【 2007 年度 授業概要】
科   目 環境工学 ( Environment Engineering )
担当教員 織田 光秋
対象学年等 機械工学科・5年C組・前期・選択・1単位 ( 学修単位II )
学習・教育
目標
工学系複合プログラム JABEE基準1(1)
D-1(100%) (b)
授業の概要
と方針
国道43号線騒音訴訟での国側敗訴の例に見られる様に,“音”環境は人間が快適に生活していく上での重要な要素の一つである。この音環境の保持改善・取り組み,更に技術者としての対処について考,広く社会の取り組みや環境工学を理解する。加えて,音の体験などにより,基本の知識と能力を身につけることを目的とする。音環境問題だけでなく,適宜,新聞やTVに出現する一般の環境問題も広く取り上げ,社会の動きを説明する。



1 【D-1】  公害に対する法的体系を理解出来る。
2 【D-1】  公害に対する法的体系を理解出来る。
3 【D-1】  音の物理の基礎を理解出来る。
4 【D-1】  吸音材料の基礎を理解出来る。
5 【D-1】  遮音材料の基礎を理解出来る。
6 【D-1】  防振・制振の基礎を理解出来る。
7 【D-1】  消音器の基礎を理解出来る。
8 【D-1】  家電・工場・自動車・航空機・新幹線・高速道路などの対策の考え方を理解出来る。
9 【D-1】  コンピュータシミュレーションや音の利用技術,サウンドアメニティなど新しい音の世界の現状を認識できる。
10  












1 公害に対する法的体系を理解しているかを中間試験・定期試験・レポートで評価する。
2 騒音の定義と基礎を理解しているかを中間試験・定期試験・レポートで評価する。
3 音の物理の基礎を理解しているかを中間試験・定期試験・レポートで評価する。
4 吸音材料の基礎を理解しているかを中間試験・定期試験・レポートで評価する。
5 遮音材料の基礎を理解しているかを理中間試験・定期試験・レポートで評価する。
6 防振・制振の基礎を理解しているか中間試験・定期試験・レポートで評価する。
7 消音器の基礎を理解しているかを定期試験・レポートで評価する。
8 家電・工場・自動車・航空機・新幹線・高速道路などの対策の考え方を理解しているかを定期試験・レポートで評価する。
9 コンピュータシミュレーションや音の利用技術,サウンドアメニティなど新しい音の世界の現状を認識できているかを定期試験・レポートで評価する。
10  




成績は,試験80% レポート20% として評価する。100点満点で60点以上を合格とする。
テキスト 「建築・環境音響学」:前川純一,森本政之,坂上公博 (共立出版)
プリント
参考書 「機械系の音響工学」:一宮亮一 (コロナ出版)
[騒音制御工学ハンドブック] 日本騒音制御工学会編 (技報堂出版)
関連科目 振動工学・機械力学・工業熱力学
履修上の
注意事項
環境問題解決能力は工学倫理内の重要なテーマとなる。

【授業計画( 環境工学 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 環境政策の歴史,公害対策基本法,音環境関係の法規とその背景
・公害に対する国の姿勢の変遷を通して,環境保全の重要性を理解するとともに,社会的強制力としての騒音関係法を,基本知識として身につける。
2 騒音の定義と騒音レベル・騒音計
・騒音問題で必須常識としての騒音レベルの定義とその計算的取り扱い法を習得する。
3 音波の物理(波動方程式など)
・音の波動性についての基礎を理解する。
4 音質と音の感応評価と快適音
・物理的な音響現象と,感応など心理的・生理的受け取り方との関係の基礎を理解体験する。
5 吸音の物理と吸音材料
・吸音材料の吸音現象,吸音率の定義を理解し,適用する上での考え方を習得する。
6 遮音の物理と遮音材料
・遮音材料の遮音現象,遮音率の定義を理解し,適用する上での考え方を習得する。
7 防振・制振の物理と振動低減材料
・防振・制振の動力学的な取り扱い方の基礎を理解し,適用する上での考え方を習得する。
8 中間試験
試験を実施する。
9 消音器の理論と実際
中間試験の解答をする。また消音理論の基礎と各種消音器の実際とを理解する。・パワーポイントを準備し,理解を高めることに活用する。
10 家電・工場の騒音対策
家電・工場の騒音対策技術の現状を認識し,対策の原理を理解する。
11 自動車・航空機の騒音対策
自動車・航空機の騒音対策の現状を認識し,対策方法の原理を理解する。
12 新幹線・高速道路の騒音対策
新幹線・高速道路の騒音対策の現状を認識し,対策方法の原理を理解する。
13 コンピュータシミュレーションによる静音化の世界
コンピュータを利用した防音設計の最新の世界を認識し,背景を理解する。
14 音の利用技術
音が積極的に利用されている分野と内容を理解する。
15 サウンドアメニティ(音の快適環境)
・都市空間デザインなどに出現し始めた新しい取り組みであるサウンドアメニティ(快適音)という,騒音問題の対局にある概念について理解する。


中間試験および定期試験を実施する。