【 2007 年度 授業概要】
科   目 コンクリート工学 ( Reinforced Concrete )
担当教員 高科 豊
対象学年等 都市工学科・4年・後期・必修・1単位 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
工学系複合プログラム JABEE基準1(1)
A-4-1(70%) A-4-2(10%) A-4-3(10%) A-4-4(10%) (d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g)
授業の概要
と方針
限界状態設計法,許容応力度設計法を学ぶ。また,コンクリート構造物の維持管理の重要性を学ぶ。



1 【A-4-1】  RC部材の終局・使用限界状態の照査について理解できる。
2 【A-4-4】  コンクリ−ト構造物の劣化や維持管理の重要性を理解できる。
3 【A-4-1】  許容応力度設計法を説明できる。
4 【A-4-2】  曲げひび割れ幅の照査や変位,変形量の照査を理解できる。
5 【A-4-3】  プレストレストコンクリ−トの意義や施工区分・損失原因を説明できる。
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1 RC梁の耐荷力の計算や応力度の計算が理解できているか中間試験で評価する。
2 コンクリ−トの耐久性に関するレポ−トを提出させ,評価する。
3 RCの断面算定の計算が理解できているか中間試験で評価する。
4 曲げひび割れ幅や変位,変形量の計算が理解できているか定期試験で評価する。
5 PCの基礎事項の設問について理解できているか定期試験で評価する。
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成績は,試験80% レポート20% として評価する。100点満点で,60点以上を合格とする。
テキスト 「鉄筋コンクリート工学」近藤泰夫・岸本進・角田忍著(コロナ社)
参考書 鉄筋コンクリ−トの設計,吉川弘道著(丸善)
関連科目 構造力学,確率統計
履修上の
注意事項
 

【授業計画( コンクリート工学 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 コンクリ一ト構造物の高齢化時代
本講義の内容概要を全般的に説明し,コンクリート構造物高齢化社会の現状・維持管理時代におけるあり方について,全般的に考察する。
2 コンクリート構造物の性能照査型設計への移行とその必要性
限界状態設計法と許容応力度設計法の設計概念(性能と仕様)を比較的に概観解説
3 コンクリ−ト劣化現象と維持管理
具体的なコンクリート劣化現象として,アルカリ骨材反応や鉄筋破断状況を取り上げる。
4 RC梁部材の曲げ載荷実験における耐荷力結果とその考察
劣化部を持つRC梁部材の曲げ載荷実験における耐荷力や破壊モードの結果と,設計で保証値として算出される曲げ耐力,せん断耐力を計算上比較し,理論と実際の中で考察できることを検討する。
5 許容応力度設計による断面算定
許容応力度法の抵抗モーメントの概念から,断面算定することができることを学習する。
6 許容応力度設計による断面算定
複鉄筋断面やT型断面の場合などを許容応力度設計による断面算定の検討をする。
7 純ねじりに対する耐力算定
断面において,ねじり作用を検討する必要性を説明する。また,ねじり補強鉄筋がない場合の設計純ねじり耐力式について考察する。
8 中間試験
中間試験
9 ねじり補強鉄筋と立体トラス理論
せん断流によるねじりモデルから,ねじり補強筋のある場合のねじり耐力を検討する。
10 塩害のメカニズムと許容ひびわれ幅の照査
塩害のメカニズムと曲げひび割れ幅の計算上の根拠や許容ひびわれ幅との照査について検討する。
11 ひびわれ発生荷重と変位,変形量検討における曲げ剛性の低下
Bransonの実験式と曲げ剛性の低下について検討する。
12 プレストレストコンクリート原理,特徴,設計・施工上の区分
プレストレストコンクリート原理,特徴,設計・施工上の区分について説明し,PCの概観を解説する。
13 プレストレストの損失原因(プレストレス導入直後)とその計算
ブレストレス導入によるコンクリ−トの弾性変形などの影響を受け,損失量が生ずることを説明する。
14 プレストレストの損失原因(設計荷重作用時)とその計算
乾燥収縮・クリ−プの影響が,プレストレストの損失原因に影響することを説明し,損失計算量を計算する。
15 コンクリート診断士の問題演習
コンクリ−ト診断士に関連する演習問題を行うことで,コンクリ−トの劣化機構などの考察をする。


中間試験および定期試験を実施する。