【 2007 年度 授業概要】
科   目 応用計測 ( Applied Measurement Engineering )
担当教員 池上 保彦
対象学年等 機械工学科・5年C組・後期・必修・1単位 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
工学系複合プログラム JABEE基準1(1)
A-4-3(100%) (d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g)
授業の概要
と方針
メカトロニクス機器には多くのセンサーが使われて機器の制御に重要な役割を果たしている。また,センシング技術はエレクトロニクス技術のならびに情報処理 技術の発展とともに急速な進歩を遂げるだけでなく学際的かつ境界領域的技術となっている。本講では,目的に応じたセンシングシステムを総合するという立場 から様々な物理的な現象や効果がどのようにセンシングデバイスへ応用されているかを概説する。



1 【A-4-3】  機械システムの高機能化とセンシング技術の進歩は表裏一体の関係にあることが理解できる。
2 【A-4-3】  新たな機械システムの開発には新たなセンシングシステムの開発が重要な役割を果たしていることが認識できる。
3 【A-4-3】  専門科目で学習した物理的な現象や効果がセンシングデバイスの実現にどのように利用,応用されているか理論的に説明できる。
4 【A-4-3】  将来の機械システムのあり方とそれに必要とされるセンシングシステムを関連させて考察することができる。
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1 具体的事例を挙げて,機械システムの高機能化とセンシング技術の進歩の関係が説明できることを試験で評価する。
2 想定する新たな機械システムが要求するセンシングシステムの機能を抽出,整理できることを試験で評価する。
3 専門科目等で学習した物理的な現象や効果がセンシングデバイスにどのように利用,応用されているか理論的に説明できることを試験において評価する。
4 将来の機械システムのあり方とセンシング技術に対する研究開発ニーズについての考察を試験あるいはレポートで評価する。
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成績は,試験100% として評価する。100点満点で60点以上を合格とする。
テキスト プリント(適宜配布する)
参考書 「センシング工学」:新見智秀(コロナ社)
関連科目 物理化学系基礎科目,工学系基礎科目全般
履修上の
注意事項
計測は,自然科学ならびに工学と広く関係するので他の講義ならびに教科書も参考にして復習をしながら関連づけて学習すること。

【授業計画( 応用計測 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 センシング工学とは
機械システムの高機能化とセンシング技術の進歩は表裏一体の関係にあること,またセンシング技術は学際的かつ境界領域的な技術であることを理解する。
2 センシングシステムとセンシングの方式
センシングシステムの一般的構成と対象から必要とする物理量をセンシングする方式について分類,整理する。
3 人間に学ぶセンシングシステム
人間の感覚器は将来の知能化センサの構造を有していること。また,人間は歩くセンシングシステムであると言われることを学ぶ。
4 センシングデバイスに利用されている変換原理(1)
機械力学分野の現象を利用した変換原理とそれを利用したセンシングデバイスについて紹介する。
5 同上 (2)
熱力学分野の現象,法則を利用した変換原理とそれを利用したセンシングデバイスについて紹介する。
6 同上 (3)
流体力学分野の現象,法則を利用した変換原理とそれを利用したセンシングデバイスについて紹介する。
7 同上 (4)
材料力学分野の現象,法則を利用した変換原理とそれを利用したセンシングデバイスについて紹介する。
8 中間試験
到達目標の達成度を中間評価する。
9 同上 (5)―1
電気工学分野の現象,法則を利用した変換原理とそれを利用したセンシングデバイスについて紹介する。
10 同上 (5)―2
実験,研究等でしばしば使用するひずみゲージの原理ならびに使い方について詳述する。
11 同上 (6)
物理学で学習する物理現象を利用した変換原理とそれを利用したセンシングデバイスについて紹介する。
12 センシングシステムの総合
要求ニーズに応じたセンシングシステム構築の一般的手法について概説する。
13 開発事例
具体的な開発事例について紹介する。
14 センシングシステムの今後の動向
センシングシステムの高機能化に対する技術ニーズと必要とされる技術シーズについて概説する。
15 まとめ
今後のセンシング技術を展望して,将来の機械システムのあり方について考察ならびに議論する。


中間試験および定期試験を実施する。