【 2007 年度 授業概要】
科   目 構造力学II ( Structural Mechanics II )
担当教員 中西 宏
対象学年等 都市工学科・4年・後期・必修・2単位 ( 学修単位II )
学習・教育
目標
工学系複合プログラム JABEE基準1(1)
A-4-2(100%) (d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g)
授業の概要
と方針
構造力学IIでは主に不静定構造物を解く方法について学ぶ。また2〜3年時で学んだ構造力学Iの基礎知識が前提になっている。授業内容としては,不静定構造物の解法,エネルギー原理を中心に学習する。建設構造物の設計のための構造解析に有効な仮想仕事の原理等について理解する。学習方法としては,演習問題を豊富に取り入れて,力学計算の内容を細かく解説する。



1 【A-4-2】  不静定構造物の解析法が理解できる。
2 【A-4-2】  ひずみエネルギーによる解析法が理解できる。
3 【A-4-2】  仮想仕事の原理を用いて各種構造物の変形を求めることができる。
4 【A-4-2】  カステリアーノの定理により不静定構造物が解法できる。
5 【A-4-2】  相反定理,ミューラーブレスラウの定理とその応用が理解できる。
6  
7  
8  
9  
10  












1 不静定構造物の解法計算ができているか中間試験,レポートで評価する。
2 ひずみエネルギーによる解析法が理解できるか中間試験,レポートで評価する。
3 仮想仕事の原理を用いて各種構造物の変形を求めることができるか定期試験,レポート,小テストで評価する。
4 カステリアーノの原理により不静定構造物が解法できるか定期試験,レポート,小テストで評価する。
5 相反定理,ミューラーブレスラウの定理とその応用が理解できるか定期試験,レポート,小テストで評価する。
6  
7  
8  
9  
10  




成績は,試験70% レポート20% 小テスト10% として評価する。100点満点とし60点以上を合格とする。試験成績は中間試験,定期試験の平均点とする。
テキスト 「構造力学[下]」崎元達郎 著(森北出版)
参考書 「構造力学(上)」,崎元達郎(森北出版)
「構造力学II」,嵯峨晃・武田八郎・原隆・勇秀憲 著(コロナ社)
「構造力学」,依田照彦ほか著(彰国社)
関連科目 構造力学I
履修上の
注意事項
 

【授業計画( 構造力学II )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 構造力学復習と小テスト
オリエンテーション,3年次構造力学の復習,小テストを実施し構造力学の理解度を把握する。
2 仕事とエネルギー
仕事とエネルギー,仮想仕事の概念を説明し,仮想変位の原理の応用として梁の支点反力やトラスの部材力を求める。
3 弾性体の仮想仕事の原理
仮想仕事の原理の一般式の誘導について説明する。仮想仕事の原理による弾性変形の解法(単位荷重法)について説明する。
4 はりおよびトラスに対する単位荷重法の応用
片持ちばりや静定トラスの節点変位を求める計算例を示し説明するとともに,温度変化による単純ばりの変形の算定について説明する。また課題も提示する。
5 相反定理の説明
相反定理の基礎式を示すとともにMaxwellの相反定理を説明し,理解度を確認するため小テストを行う。
6 相反定理を用いた変位の影響線
相反定理を用いた変位の影響線を求める方法と微分方程式の解を用いる方法を説明し課題を課す。
7 相反定理を用いた力の影響線
相反定理を用いた力の影響線を求める方法(ミューラー・ブレスラウの原理)を説明し,課題を課す。
8 中間試験
1回〜7回の授業内容より試験をする。
9 断面力の影響線
ミューラー・ブレスラウの原理の応用として断面力の影響線を求める方法を説明し具体例を挙げて影響線を示す。
10 弾性体のひずみエネルギー
弾性体の応力,ひずみ,ひずみエネルギーについて説明し,具体例を挙げてひずみエネルルギーを算定する。また課題を課す。
11 カステリアーノの第2定理
カステリアーノの第2定理を説明し,片持ちばりを例にたわみの算定方法を示す。小テストを行う。
12 カステリアーノの第1定理
カステリアーノの第1定理を説明し,応用の具体例を示す。
13 不静定構造物の解析法
不静定次数の数え方,余力法の基本的な考え方を説明する。
14 余力法による連続ばりのモーメント
弾性方程式,余力法による連続ばりのモーメントの算定について説明する。また課題を課す。
15 高次不静定構造の部材力の計算法
高次不静定のはりやトラスについて余力法の応用を講義する。


中間試験および定期試験を実施する。