【 2007 年度 授業概要】
科   目 レーザー工学 ( Laser Engineering )
担当教員 熊野智之
対象学年等 機械システム工学専攻・1年・前期・選択・2単位 ( 学修単位II )
学習・教育
目標
工学系複合プログラム JABEE基準1(1)
A-2(60%) A-4-3(20%) B-1(10%) B-4(10%) (c),(d)1,(d)2-a,(d)2-b,(d)2-d,(f),(g)
授業の概要
と方針
レーザーは新技術として広く応用されており,特に計測,加工技術においてその比重が高まっている。講義と英語文献の読解を通し,レーザー光の発生原理,特徴を理解させるとともに,多分野で応用される所以を認識させる。また,学生による発表形式も取り入れ,プレゼンテーション能力を養う。



1 【A-2】  レーザーの基本原理を理解できる。
2 【A-2】  レーザー光の特徴が理解できる。
3 【B-1】  レーザー装置についての発表を通してプレゼンテーション力を養成することができる。
4 【B-4】  英語文献の輪読により,レーザーについての述語を習得する。
5 【A-4-3】  レーザー光の制御方法とパワーなどの測定方法を理解できる。
6 【A-2】  レーザー光が応用されている分野,応用例などを理解する。
7 【A-2】  広汎に用いられているレーザー加工技術について理解できる。
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1 自然放出と誘導放出の違い,反転分布の機構を理解しているかを定期試験で評価する。
2 レーザー光の有する干渉性,指向性,単色性などについて正しく理解できているかを定期試験で評価する。
3 各種レーザー装置についての発表の資料,内容,討議により,プレゼンテーション能力を評価する。
4 英語の文献の内容を理解できているかを発表により評価する。
5 レーザー光の制御とパワー,パルス幅などの特性を測定する方法を理解しているかを定期試験で評価する。
6 レーザー光の利用されている分野は広いが,その応用例についての知識を定期試験で評価する。
7 いろいろなレーザー加工技術についての知識を定期試験で評価する。
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成績は,試験80% プレゼンテーション10% 英語輪講10% として評価する。100点満点で60点以上を合格とする。
テキスト 「よくわかる光学とレーザーの基本と仕組み」:潮秀樹著(秀和システム)
参考書 「レーザーの基礎と応用」:望月 仁ら著 (丸善)
「入門レーザー」: 大津元一著 (裳華房)
関連科目 応用物理(3年),応用物理(4年)
履修上の
注意事項
3年生,4年生の応用物理をよく理解したうえで履修のこと。

【授業計画( レーザー工学 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 ガイダンス,光学の基礎の確認
本講義のガイダンスを行う。また,光の発光と吸収のメカニズムなどについて講義し,基本となる光学の理解を深める。
2 レーザー開発の歴史的背景
メーザーの発明から最初のルビーレーザー発明に至る歴史的背景を解説し,その重要性を説明する。
3 レーザー光の特徴
レーザー光と自然光の違いを述べ,レーザー光の優れた特徴(指向性,単色性,コヒーレンスなど)を述べる。
4 レーザー光の発生原理(1)
レーザー光の発生原理を説明する。特に,エネルギー準位や,自然放出と誘導放出との違いについて述べる。
5 レーザー光の発生原理(2)
第4回に引き続いてレーザー光の発生原理を説明する。特に,反転分布と光の増幅,光共振器について述べる。
6 レーザーの種類
気体レーザーと固体レーザー,色素レーザー,半導体レーザーについて概要を説明し,主な用途などについて述べる。
7 レーザー装置(気体レーザー)(発表)
ヘリウムネオンレーザー,アルゴンレーザー,炭酸ガスレーザーなどの気体レーザーについて調査し,プレゼンテーションにより発表させる。
8 レーザー装置(液体レーザー)(発表)
色素レーザーについて調査し,プレゼンテーションにより発表させる。
9 レーザー装置(固体レーザー)(発表)
ルビーレーザー,ガラスレーザーなどの固体レーザーについて調査し,プレゼンテーションにより発表させる。
10 レーザー装置(半導体レーザー)(発表)
ダブルヘテロ接合型,ストライプ構造型などの半導体レーザーについて調査し,プレゼンテーションにより発表させる。
11 レーザーの概論(英語文献)(輪講)
レーザー総論についての英語文献を輪読し,読解力を養うとともに,これまでの授業の内容の復習を行う。
12 レーザー光の制御とその特性測定方法
モードの安定化,偏向などの制御,レーザーパワー,パルス光波形,パルス幅などの計測方法について説明する。
13 レーザー応用
各種方面でのレーザー応用,機器構成などについて解説する。
14 レーザー加工技術
溶接,溶断,マーキングなどについて述べる。
15 演習
総合演習を行う。


中間試験は実施しない。定期試験を実施する。