【 2007 年度 授業概要】
科   目 設計製図 ( Design and Drawing )
担当教員 嵯峨 晃
対象学年等 都市工学科・5年・前期・必修・1単位 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
工学系複合プログラム JABEE基準1(1)
A-4-1(100%) (d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g)
授業の概要
と方針
都市工学の実践的技術科目。これまで修得してきた専門基礎科目の集大成として「逆T型擁壁の設計及び製図」を行う。各人に異なった設計条件を与えて,構造物設計の計画を行い,設計計算結果の正確な評価,考察を行う能力及びそれらを図面や計算書で表現する能力を養う。



1 【A-4-1】  1,逆T型擁壁の概要が理解できる。
2 【A-4-1】  2,水平力及び土圧(常時・地震時)が算定できる。
3 【A-4-1】  3,逆T型擁壁の安定計算及び照査(常時・地震時)ができる。
4 【A-4-1】  4,鉄筋,コンクリ−トなどの材料表及び鉄筋の数量計算書が作成できる。
5 【A-4-1】  5,構造図,配筋図,鉄筋加工組立て図,地盤反力図などが作成できる。
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1 1,逆T型擁壁の概要が理解できているか,擁壁の概要について報告書(設計計算書)にとりまとめをさせる。以下2〜5について,各人に異なった設計条件を与えて計算させる
2 2,水平力及び土圧(常時・地震時)の算定結果を見る。
3 3,逆T型擁壁の安定計算結果及び照査(常時・地震時)結果をみる。
4 4,鉄筋,コンクリ−トなどの材料表及び鉄筋の数量計算書の結果をみる。
5 5,構造図,配筋図,鉄筋加工組立て図,地盤反力図などが正しく描かれているかをチェックする。
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この教科は最終的に各人に与えられた条件で「設計計算書」と「設計図面」を提出することにある。その過程で5つの到達目標の達成度(各目標について10段階評価で6以上)が50%,計算書と図面の最終提出物が50%で総合評価する。100点満点で60点以上を合格とする。
テキスト プリント冊子(担当教員自作)
参考書 日本道路協会「道路橋示方書,同解説V耐震設計編」
実教出版「土木製図」
理工図書「鉄筋コンクリート構造設計」(岸本進)
関連科目 構造力学,材料学(鉄筋,コンクリート),土質力学,鉄筋コンクリート工学
履修上の
注意事項
この教科は専門基礎科目の集大成となっているので各専門教科の基礎知識が必要とされる。また構造物の設計にあたっては,これらの基礎知識を総合的に活用する技術(能力)が要求される。これまで履修してきた専門科目の総仕上げの科目として取り組んでもらいたい。

【授業計画( 設計製図 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 逆T型擁壁の概要
擁壁の種類,擁壁に作用する土圧,擁壁の安定計算など設計一般について説明する。
2 擁壁の設計計算
各人に与える擁壁の設計条件(地形,上載荷重,地下水位,土圧,基礎地盤,震度,安全率,材料の許容応力度)
3 設計計算(1)の説明
断面形状,自重及び地震水平力の説明
4 設計計算(2)の説明
常時及び地震時の土圧と土圧係数の説明
5 設計計算(3)の説明
安定計算(土圧の作用力,基礎地盤の支持力,転倒,滑動)の説明
6 設計(1)及び(2)の計算
自重及び地震水平力,常時及び地震時の土圧と土圧係数の計算をさせる。
7 設計計算(3)の計算
安定計算(土圧の作用力,基礎地盤の支持力,転倒,滑動)の計算をさせる。
8 設計計算(4)の説明
壁体の断面検討(応力度の検算)についての設計計算の説明
9 設計計算(4)の計算
壁体の断面検討(応力度の検算)についての設計計算をさせる。
10 設計計算(5)の説明と計算
踵版・つま先版の断面検討(応力度の検算)の設計計算の説明と計算
11 数量計算書の説明と計算
数量計算書(コンクリート量,鉄筋量,型枠,栗石,目地材)の説明と計算
12 製図(1)
逆T型擁壁の構造図(1),配筋図を製図する。
13 製図(2)
逆T型擁壁の構造図(2),鉄筋加工組立て図,地盤反力図を描く。
14 製図(3)
材料表(1)鉄筋表及び材料表(2)を描く
15 設計計算書,製図の図面
逆T型擁壁の設計計算書及び図面の最終のとりまとめをする。


中間試験および定期試験は実施しない。設計製図のこの教科は試験をしないので,常日頃から地道に設計及び製図に取り組んで欲しい。