【 2007 年度 授業概要】
科   目 高電圧工学 ( High Voltage Engineering )
担当教員 赤松 浩
対象学年等 電気電子工学専攻・1年・前期・選択・2単位 ( 学修単位II )
学習・教育
目標
工学系複合プログラム JABEE基準1(1)
A-4-1(100%) (d)1,(d)2-a,(d)2-d,(g)
授業の概要
と方針
気体,液体,および固体に高電圧を印加することによる絶縁破壊現象に関する講義を行い,高電圧の発生方法ならびに測定方法を紹介する。また,高電圧を時間的・空間的に圧縮したパルスパワーの発生や応用に関する近年の研究についての解説も行う。



1 【A-4-1】  放電の基礎を説明できる。
2 【A-4-1】  気体の絶縁破壊が説明できる。
3 【A-4-1】  液体の絶縁破壊が説明できる。
4 【A-4-1】  固体の絶縁破壊が説明できる。
5 【A-4-1】  高電圧・パルスパワーの発生方法が説明できる。
6 【A-4-1】  高電圧の測定と試験を説明できる。
7 【A-4-1】  高電圧技術の応用を説明できる。
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1 放電の基礎過程および条件を数式を用いて説明できるかを中間試験で評価する。
2 気体の絶縁破壊の種類,電極形状,極性等による絶縁破壊の違いが理解できているかを中間試験で評価する。
3 液体の絶縁破壊および絶縁劣化の特性・機構が理解できているかを中間試験で評価する。
4 複合誘電体の絶縁破壊や沿面放電の機構が理解できているかを中間試験で評価する。
5 交流および直流の高電圧およびパルス-パワー発生回路の種類を説明できるかを定期試験で評価する。
6 高電圧の測定方法とその特徴を認識した測定方法の選択が行えるかを定期試験で評価する。
7 高電圧・パルスパワー技術の応用分野を説明できるかをレポートおよび定期試験で評価する。
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成績は,試験85% レポート15% として評価する。なお,試験成績は,中間試験と定期試験の平均点とする。100点満点で60点以上を合格とする。
テキスト 「電気・電子系教科書シリーズ26 高電圧工学」:植田唯夫,松原孝史,箕田充志(コロナ社)
参考書 「大学課程 高電圧工学」:中野義映(オーム社)
「新版 高電圧工学」:河野照哉(朝倉書店)
「EE Text 高電圧パルスパワー工学」:秋山秀典(オーム社)
「プラズマとビームのはなし」:八井浄,江偉華(日刊工業新聞社)
関連科目 E3「電気磁気学」,E4「放電現象」,AE1「プラズマ工学」,AE1「静電気応用工学」
履修上の
注意事項
E3「電気磁気学」の誘電体に関する項目およびE4「放電現象」全般を復習しておくこと。

【授業計画( 高電圧工学 )】
上段:テーマ/下段:内容(目標、準備など)
1 放電の基礎1
気体粒子の熱運動,電離過程と再結合,気中の導電等の放電に関する基礎事項に関する講義を行う。
2 放電の基礎2
放電形態の種類:火花放電,コロナ放電,グロー放電,アーク放電等の講義を行う。
3 気体の絶縁破壊1
気体に関する放電として,真空放電および高気圧中放電の講義を行う。
4 気体の絶縁破壊2気体の絶縁破壊2
放電電極の配置および形状が放電特性に与える影響に関する講義を行う。
5 液体の絶縁破壊
液体絶縁物中の導電および絶縁破壊に関する講義を行う。
6 固体の絶縁破壊1
固体中の導電および絶縁破壊,固体絶縁物の耐電性能の講義を行う。
7 固体の絶縁破壊2
複合誘電体の絶縁破壊および沿面放電に関する講義を行う。
8 中間試験
授業計画1-7に関する試験を行う。
9 高電圧の発生1
交流および直流高電圧の発生技術に関する講義を行う。
10 高電圧の発生2
インパルス電圧・電流の発生に関する講義を行う。
11 高電圧の測定と試験1
高電圧・大電流の測定技術に関する講義を行う。
12 高電圧の測定と試験2
高電圧試験に関する講義を行う。
13 高電圧パルスパワーの発生
高電圧パルスパワー発生回路を紹介するとともに,電気エネルギーの圧縮についての講義を行う。
14 高電圧パルスパワーの測定技術
高電圧パルスパワーの測定方法に関する講義を行う。
15 高電圧応用
高電圧およびパルスパワー技術の応用に関する講義を行う。


中間試験および定期試験を実施する。E3「電気磁気学」の誘電体に関する項目およびE4「放電現象」全般を復習しておくこと。