【 2007 年度 授業概要】
科   目 工業熱力学 ( Engineering Thermodynamics )
担当教員 吉本 隆光
対象学年等 機械工学科・5年C組・前期・必修・1単位 ( 学修単位I )
学習・教育
目標
工学系複合プログラム JABEE基準1(1)
A-4-2(100%) (d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g)
授業の概要
と方針
蒸気原動機,内燃機関,ガスタービン,ジェットエンジンなどの熱機関サイクルを理解して,エネルギー変換技術についての知識を習得する。



1 【A-4-2】  各種熱機関サイクルを理解して,熱と物質移動の基本を理解する。
2 【A-4-2】  熱エネルギーを動力に変換する技術を理解し,また熱機関の構造をも把握する。
3 【A-4-2】  熱エネルギー変換の応用技術について考察できる思考力をつける。
4 【A-4-2】  基礎的熱力学を理解し,その応用技術としての熱機関の性能および効率についての評価能力をつける。
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1 熱機関サイクルおよび熱と物質移動の基本を理解しているかを,中間・定期試験・レポート・小テストで評価する。
2 熱エネルギーを動力に変換する技術や熱機関の構造を理解しているかを中間・定期試験・レポート・小テストで評価する。
3 熱エネルギー変換の応用技術について考察できる思考力がついているか中間・定期試験・レポート・小テストで評価する。
4 基礎的熱力学を理解し,その応用技術としての熱機関の性能および効率について理解しているかを中間・定期試験・レポート・小テストで評価する。
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成績は,試験80% レポート10% 小テスト10% として評価する。100点満点で60点以上を合格とする。
テキスト 「熱機関工学」:越智・老固・吉本(コロナ社)
参考書 「大学演習工業熱力学」:谷下市編(掌華房)
「図解 熱力学の学び方」:谷下・北山(オーム社)
関連科目 4年生工業熱力学
履修上の
注意事項
 

【授業計画( 工業熱力学 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 熱機関の概要
自然界で得られる熱エネルギーを機械的エネルギー変換する機械である熱機関の概要を説明し,それぞれの熱機関を分類して特徴を述べる。
2 燃焼と燃料
自然界にある燃料を燃焼させることにより熱エネルギーが得られる。熱機関の設計で必要な燃焼反応や発熱量算出法について学習する。また燃料の種類と特徴について学ぶ。
3 蒸気サイクル
燃焼により発生した熱エネルギーをボイラで水から蒸気に変換する。蒸気は作動流体として用いられ,タービンなどの原動機に入り,動力が取り出される。このようなサイクルシステムをエンタルピ及びエントロピの概念を用いて理解する。
4 ボイラーの構造
蒸気を発生させるボイラーの分類をおこない,それそれの構造について学習する。さらにボイラーの性能について熱効率を含めた性能計算方法を学ぶ。
5 蒸気タービンの作動原理
蒸気タービンの構造を学習して,その作動原理を理解する。熱と動力との関連を線図(速度三角形)を用いて学習する。
6 蒸気タービンの性能
蒸気圧力・温度における物性値を理解し,エネルギ(エンタルピー)との関連を学習する。効率的エネルギー変換の評価について学習する。
7 中間試験
熱(蒸気)エネルギーと動力の関連についての理解度を調べる。
8 中間試験回答
熱(蒸気)エネルギーと動力の関連についての理解し,確認する。
9 内燃機関の概要
内燃機関の概要と作動基本サイクルを学習する。
10 内燃機関の吸気と排気
内燃機関での各吸気排気機構を学び,4サイクル・2サイクルの過程を理解する。
11 ガソリン機関
ガソリン機関の作動原理とオットーサイクル(定容変化)を学ぶ。
12 ディーゼル機関
ディーゼル機関の作動原理とディーゼルサイクル(定圧変化)を学ぶ。
13 内燃機関の性能と計測
内燃機関の性能を評価するのに必要な計測方法について学習し,内縁機関での性能評価方法について学ぶ。
14 ガスタービンとジェットエンジン
ガスタービン・ジェットエンジンの基本サイクル・構造を学び,有効エネルギ変換技術を学習する。
15 その他のエネルギー変換システムについて
原子力発電でのエネルギ変換技術について学習する。


中間試験および定期試験を実施する。