理解する。
6 「景観法」制定の動き
「美しい国づくり政策大綱」,「景観形成促進法(仮称)」の背景と概要について解説する。
7 都市景観の構造的問題点
景観法を受けての都市景観の問題点を社会問題や経済的な問題より総合的に理解する。
8 中間試験
第1〜7回の講義内容を試験範囲として中間試験を行う。
9 景観整備の意義と景観設計
積極的整備と消極的整備を代表とする整備手法の概要を説明する。
10 自然景観
生態系のシステムの一つとしての山林や植栽技術などを含めた景観整備を説明する。
11 水辺のデザイン
河川やダム,堰などを含む水辺デザインについての景観工学の手法を解説する。
12 街並景観
伝統的な集落やストリート,サイン計画などから広く街並み景観を解説する。
13 道路と自然景観
道路の幅員や中央帯,擁壁などのデザインから景観工学の手法を説明する。
14 橋梁景観とトンネル景観
橋梁やトンネルの景観設計についての概要や手法を説明する。
15 アメニティ空間を活用した景観
公園やポケットパークなどのアメニティ空間の整備より景観を総合的に理解する。


中間試験および定期試験を実施する。